仲良し姉妹が作るマンデルの専門店「ふりあん」。
カフェ
2022.10.14
「マンデル」という焼菓子が専門の「ふりあん」という五泉のお菓子屋さんが、今年8月にリニューアルオープンしました。どんなお菓子なのか興味を惹かれて「ふりあん」を経営する佐藤友紀子さん、桂子さん姉妹を訪ねたところ、まるで漫才コンビのような姉妹のトークに爆笑しながらの取材となりました。


ふりあん
佐藤 友紀子 Yukiko Sato
新潟市西蒲区(旧巻町)生まれ。亡き兄に代わって、父の営む「お菓子のふりあん」を手伝いはじめ、2022年から妹と共にマンデル専門店「ふりあん」としてリニューアルオープンする。

ふりあん
佐藤 桂子 Keiko Sato
五泉市生まれ。スタッフ不足に悩む「お菓子のふりあん」を手伝いはじめ、2022年から姉と共にマンデル専門店「ふりあん」をはじめる。姉と一緒に食べ歩きや旅行をすることも多い。
両親から受け継いだ看板商品「マンデル」。
——「ふりあん」って以前から五泉にありましたよね?
友紀子さん:いろんなお店で洋菓子修行をしてきた父が、昭和48年に故郷の五泉で創業したのが「洋菓子のふりあん」です。一時期は五泉市内に3店舗あったんですけど、時代の流れで1店舗に縮小していったんです。
——そうだったんですね。おふたりは、以前から「洋菓子のふりあん」を手伝われていたんですか?
友紀子さん:もともと、私たちの兄が「洋菓子のふりあん」を継ぐつもりで修業をしていたんですが、病気で亡くなってしまったんです。私は県外に出る予定だったんですけど、落ち込んでいる両親の様子を見かねて、お店を手伝うようになりました。
桂子さん:私は結婚して主婦業に専念していたんですが、お店のスタッフ不足を助けるかたちで手伝いはじめました。

——その「洋菓子のふりあん」がマンデル専門店の「ふりあん」にリニューアルオープンしたいきさつを教えてください。
友紀子さん:お店の前にある道路が拡張されることになったのを機に、高齢になった両親がお店を閉めることにしたんです。スタッフたちもみんな独立していって、残ったのは私たち姉妹だけでした。それでどうするか迷ったんですけど、創業以来の看板商品だったマンデルを守りたかったので、最後の親孝行のつもりでお店を引き継ぐことにしたんです。
桂子さん:姉妹ふたりだけでやるんだから、無理なく営業できる範囲の小さなお店で「とにかく楽しみながらやろう」って決めたんです。ただ、周りの人たちからは「マンデルだけのお店でやっていけるわけがない」って言われました。でも、明日があるのは奇跡だと思って、今を楽しみたいと思ってスタートしました。
——オープンしてみて、周りの反応はどうでした?
桂子さん:想像を超える数のお客様が来てくれたのにはびっくりしました。お花もたくさん届いて、お店のなかがお花畑になったみたいでしたね。
友紀子さん:あんまりたくさんのお花に囲まれたので、まるで自分が死んでしまったみたいでした。カウンターも白木だし(笑)
——オープンから縁起が悪過ぎます(笑)
友紀子さん:(笑)。とにかく忙しくて、1日があっという間でしたね。開店1時間で商品が売り切れる日が続いて、ありがたいことに、焼いても焼いても間に合わないくらいだったんですよ。

「マンデル」って、どんなお菓子?
——こちらのお店では、マンデルしか売っていないんですか?
友紀子さん:2種類のマンデルとオリジナルブレンドコーヒーだけです。
桂子さん:プレーンとチョコの2種類。
——そもそも「マンデル」って、どういうお菓子なんですか?
友紀子さん:父が考え出したオリジナルのアーモンドクッキーなんです。「マンデル」っていうのはフランス語で「アーモンド」っていう意味なんですよ。

——じゃあ、結構アーモンドの主張が強めなんですね。おふたりはどんなところにこだわってマンデルを作っているんでしょうか?
友紀子さん:父からの教えを守って、材料を妥協しないようにしていますね。焼きたてを提供するようにしているんですけど、ふたりだけでやっているので1日400枚が限界なんです。
桂子さん:こね方ひとつで生地が変わってくるので、奥深さを感じますね。男女でも違ってくるし、湿度によっても違ってきます。生地の状態を見ながらこねる時間を変えていますけど、経験や勘に頼るしかないんですよ。納得できない出来のものはお店に出しません。
——作るのが大変そうですね。
友紀子さん:作る量が量ですから、結構な力仕事なんですよ。
桂子さん:窯が熱いので火傷はつきものですね。「ジューーーッ」はアウトだけど、「ジュッ」くらいだったら大丈夫。火傷も頑張った証です(笑)
——なんですか、その基準(笑)。他にも大変なことってありますか?
友紀子さん:あとは家庭との両立でしょうかね。オープン直前に機械の調子が悪くて四苦八苦したことがあるんです。夜になっても作業が終わらなくて、お互いに一度家へ帰って子どもを寝かせてから、夜中にまた出てきて作業したこともありました。
桂子さん:それでまた朝7時に集合(笑)。できるだけ子どもとの時間を大切にしたいので、日曜はお休みさせていただいているんです。

お互いになくてはならない存在の、仲良し姉妹。
——これからはどんなふうにお店を続けていきたいですか?
友紀子さん:お客様からは「以前のように他のお菓子も作ってほしい」という声をいただくんです。でも3年間はみっちりマンデルに集中して、余裕ができたら他のお菓子にもチャレンジしていきたいと思っています。
桂子さん:いずれはお店のなかでチャレンジショップを開設したり、イベントを開催したりしてみたいですね。夜に女子会をやるのも楽しいかなって思っています。そのときはぜひ参加してください(笑)
——いや、私……どっからどう見ても男ですよね(笑)。最後にお互いをどう思われているのか教えてください。
友紀子さん:言いたいことが言い合える、気楽なパートナーですね。ふたり合わせて一人前なんですよ。
桂子さん:姉ではなくて「心友(しんゆう)」っていうスタンスですね。なくてはならない、私の大切なおもちゃです(笑)
友紀子さん:ひどい(笑)。私も一生懸命生きているんですけどね。


ふりあん
五泉市赤海2-1-4
0250-42-1147
10:00-18:00(売り切れ次第終了)
日水曜休
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