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お酒と本と人が交差する場所「Bar Book Box Store」。

移動式ブックバーから固定ブックバーへ。

お酒と一緒に本が楽しめる移動式ブックバーからはじまり、新潟市中央区東中通のビルの一室で固定店舗としてスタートした「Bar Book Box Store(バーブックボックスストア)」。お酒と本が交差して、多くの人たちが思い思いの時間を過ごせるこの空間。今回はオーナーバーテンダーの豊島さんに、一風変わったブックバーの正体をうかがってきました。

 

Bar Book Box Store

豊島 淳子 Junko Toyoshima

1979年長野県生まれ。新潟育ち。日本大学法学部新聞学科卒業後、上野でバーテンダーとして6年間従事。移動式ブックバー「Bar Book Box」を2011年よりスタート。2019年「Bar Book Box Store」オープン。

 

「本を、お酒を、人を、人と愉しむ」コンセプトのブックバーとは。

――今日はよろしくお願いします。「Bar Book Box Store」は、どんなお店なんですか?

豊島さん:2009年から古町でバーテンダーとして働きはじめました。そのときにスタートしたのが箱に本を積んで、お酒メニューも持っていく移動式ブックバー「Bar Book Box(バーブックボックス)」です。それで、「本を、お酒を、人を、人と愉しむ」のコンセプトをそのままに、移動式ブックバーを固定店舗にしたのが「Bar Book Box Store」。ちなみにお店のあるこの場所は「little light theater(リトルライトシアター)」といいます。ちょっと分かりにくいですよね(笑)

 

――はい、名前が3つも出てきてちょっとこんがらがっています(笑)

豊島さん:簡単に説明しますね(笑)。お店を開くときに、何でもできる芝居小屋のような場所が欲しかったんです。自分だけじゃなくて、誰でも主役になれるような場所が。それで店舗名じゃなくて、大きなフレームとして「little light theater」という場所の名前を付けました。だからこの場所ではお酒と本が楽しめて、ちょっとした買い物もできる「Bar Book Box Store」の営業以外に、アパレルショップに間貸しもしています。ちなみに、イベントに出店するときは、移動式ブックバー「Bar Book Box」として活動しています。

 

 

――なるほど。場所の名前、お店の名前、そして活動(移動店舗)の名前なんですね。今のキッカケとなった活動「Bar Book Box」について詳しく教えてください。どうして移動式ブックバーをはじめたんですか?

豊島さん:古町でバーテンダーをしているときから、「いつか自分の店を持ちたい。ブックバーをしたい」と思っていました。でも自分でやるほどの実力は備わっていなくて。ただただ夢を模索していました。そんなときに出会ったのが、箱に古本を詰めて販売する「一箱古本市」。面白そうだなと思って出店してみたら「ひとつの箱があれば本屋さんができるなら、もしかしてバーもできるんじゃない?」って、謎の理論が浮かび上がったんです(笑)

 

――本屋さんからバー…すごい閃きですね(笑)

豊島さん:よく言われます(笑)。それで本棚とバーカウンターが一緒になれば、両方できると思って、上古町にある「hickory03travelers」に相談に行きました。とはいえ、どんなものを作りたいのか完成形がまったく見えていなかったんですよね(笑)。なんとか空想の移動式ブックバーを形にしてくれて、本当に感謝しています。

 

違和感から生まれるワクワク感。それが移動式の醍醐味。

――移動式の「Bar Book Box」では、どんな事が楽しめるんですか?

豊島さん:まずは、イベントの雰囲気やシーンに合わせて選書した本を自由に読んでもらえます。もちろんバーだから、本のセレクトに合わせて考えたお酒メニューもあります。最近ではノンアルコールカクテルも提供しているから、小学生の女の子だって来てくれます。小さなお客さんですね。

 

――小学生がノンアルコールカクテルを楽しむなんて、お洒落じゃないですか。

豊島さん:イベントは基本的に野外だから、どうしても車で来る人が多いんです。だからノンアルコールカクテルの需要が高くて。そのお陰もあって、「Bar Book Box Store」のノンアルコールメニューも充実しました。農家さんからのハーブや果物をシロップにして…とっても美味しいんですよ。

 

 

――移動式ブックバーの醍醐味って、どんな所ですか?

豊島さん:「何でここにバーがあるの?」といった違和感だと思います。野外にバーがあるのは謎だけど、だからこそワクワクして面白いんだと思います。

 

――本もバーも室内にあるのが普通ですもんね。それが野外にあったら…うん、違和感あるけど楽しそうです。でも、どうして固定店舗をしようと思ったんですか?

豊島さん:移動式ブックバーは楽しいけど、決まった場所で積み重ねていく強さも欲しいと思ったんです。さまざまな人が、いろんなことができる場所も欲しかったし。だから移動式ブックバーと固定店舗の両輪で進んでいこうと思いました。

 

固定店舗「Bar Book Box Store」の楽しみ方。

――「Bar Book Box Store」についても教えてください。どんなお酒が楽しめますか?

豊島さん:ウイスキーなどの洋酒をはじめとして、日本酒メーカーに勤務していた経験を生かして日本酒も提供しています。寒い時期は燗酒も。あ、もちろんカクテルもありますよ。あと…「Bar Book Box Store」はお酒の並べ方が独特なんですよ。

 

――独特というと?

豊島さん:一般的なバーの造りだと、お酒が並んでいるバックバーはカウンターの後ろにあるけど、「Bar Book Box Store」はフロアに陳列。構造上の問題なんですけどね(笑)。でもそのお陰でお客さんとのコミュニケーションが生まれて、新しいお酒の選び方ができるようになりました。

 

――新しい選び方? お酒をオーダーする方法が違うってことですか?

豊島さん:席でのオーダーも受けているけど、お客さんがお酒の並んでいる棚に出向いて、話したり、香りを嗅いでみたり、たまには試飲なんかもしてコミュニケーションの中でお酒をオーダーすることができます。「これ飲みたい」って、カウンターに瓶を持ってくる人もたまにいるけど(笑)

 

 

――同じように「これってどんな本ですか?」って、合わせてセレクトできていいですね。ショップスペースにはどんな物がありますか?

豊島さん:販売用の本はもちろん、これから10年、20年とお付き合いしていきたい人たちの作品や商品が並んでいます。以前、Thingsで紹介されていた藤田雅史さんの小説「ラストメッセージ」も入荷したんですよ。

 

――おお! ラジオドラマから生まれた小説ですね。それでは最後に、「寒い夜にお酒を飲みながらほっこりできるオススメの本」を教えてください。

豊島さん:ブックバーらしいオーダーですね。私が選んだ本はこちらです。

 

サンライト 永井宏 夏葉社

 

神様のいる街 吉田篤弘 夏葉社

 

カクテルの本 問丹羽辰蔵 婦人画報社

 

 

Bar Book Box Store

新潟県新潟市中央区東中通1番町86-21 トールビル3F

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