オムレツにこだわりのソースを合わせた「cafe&bistro Sakuraya」のオムライス。
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2023.07.12
キッチンカー「陽のあたる場所」が、今年4月、新潟市西区に店舗をオープンしたんだとか。その名も「cafe & bistro Sakuraya」。キッチンカーの看板メニューである「おやじのパスタ」に加えて、そのパスタのソースを使ったこだわりのオムライスを味わうことができます。長年ホテルや飲食店で経験を積み、現在は調理師の専門学校で講師も務めているという店長の櫻井さんにお話を聞いてきました。


cafe & bistro Sakuraya
櫻井 省吾 Shogo Sakurai
1988年新潟市中央区生まれ。高校卒業後、調理の専門学校に進学。東京のホテルで2年間勤めた後、新潟に戻り「オーベルジュ古町」などの飲食店で経験を積む。調理の専門学校で講師として働きながら、今年4月に新潟市西区で「cafe & bistro Sakuraya」をはじめる。バイクが好きで、趣味はツーリング。
飲食業に関わる家系で育ち、自然と料理の仕事を目指すように。
——こちらはキッチンカーからはじまったお店だと聞きました。
櫻井さん:基本的にキッチンカーをやっているのはうちの父親なんです。以前はホテルや飲食店に料理人として勤めていて、去年の5月からキッチンカーでパスタの販売をはじめまして。私は最初の頃だけ手伝っていました。
——じゃあこのお店をはじめるタイミングで、櫻井さんが店舗の担当を任されたわけですね。
櫻井さん:このお店を構えたのも、仕込みの場所や材料の保管場所が手狭になってきていたので、いいいところがないかなと探しはじめたのがきっかけです。それから家族で「ゆくゆくはお店ができる場所のほうがいいよね」って話して、ちょうどいい場所が見つかったのではじめることにしました。

——櫻井さんもずっと料理のお仕事を?
櫻井さん:そうです。高校を卒業して専門学校に入って、最初は東京のホテルで2年ほどお世話になりました。それから新潟に帰って来まして、いくつか店舗をまわった後、「オーベルジュ古町」さんで働かせてもらいました。しっかり教えていだいたおかげで今の自分ができたので、とてもありがたい経験でしたね。
——料理人を目指されたのは、やっぱりお父さんからの影響もあったんでしょうか。
櫻井さん:たぶんそうだと思います。そもそもうちが飲食系に携わる家系といいますか。父親もそうですし、祖母はお弁当屋さんをやっていましたし、父親の実家は「櫻井精肉店」というお店を今もやっています。そういう関係で、物心ついたときには飲食系の業界に近い生活をしていて、気づいたときには「自分もこの仕事に就きたいな」と思っていました。
——ちなみに、ずっと近くで見ていたお父さんとお店をやってみていかがですか?
櫻井さん:子どもの頃は「こういう仕事に就くなら、いつか自分でお店を持ちたいな」「お店を持ったら家族でやりたいな」というのがいちばん最初の夢だったんですね。だからそれが叶ってよかったなって思います。

——営業日は基本的に土日祝日のようですが、何か理由があるんでしょうか?
櫻井さん:実は私、平日は調理の専門学校で講師をしているんです。土曜日も学校の仕事が入るとお店を開けられないので、土曜は不定休、日曜と祝日は開けるようにしています。
——へ~、そうだったんですね。だけどそれだとお休みがないですよね……?
櫻井さん:今のところはないですね(笑)。おかげさまでお客様も増えてきて、ありがたいことに忙しくさせていただいています。ただ、「お店を持つ」というこの世界に入ったときからの夢を達成できて、そこから次のステップに進んでいるところなので、苦ではないですね。楽しいと思えているからこそ、できているのかなと。

とろとろのオムレツに、こだわりのパスタソースがかかったオムライス。
——キッチンカーの看板メニューはパスタなんですよね。こちらのお店もそうなんでしょうか。
櫻井さん:うちのお店はオムライスを看板メニューにしています。キッチンカーとは棲み分けしていますね。店舗に来ていただけないとオムライスは食べられないですし、同じパスタも置いていますが、種類はキッチンカーのほうが多いです。
——オムライスを看板メニューにしたのは、櫻井さんが得意な料理だったからとか?
櫻井さん:得意っていうほどではなかったんですけどね。オムライスは根強い人気がありますし、小さい子どもから大人までみんな好きなものだし、いいんじゃないかなって。あと、今の職場のおかげでもあるのかなと思います。
——といいますと?
櫻井さん:専門学校では、基本的な技術として学生にオムレツをたくさん教えるんですね。だから自分も入社したての頃に比べたら、ずいぶんとオムレツが上手になったんですよ(笑)
——なるほど(笑)。生徒さんに教えるたびに、ご自身も上達していったわけですね。
櫻井さん:それもあって「いいものが作れるようになったな」と思ったので、チキンライスにとろとろのオムレツを乗せて、そこにうちの父親がいちから作ったパスタソースをかけて提供することにしたんです。ソースも、オムライスに合わないわけがないですからね。

今日よりも明日、より美味しいものを作る。
——櫻井さんが飲食のお仕事を続ける中で、やりがいを感じるのはどんなときですか?
櫻井さん:やっぱり、料理が好きなんですよね。自己満足の世界だとも思うんですけど、今日より明日の方がいいものができれば、それがやりがいになります。
——それはお店に通うお客さんにとっても嬉しいことですね。
櫻井さん:それにこういうお店ですとお客様の顔が見えますし、自分が作ったものを食べて、いい顔をしてくださる方がいらっしゃるんです。すごく美味しかったんでしょうね。笑顔がこぼれたりだとか、お客様同士で「美味しいね」って会話をしていただけたりすることが、すごくモチベーションになります。料理人ならどなたも一緒かもしれませんけど、「次もよりよいものを出せるように頑張ろう」と感じますね。

——今後新しくはじめる予定のことはありますか?
櫻井さん:「cafe & bistro」とうたっていますので、夜のメニューを強化していきたいです。あとは、オムライスやパスタに前菜やデザートがついたセットメニューなんかも今後作りたいなと思っています。そうなったときに、私が今までフランス料理やイタリア料理で学んできたことを発揮して、いいものが出せればいいですね。
——それは楽しみです。
櫻井さん:それと「お店のメニューをテイクアウトできないのか」とお問い合わせいただくことがあるので、これからはオムライスやパスタをテイクアウトできるように準備していく予定です。
——最後に、これから「cafe & bistro Sakuraya」をどんなお店にしていきたいですか?
櫻井さん:お客様の居心地がよくて、お料理を食べて笑顔になってもらえるお店になれればいいですね。普段使いでも、ちょっとしたお祝いでも使っていただいて、お客様に寄り添ったお店になっていけたらいいなと思います。

cafe & bistro Sakuraya
新潟市西区五十嵐2の町8309-11
※営業日はSNSを確認
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