上古町の「オーベルジュ古町」で、気軽にフランス料理を楽しもう。
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2021.01.20
皆さんは「フランス料理」に対してどんなイメージを持っていますか? ルールやマナーがあって堅苦しいとか、値段が高くて敷居が高いと思っている人もいるのではないでしょうか。新潟市の上古町にある「オーベルジュ古町」は、そんなイメージを取り払ってくれる、アットホームな雰囲気のフレンチレストランです。今回はシェフの安川さんにフランス料理の楽しみ方を教えてもらいました。


オーベルジュ古町
安川 隆 Takashi Yasukawa
1962年新潟市西蒲区生まれ。大学中退後、上越国際スキー場の調理場でのアルバイトをきっかけに料理の道に進む。その後は東京のフレンチレストラン、新潟のホテル、フランスのレストランなどで経験を積み、30歳のときに「オーベルジュ古町」で働き始める。前任のシェフが独立したのを機に3代目シェフとして店を任される。
リゾートホテルからフランスのレストランまで、料理一筋の人生。
——オーベルジュ古町って創業はいつなんですか?
安川さん: 看板にも入っていますけど1987年に創業しました。まったく違う業種をやっていたオーナーが、当時流行っていたフランス料理店を始めたんですよ。私は3代目シェフになります。2代目シェフの頃にセカンドとして働き始めて、前任者が独立したので私がシェフを任せられたんです。
——たしかにバブル景気全盛の頃はフランス料理が流行りましたよね。安川さんはフランス料理の経験は長いんですか?
安川さん: そうですね。東京の大学を中退してすぐに、オープンしたばかりの上越国際スキー場にあるホテルの調理場でアルバイトを始めたんです。それが料理の仕事の出発点でした。その後、料理長から本格的に料理人をやってみないかと誘われて、正社員として料理の仕事に就いたんです。ただ、そのときはまだ本格的なフランス料理ではなかったですね。
——本格的にフランス料理の仕事を始めたのはいつからなんですか?
安川さん: 千葉にある同系列のホテルで働いているときに、しっかりとフレンチの修行をしておいた方がいいということで、そこの料理長から東京都内のフレンチレストランを勧めてもらって修行を始めたんです。それから本格的にフレンチの道に進みましたね。

——どれくらい修行をしていたんですか?
安川さん: 半年くらいですね。身内に不幸があったので新潟に戻ってくることになったんですよ。戻ってからは新潟グランドホテルの調理場で働いていました。それで29歳のときに、上司に勧められて本場のフランスへ修行に行ったんです。
——お、本場フランス!
安川さん: 1年間のうちに3軒で修行しました。最初に行ったお店はフランスのひとつ星レストランで、日本から手紙を出してお願いしてあった店なんです。あとの2軒はフランスに行ってから探したお店で、1軒は新しいことに挑戦しているお店、もう1軒はふたつ星のレストランでした。
——あの、失礼ですけど、フランス語は大丈夫だったんですか?
安川さん: NHKラジオの「フランス語講座」で勉強してから行ったので言葉はなんとか通じました。当時の日本のフランス料理に対する誤った常識と、本場フランスの正しい常識の違いを知ることができたのは良かったと思っています。おかげで正しいフランス料理の常識を身につけることができましたね。

最低限のマナーを守れば、あとは自由に食事を楽しんで。
——フランス料理を食べるときに知っておいた方がいいマナーって、やっぱりあるんですか?
安川さん: ナイフやフォークは外側から使っていくのは知っておいた方がいいですし、あまりくちゃくちゃ音を立てて食べないっていう最低限のマナーさえ守っていれば、あとは自由に食事を楽しんでもらいたいですね。
——それを聞いて安心しました。あとフレンチレストランってコース料理がメインですよね。あれってどんなふうに考えるんですか?
安川さん: 全体のバランスやコースの流れを大切にしていますね。すべてのメニューが重い味付けでもしつこくなってしまうし、すべてがあっさりしてても物足りなくなってしまいます。順番を考えながら、次に来るメニューを美味しく召し上がっていただけるように組み立てているんです。皿数が少ないコースではひとつひとつのメニューにボリュームを持たせ、皿数が多いコースではそれぞれのメニューにバリエーションを持たせる工夫をしています。メインディッシュを選んでいただいた後は、コースの流れに身を任せて楽しんでいただきたいですね。

——なんかライブのセットリストに似てますね。料理でこだわっていることってありますか?
安川さん: 見た目がどんなに良くっても、料理は美味しくなければ意味がないと思っているので、味付けにはこだわっています。ひとつのお皿の中に甘い味と酸っぱい味とか、カリカリした食感と柔らかい食感とか、相反するものを組み合わせることで立体的に料理の表現ができると思うんです。あと味にも流行がありますから、時代に合わせた味付けを心がけていますね。
——味の好みも時代によって変化するんですね。
安川さん: 流行はありますね。だから年に1回はスタッフ達と一緒に、東京のフレンチレストランを食べ歩きしているんです。3日間かけて5〜6軒のレストランを回ります。料理の表現の仕方とか、食材のトレンドとか、たくさんヒントをもらえて参考になりますね。
——いろんなお店のいいところを学べるわけですね。
安川さん: はい。でも逆に東京のフレンチレストランで、うちの店で作り出したものに出会うこともありますよ(笑)。以前は中央と地方では10年もの差があるって言われていましたが、今ではほとんど差がなくなっていますね。地方のフレンチを求めて食べにくる他県のお客様も多いですよ。

フランス料理は作り手の思いを食べるもの。
——フランス料理の魅力ってどんなところだと思いますか?
安川さん: 作り手の個性や思いが反映されやすい料理なので、ひとつとして同じ料理にならないんじゃないでしょうか。つまり作り手の思いをお客様に味わっていただいているということですね。ですから店ごとに違った味を楽しむことができるんです。

——なるほど。それだけ繊細で独創性が高い料理なんですね。今後はどんなふうに料理を作っていきたいですか?
安川さん:新しいメニューを生み出すというよりは、今のメニューをより美味しくブラッシュアップしていきたいですね。できるだけ今のスタッフ、料金で続けていけたらと思っています。あと若いフレンチの料理人を育てていきたいんですよ。以前から若い料理人を育てる目的で「クラブ・デ・シェルシェ」という団体の四代目の会長として活動しています。新潟のフレンチレストラン、ホテルレストランのシェフ達がボランティアでやっている活動で、講習会や料理コンテストを開催してきたんです。これからも新潟のフレンチが活性化するように活動を続けていきたいですね。

オーベルジュ古町
〒951-8063 新潟県新潟市中央区古町通669-2 ダイアパレス古町
025-228-5242
11:00-14:30(L.O.13:30)/17:30-22:00(L.O.20:30)
火曜休
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