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やれることは何でもやっちゃうキッチンカー「Happy Kitchen」。

昨年10月にオープンした五泉市の交流拠点複合施設「ラポルテ五泉」は、週末になると多くのファミリーで賑わいます。屋外のスペースにはキッチンカーが何台も連なり盛況です。その中に、ひと際目立つピンク色のキッチンカーがあります。今回紹介する「Happy Kitchen」です。「ラポルテ五泉」におじゃまして、キッチンカーを営業する魚野さんから、いろいろなお話を聞いてきました。

 

 

Happy Kitchen

魚野 洋樹 Hiroki Uono

1998年五泉市生まれ。国際外語・観光・エアライン専門学校を卒業し、五泉市のホテルに就職。仕事の傍ら、通訳翻訳サービス「地球人」をはじめる。ホテル退職後は「花のまち旅行」「花のまちひろば」を運営しながら「Happy Kitchen」のキッチンカーを担当。趣味は国内外を問わず旅行することで、フィジーの人々の温かさが印象に残っているのだとか。

 

Happy Kitchenの原点はシフォンケーキと……え、おこわ?

——まずはじめに「Happy Kitchen」のお店についてうかがいますけど、魚野さんがはじめられたんですか?

魚野さん:僕の弟が高校時代に起業を決意して、専門学校を卒業してすぐにはじめたんです。商品は、最初はシフォンケーキとおこわのふたつだったんですよ。今では商品も増えて、いろいろな味のポップコーンとか、ゆめかわな綿菓子とかが子ども達に大人気です。

 

 

——シフォンケーキはともかく、おこわというのはなぜ?(笑)

魚野さん:うちの家族って、みんな共通して「できることは何でもやっちゃおう」っていう考え方なんです(笑)。おこわも作れるので、作れるんだったら作って売っちゃおうということですね。

 

 

——考え方はよくわかりました(笑)。キッチンカーはどういったいきさつではじめたんでしょうか?

魚野さん:新型コロナの感染拡大防止で屋内イベントができなくなって、でも屋外イベントなら開催できることが多かったんですね。それでキッチンカーの需要が一気に高まったこともあって、うちもすぐにキッチンカーを探しました(笑)。それで茨城にある業者さんのところまで出かけて行って、以前パスタ屋さんで使っていた中古のキッチンカーを見つけたんです。

 

特技の英語を生かした、翻訳や観光案内業。

——キッチンカーをはじめる前は、魚野さんはどんな仕事を経験してきたんですか?

魚野さん:僕は旅行関係の仕事をしたかったので、新潟市にある「国際外語・観光・エアライン専門学校」を卒業して、五泉市のホテルに勤めました。ホテルでは主に宴会を担当していて、営業から会場のセッティング、接客サービスまで広く関わっていましたね。

 

——ホテルでの経験は今に生きていますか?

魚野さん:お客様に対するサービスを学びましたね。あとカクテルを作ることもあって、そのときに先輩から「メニューにないカクテルを作れるようになると、お客様にも喜んでもらえる」ということを教えてもらったんです。それからは独学でカクテルの作り方を勉強しました。今ではキッチンカーでもカクテルを提供しています。

 

 

——おお、生ビールはよくありますけど、カクテルが飲めるキッチンカーってあまりないような気がします。

魚野さん:あまりないと思います(笑)。でもホテルで働いていたときに腕を痛めてしまって、業務に支障をきたしてしまったんです。そこで片手でもできる仕事を探したときに、特技の英会話を生かした翻訳の仕事を思いついて、サイドビジネスとして「地球人」という翻訳サービスをはじめました。しばらくはホテルの仕事をやりながら翻訳の仕事をして、退職してからは「花のまち旅行」という五泉市をメインにした観光案内業と、「花のまちひろば」というレンタルスペースをはじめたんです。ただ、その矢先にコロナ禍がはじまったので、それで今回キッチンカーをはじめることにしました。

 

来客数が読めないイベント販売の難しさ。

——キッチンカーでは、どんな商品を販売しているんでしょうか?

魚野さん:アルコールも含めたドリンク、フライドポテト、暑い季節はかき氷、寒い季節はガパオ丼や牛カルビ丼を提供しています。「ラポルテ五泉」で販売しているポップコーンや綿菓子を販売することもありますね。

 

 

——いろいろな商品を扱っているんですね。

魚野さん:イベントオファーの際は主催者から商品のリクエストがあるので、それを聞き入れて対応します。対応できる商品が多ければ多いほど有利なんですよ。

 

——なるほど。いろいろなリクエストに対応できる方が、イベントへのオファーも多くなるというわけですね。商品の種類以外で、イベントごとに変えていることってあるんでしょうか。

魚野さん:天候や会場によって、ロスが出ないよう商品数を変えています。でも来客数ってなかなか読めないんですよ。たくさんの来客が見込めるという前情報だったのに、いざ営業してみたらさっぱりお客様が来なくて商品が大量に余ったり、逆に少なく見込んでいたのに飛ぶように売れてしまって、オープンしてから間もないのに商品がなくなったりするんです。

 

——なかなか難しい問題ですね。キッチンカーをやっていて思い出に残るエピソードってありますか?

魚野さん:発電機が壊れて使えなかったことがあったんですが、お隣から電源を貸していただけたときは、とてもありがたかったです。お互いに辛さを知っているから助け合えるんですよね。あと、子どものお客さんが「Happy Kitchen」の商品を食べて喜んでくれると素直に嬉しいです。子どもって正直ですからね(笑)

 

——これまでいろいろなことを挑戦してきた魚野さんですけど、これからはどんなことに挑戦してみたいと思っていますか?

魚野さん:いろいろな時間や場所でキッチンカーの営業をしてみたいですね。夜に営業してほしいというリクエストも結構あるんですよ。あと高齢者福祉施設へもおじゃましたいと思っています。キッチンカー以外では、五泉にシェアラウンジのようなスペースを作って、学生さんが勉強に使える場所を提供したいですね。

 

 

 

Happy Kitchen

新潟市五泉市本町2-4-23

090-2665-3719

(営業日時や場所はSNSを確認してください)

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