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子どもたちがいろいろ学べる「地球の子供食堂と宿題Cafe」。

以前、Thingsで紹介した新潟ガールズ集団「Lily & Marry’S(リリー アンド マリーズ)」。その代表を務める山田彩乃さんが中心となって、昨年5月、古町に「地球の子供食堂と宿題Cafe」がオープンしました。広々としたスペースは、子どもたちがのびのび過ごすのにうってつけ。子どもたちと楽しそうに触れ合う山田さんから、「地球の子供食堂と宿題Cafe」に対する熱い思いを聞いてきました。

 

 

地球の子供食堂と宿題Cafe

山田 彩乃 Ayano Yamada

1991年群馬県生まれ。NPO法人 Lily & Marry’S代表。新潟大学教育学部卒業。「ミス・ユニバース・ジャパン2013」ファイナリスト。「ミス・アース・ジャパン2015」グランプリ受賞。中学、高校の理科の教諭免許を持っていて、ヒューマンキャンパス高校新潟学習センターで理科の授業を受け持っている。2021年5月に「地球の子供食堂と宿題Cafe」をオープン。

 

「居場所を作りたい」という思いでスタートした子供食堂。

——以前の取材ではお世話になりました。早速ですが、子供食堂をはじめた理由を教えてください。

山田さん:私は学校の先生を目指していたこともあって、新潟ガールズ集団「Lily & Marry’S」の活動をはじめた当初から、子どもの教育に関わるようなことをやってみたいと思っていました。自分にどんなことができるのかを模索しているうちに、コロナ禍で共働きがますます増えている状況を見て、子どもたちの「居場所」を作ってあげたいと思うようになったんです。

 

——それで子供食堂をはじめることにしたんですね。

山田さん:どんな子でも気軽に来られるように、無料で利用できる子供食堂のスタイルを使うことにしたんです。「地球の子供食堂と宿題Cafe」という名前ですけど、食事や宿題だけじゃなくて、漫画を読んだり、ゲームをしたり、ゴロゴロしたり……好きなように過ごしてほしいですね。

 

 

——飲食店が子供食堂をはじめるパターンは多いような気がしますけど、こちらは子供食堂ありきだったんですね。食事は誰が作っているんですか?

山田さん:「地球の子供食堂と宿題Cafe」と併設して「串カツ坂田」という串カツ専門店を同時オープンしたんですよ。子供食堂の食事は「串カツ坂田」で作っています。子どもが「地球の子供食堂と宿題Cafe」で過ごしている間、保護者が「串カツ坂田」で食事をしていくこともあるので、お互いによい関係が成り立っているんですよ。

 

 

——へ〜、子供食堂のために飲食店も始めちゃったんですか。それにしても広々したスペースですね。

山田さん:118坪もあるんです。以前は日本料理店をやっていた場所で、長い間空き店舗だったんですよ。業者に改装を頼むと1,000万円もかかってしまうので、12〜13人のスタッフにお手伝いメンバーを加えて、自分たちの手で改装作業をしました。

 

——この広いスペースを自分たちで……。

山田さん:そうなんですよ。柱を削ったり、壁を作ったりとかも自分たちでやりました(笑)。みんな仕事が終わってから夜通し作業をするので、朝方までかかることも多かったですね。1ヶ月くらいかかりましたけど、なんとかかたちになりました。作っている間、いろいろな方々とのつながりができたのは嬉しかったですね。

 

集団生活のなかで成長していく子どもたち。

——「地球の子供食堂と宿題Cafe」は毎日オープンしているんですか?

山田さん:はい。だから毎日のように来ている子もいます。最初はおとなしくても、慣れてくるとわがままになってくる子もいるんです。大暴れする子を止めるために、傷だらけになったこともあります(笑)。でも、きちんと向き合うことでお互いにわかり合えて、子どもたちといい関係性を築くことができるんですよ。

 

——ここで社会性も身につくんですね。

山田さん:そうですね。集団生活をする上でのルールは、子どもたちにきちんと伝えるようにしています。例えば、食事は他の子のことも考えて自分だけ多く取り過ぎないようにするとか、ゲームや遊び道具は譲り合って使うとか。あと毎日来ている子が、先輩として新しく来た子にここでのルールを教えてくれたり、いつもはわがままな子が年下の子の面倒を見てくれたりするようになるんです。そういった子どもの成長が見られるのは嬉しいですね。

 

 

——集団生活のなかで成長していく子どももいるんですね。

山田さん:ひとりのときは宿題なんてやらない子でも、みんながやっている姿を見ると、自分も宿題をはじめたりするんですよ。

 

——そういう意味でも、集団生活って大事なんですね。

山田さん:学校に行けば同じ年代の友だと遊べるけど、大人と遊ぶ機会っていうのはほとんどないですよね。特にひとり親や共働きで忙しいお父さん、お母さんは、子どもと遊ぶ時間もなかなか作れないと思うんです。だから、ここにいる大人と遊ぶことで子どもたちも満たされるし、保護者にも余裕が生まれると思います。「地球の子供食堂と宿題Cafe」が学校でも家庭でもない、第3のコミュニティになれたらいいなと思っているんです。

 

地域と連携しながら、学べる場を作っていく。

——無料で活動を続けるのは大変じゃないですか?

山田さん:そうですね。だから地域の方々のご協力が必要なんです。地元の農家さんから、形が悪かったり小さ過ぎたりして売り物にならないハネモノ野菜を引き取って、子どもたちの食事を作っています。農家さんとコラボしながら、野菜の収穫やさつまいも掘りといったワークショップなんかも開催しているんですよ。

 

——ただ食事できるだけじゃなくて、食育にもつながっているんですね。

山田さん:子どもたちには使った食器を自分たちで洗ってもらっているんですが、洗い場までは厨房を通っていくようになっているので、食事を作っているところも目にするんです。普段はなかなか見ることのない、料理を作っているお店の人を見ることで、自分が食べている食事に対して感謝するきっかけになってくれたらいいですね。

 

 

——なるほど。いろいろ学ぶことが多いんですね。

山田さん:他にも協賛企業の方に協力していただいて、社会科見学のようなことも行なっています。先日も銀行の方にご協力をいただいて、銀行員のお仕事を紹介していただきました。そうした紹介を通じて、子どもたちの将来の夢につながってくれたらと思いますね。これからも協賛企業の皆様にご協力いただいて、世の中のお仕事を学ぶ機会を増やしていけたらと思っています。

 

——子どもたちがこちらでの体験を通して、将来の夢を持ってくれたら嬉しいですね。

山田さん:これからも地域企業や地元の方々と手を取り合って、子どもたちがいろいろなことを学べる場にしていきたいですね。

 

 

 

地球の子供食堂と宿題Cafe

新潟市中央区古町通6番町963 ディーズビル3F

025-378-3673

16:00-20:00

水曜休

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