地域の魅力×デザインで日常を楽しむ「hickory03travelers」。
ものづくり・カルチャー
2019.06.10
「日常を楽しもう」をコンセプトに、素敵なアイテムを生み出し続ける集団。
休日に何気なく着る一枚のTシャツ。出勤前に鏡の前で結ぶネクタイ。子どもがおやつに食べる金平糖。普段、特に何も意識をせずに使ったり食べたりしているものでも、ちょっとしたデザインを加えることで、それらはとっても素敵な大切なモノに。「日常を楽しもう」をコンセプトに、デザインの力で素敵な地域ブランディングを行うクリエイト集団「hickory03travelers(ヒッコリースリートラベラーズ)」。代表を務める迫さんに、地域に着目した意図や想いをうかがいました。

hickory03travelers
迫一成 Kazunari Sako
1978年生まれ、福岡県筑紫郡出身。大学進学を機に生活の拠点を新潟へと移す。大学時代は人文学部で学び、卒業後よりイラスト制作、デザインなどの表現活動をスタート。現在はクリエト集団「hickory03traveler」の代表であり、わんぱく3人息子の父。
クリエイト集団「hickory03traveler」は、カタカナ語辞典から誕生した?
――ホームページやパンフレットに『「日常を楽しもう」をコンセプトにモノやコトをクリエイトする集団がhickory03travelersです』と書かれていますが、具体的にはどのような集団なんですか?
迫さん:Tシャツをはじめとした衣類や雑貨などを中心に、新潟の伝統産業品にデザインを加えたり、地域の素晴らしさをブランディングしたアイテムなんかを作っています。もちろん作るだけでなく売らなければならないので、上古町の店舗を中心に販売もしています。
――お店には雑貨をはじめとしたたくさんの素敵なアイテムが並んでいますが、いつ頃から活動をされているのですか?
迫さん:モノづくり自体は大学を卒業してすぐにスタートしました。はじめは自分で考えたイラストやデザインを人に見てもらいたくて。表現活動をスタートしてからちょっとして、新潟地下街「西堀ROSA」にチャレンジショップを開きました。2坪のお店で、シルクスクリーンでプリントしたTシャツやトレーナーなどを1年半ぐらい販売していました。

――大学を卒業してからすぐにですか?就職活動はしなかったんですか??
迫さん:新潟大学に通っていたんですが、在学中に絵本が書きたくなって東京にある「パレットクラブスクール」に行きはじめたんです。有名な絵本作家さんが講師をしていたり、無料で受けられるデザインコースや雑誌編集コースなども開催されていて。そのときに、著名な人たちの経歴に驚かされたんです。美術系の大学に行っていない人もいたりして。なので、本当にやりたいことをとりあえずやってみようと思って就職はしませんでした。友人からは大丈夫かと心配されましたけどね(笑)。
――そうなんですね。ところで、きっと何回も質問されているかと思いますが、「hickory03travelers」の“03”にはどんな意味があるんでしょうか。
迫さん:「hickory03travelers」は3人でスタートしたんです。なので、“03”という数字が入っています。ちなみにネーミングはカタカナ語辞典からです(笑)。
――え?カタカナ語辞典ですか?
迫さん:はい(笑)。音の響きで決めたいねってなり、とりあえずカタカナ語辞典を開いたのがスタートです。膨大なワードの中から「ヒッコリー」を見つけ、まずその部分だけ決まりました。でもこれだけじゃね…、と話していたときにサラッと出てきたのが、「3人だし「hickory03travelersってどう?」というアイディアでした。

日常が楽しくなる「hickory03traveler」のデザイン。
――コンセプトである「日常を楽しもう」は、どのようにして決めたのですか?
迫さん:日常がつまらない時代感があったじゃないですか? でもそれ(日常)を肯定して、ちょっとでも楽しい日々が過ごせたら、過ごしてもらえたらと考えました。そのお陰もあって、地域の良さを再確認してもらえるような商品を開発できたり、新潟の伝統産業品をベースとしたモノづくりができていると思います。
――実際には企業からの依頼が多いんですか?
迫さん:ん~そうでもないですよ。逆に素晴らしい製品や技術を見つけ、こちらがもっと人に知ってもらいたいと思ってモノづくりを提案させてもらい、販売する場合もよくあります。

――そうなんですね。自社製品みたいなイメージですよね?
迫さん:まぁ近いものはありますね。とても素晴らしい技術を持っていたり、製品を作っているのに後継ぎがいなくてやめようとしている会社(ヒト)があったりするんです。例えば、その商品がたくさん流通して、会社が元気になったらきっと誰かが自分もやりたいと手を挙げてくれると思っているんです。なので大切なモノをこれから先も残すために、自分たちのデザインで手に取ってもらうきっかけを作り、新潟だけでなく全国に流通できるようにしています。
――デザインするだけでなく、そこまで考えられているのですね。デザインする時に念頭に置いているコトはありますか?
迫さん:「地域の魅力×デザイン」ですかね。町にどうやったら人が集まるのか、良さをどう伝えるかはとても大切だと思っています。デザインした商品がどうなのかを確認する場所として、このお店の存在はとても大きいです。開発した商品にどんなリアクションがあるのか、問題点はどこかなどを自店で販売してリサーチすることができますからね。商品をブラッシュアップしたりして、さらに良いモノを作ることができるんです。

――お客さんのリアルな反応が見れますもんね。ところで、お店には「hickory03travelers」が関係する商品以外も並んでいます。
迫さん:自分たちの商品や、関わったモノ以外に全国からセレクトしてきた雑貨なども販売しています。作っているヒトにあってみて、実際に商品に触れてみて、お客さんが喜んでくれそうなモノをお店で取り扱っています。
――他県に行かなくてもその地域の良さが知れる、買えるって素敵ですね。
迫さん:新潟のヒトには新潟のモノだけでなく県外のモノも、県外のヒトには新潟だからこそ喜んでもらえるものを手に取ってもらいたいので。休日となると6割が県外からのお客さんなんです。だから手土産として持っていけるモノだけでなく、買って帰られるお土産も充実させているんです。

「hickory03travelers」の、今知ってほしいアイテム。
「何かを教えてくれる、小さな硝子のおじさん」をコンセプトとした砂時計「すなだときお」。新潟市西区(旧黒埼町)の特産品だった砂時計は、昭和30~40年代に多くの工場にて手作りで生産されていました。ところが現在は1軒のみ。日本全国でも新潟を含めて3軒しか国産砂時計工場はありません。そんな貴重な砂時計づくりを次世代へと続くようにと「hickory03travelers」のデザインを加えたのがこの砂時計。30秒、1分、3分、5分の4種類展開で、静かに時間の経過を教えてくれるおじさんです。

「hickory03travelers」には、こんなモノもあるよ。




hickory03travelers
新潟県新潟市中央区古町通3番町556
025-211-3778
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