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自家栽培したさつまいもで、甘酒やお菓子を製造販売する「はまたろう」。

柏崎の海沿いにある荒浜地区には、かつて見渡す限りのさつまいも畑が広がっていたそうです。しかし現在では多くのいも畑が耕作放棄地に変わっています。そんな状況を憂い、荒浜地区を再びさつまいも産地として復活させようと立ち上がったのが、柏崎にある電気工事の会社でした。さつまいも栽培をはじめ、収穫したいもを使った甘酒やスイーツを開発し、「はまたろう」というブランドを立ち上げたのです。今回は直売所におじゃまして、開発を担当する前原さんにお話を聞いてきました。

 

 

はまたろう

前原 梨奈 Rina Maehara

1999年柏崎市生まれ。農業高校で畜産を学んだ後、住宅設備メーカーへの勤務を経て2021年に「株式会社ライフサポート」に就職。さつまいもを使った商品開発を担当する。音楽を聴くことが好きで、K-POPをよく聴く。

 

さつまいもを使った甘酒が誕生するまで。

——「はまたろう」って、さつまいも農家さんが運営しているんですか?

前原さん:うちの社長は電気工事業をやっていたんですが、4年前に息子さんが専務として業務を引き継いだので、空いた時間を使ってさつまいもの生産をはじめたそうです。それでこの直売所は、社長が自家栽培しているさつまいもを使って作った商品を並べています。

 

——へ〜、もともとは電気工事の会社さんなんですね。それがどうしてさつまいもの生産を?

前原さん:社長が子どもだった頃の荒浜地区は、さつまいもの産地として有名だったそうなんです。でも生産者の高齢化に伴って耕作放棄地が増えていって、胸を痛めていたそうなんですよ。そこで「荒浜をふたたびさつまいもの産地にしよう」という思いで、知り合いに借りた荒地を開墾してさつまいもの栽培をはじめたんです。

 

——地元への思いから、さつまいもの生産をスタートされたわけですね。

前原さん:ただ栽培したはいいものの、収穫したさつまいもをどうするのかという問題があったんです。自分たちだけで食べきれる量ではなく、かといって卸売りするような量も作っていないので、さつまいもを使った加工品を作って販売することになりました。

 

 

——それでいろいろな商品が誕生したんですね。最初は何を作ったんでしょう?

前原さん:社長の親戚に柏崎の酒蔵で杜氏をやっている方がいたので相談したところ、さつまいもを使った甘酒を作ってみたらどうかと提案があったそうです。その方にもご協力いただいて、試行錯誤の上、看板商品の「あまざけ はまたろう」が出来上がったんです。

 

——どんな商品か詳しく教えてください。

前原さん:「紅あずま」「紅はるか」「ハロウィンスウィート」「ふくむらさき」の4種類で、それぞれ荒浜産のさつまいもと小清水産のお米、柏崎の酒蔵で仕込んだ米麹を使って作られている、地元柏崎にこだわった甘酒です。さつまいもの甘さやふくよかな香りの他、見た目の色鮮やかさもお楽しみいただけます。

 

 

——こちらの直売所は、いつオープンしたんですか?

前原さん:2021年の11月にオープンしました。「あまざけ はまたろう」の製造にご協力いただいた杜氏の方が有名人だったことや、さつまいもを使った甘酒という話題性から、けっこう多くのメディアに紹介していただいたんです。

 

——すごいじゃないですか。

前原さん:でも最初は「あまざけ はまたろう」と焼きいもだけしか販売していなかったので、せっかくご来店くださったお客様をがっかりさせるんじゃないかっていう心配があって。それで大急ぎで開発に力を入れて商品を充実させました(笑)

 

 

——それでいろいろなスイーツがあるんですね。どんな商品が人気なんでしょう?

前原さん:焼きいもを混ぜ込んだ「チーズケーキ」や、さつまいもを揚げた「さつまいもチップス」は人気商品ですね。特製の焼きいもクリームを挟んだ「シュークリーム」も人気があります。個人的には「チーズケーキ」が自信作ですね。

 

 

——どれも間違いない商品といった感じですね(笑)。新商品とかもあるんですか?

前原さん:これからの暑い季節に向けて、焼きいもを使ったソフトクリームやクリームソーダをご用意しました。クリームソーダには「イチゴ」「メロン」「ブルーハワイ」の3種類があって、上に焼きいもアイスが乗っていて、氷が溶けてもソーダが薄くならない工夫をしてあるんです。

 

——それってどんな工夫なんですか?

前原さん:それぞれのソーダに合わせて、味がついている氷を使っているんです。しかも氷というよりもシャーベットみたいになっているので、ソーダの味が薄くならないだけではなくって、飲み終わった後の氷もシャーベット感覚で食べていただけます。

 

さつまいものお菓子を開発する難しさ。

——前原さんは主にどんなお仕事をされているんでしょうか。

前原さん:加工品の開発を担当しています。直売所での販売スタッフ、さつまいもの栽培にも携わっていますし、甘酒の製造も勉強しているところです。

 

——もともとそういったお仕事をされていたんでしょうか?

前原さん:私は農業高校を卒業して住宅設備メーカーに勤めていたんですけど、高校時代にお世話になった先生から紹介していただいて、こちらの会社で働かせていただくことになりました。農業高校では畜産を学んでいたんですが、農業にも興味があったんですよね。最初はさつまいもの苗植えや収穫をやりましたが、力仕事が多い上に天候に左右されて大変でしたね。でも青空の下で働くのはとても気持ちよかったです。

 

 

——ケーキの開発もされていますけど、ケーキ作りはどこで勉強したんですか?

前原さん:農業高校での実習もありましたけど、ほとんど独学ですね。流行っているお菓子をリサーチして、そのお菓子にどうやってさつまいもを落とし込むかをいつも考えています。

 

——商品開発で難しいと思うことはありますか?

前原さん:できるだけ日持ちする商品を開発することですね。今後は道の駅でおみやげとして販売できるような商品も開発していきたいと思っています。積極的にいろいろなイベントに参加しながら、いつか荒浜地区を「さつまいもの産地」として復活させることができたらいいですね。

 

 

 

はまたろう

柏崎市荒浜3-1-8

0257-35-9900

10:00-17:00

火水木曜休

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。

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