元保育士の顔を持つ若手実力派マジシャン「HIDE笹川」。
その他
2024.02.21
子どもからお年寄りまで誰もが楽しめるパフォーマンスに「マジック」があります。今回ご紹介するHIDE笹川さんは、マジシャン。「DREAPYS(ドリーピーズ)」という保育アーティスト集団の「ひでお兄さん」として、保育園や幼稚園でも子ども達を相手にマジックを披露しているんです。そんな取り組みについてお話を聞いてきました。


マジシャン
HIDE笹川 Hide Sasagawa
1995年新潟市中央区生まれ。小学生の頃にマジックをはじめ、高校時代には様々なイベントに出演するようになる。保育士を3年半経験した後はマジシャンの傍ら動画制作を行うようになり、2022年に保育アーテイスト集団「DREAPYS」を結成する。国内外でマジック公演を行い、コンテストでの受賞多数。
内気な少年が、人気マジシャンに変身。
——HIDE笹川さんがマジックをはじめたのはいつなんですか?
HIDE笹川さん:小学4年生のときマイク太田さんというマジシャンに出会ったことがきっかけなんです。僕は子どもの頃から極端に内気だったので、心配した両親が「何か特技が身につけば自信がつくのでは」と、知り合いだったマイク太田さんのマジック教室に連れて行ったんですよ。
——それでマジックを習いはじめたんですね。自信はつきましたか?
HIDE笹川さん:マジックの勉強をはじめたんですけど、人前で披露するのはハードルが高かったので、もっぱら家族の前だけで披露していました(笑)。転機になったのは中学2年生のときの学校行事です。生徒がステージで芸を披露する「エンターテイメントショー」という行事だったんですけど、実行委員だった卓球部の先輩から「ステージでマジックを披露してほしい」と熱烈なオファーをいただいたんですよ。
——そのオファーを受けたんですね。
HIDE笹川さん:全校生徒の前でマジックを披露するなんて、最初は自信がなかったのでお断りしたんですけど、毎日毎日頼まれ続けたのでステージに立つ決心をしました。それまでの人生でそこまで人から必要とされたことがなかったので、嬉しかったんですよね。

——それがマジシャンとしての初ステージだったんですね。手応えはいかがでしたか?
HIDE笹川さん:内気な僕がステージに立っている姿を見て同級生たちは驚いていましたが、終わった途端に全校生徒から拍手喝采が巻き起こったんです。ステージを降りてからも「面白かったよ」とか「すごかったね」とか、それまでとは僕を見る目が変わっていました。こんな僕でも多くの人を笑顔にできるんだと感じ、マジックの力を思い知りましたね。
——その経験があったから、それからもマジックを続けたんですね。
HIDE笹川さん:受験勉強の合間もマジックの練習を続けて、高校時代には「高校生マジシャン」として有名になりました。ショッピングモールのイベントや小学校の行事、パーティーや結婚式に呼んでもらえるようになって、テレビCMにまで起用してもらったんです。師匠のマイク太田さんからの勧めでマジックのコンテストにも出場するようになって、全国コンテストで優勝できるまでになりました。

——普通とは違った高校生ライフを過ごしたんですね(笑)。高校を卒業してからはどんな道に進んだんですか?
HIDE笹川さん:高校3年生の夏休みに、ボランティアで保育園や福祉施設をマジックして回ったんです。子どもたちと一緒に遊んだりご飯を食べたりして触れ合うことができて、とても幸せを感じたんですよね。そのときの経験がきっかけで、専門学校で勉強した後に保育園で働きはじめました。
——へぇ〜、保育士をされていたんですね。
HIDE笹川さん:そうなんです。でも睡眠時間を削りながら一生懸命取り組んだせいで体調を崩してしまい、保育園を辞めることになってしまいました。とても悔しかったですね。
——それからはマジシャンとして?
HIDE笹川さん:今まで出会ったいろいろな方のお世話になりながら、マジシャンを続けてきました。なかでも住宅メーカー「株式会社イシカワ」の石川社長には大変お世話になりましたね。
——どんなふうにお世話になったんでしょう?
HIDE笹川さん:石川社長もマジックが好きで僕の出場したコンテストを見に来てくれていて、その後お会いすることになったんです。その際に「秋葉区のまちおこしにマジシャンとして協力してほしい」と誘われて、僕もボランティアが好きだったので意気投合しました。使っていなかったモデルハウスを事務所として貸していただいたり、仕事をいただいたりして本当にお世話になっています。

保育アーティスト集団「DREAPYS」結成。
——HIDE笹川さんがマジシャンとして開業したのはいつ頃なんですか?
HIDE笹川さん:2019年です。これからというときにコロナウイルスが蔓延しはじめたんですよね……。それまで決まっていたイベント出演のスケジュールがすべて白紙になってしまい、マジシャンとしての仕事はゼロになってしまったので、短期のアルバイトや日雇い仕事をやりながらしのいでいました。
——世の中からイベントがいっぺんになくなりましたもんね。
HIDE笹川さん:世間では「ズーム会議」や「リモート飲み会」が行われるようになったので、僕もリモートでマジックを披露してみたんです。それが秋葉区役所で働いている職員さんの目に止まって、秋葉区の花をマジックと共にアピールする動画の制作を依頼されて、いろいろなところで公開されることになりました。そのおかげで、動画制作の仕事が舞い込むようになったんです。

——じゃあコロナ禍は動画制作の仕事で乗り切ったんですね。
HIDE笹川さん:「株式会社イシカワ」をはじめ、保育園や幼稚園、日帰り温泉施設などから動画制作の仕事をいただきました。イベントの仕事が戻ってきたのは最近になってからです。
——保育アーティスト集団「DREAPYS」を結成したのも最近なんですか?
HIDE笹川さん:そうですね。イベント出演を通して知り合った仲間に声をかけて、どんどんメンバーが増えていったんです。「DREAM(ドリーム)」と「HAPPY(ハッピー)」を掛け合わせて「DREAPYS」と名付け、2022年から本格的に活動をはじめました。
——どんなメンバーがいるんでしょうか。
HIDE笹川さん:「マジックのお兄さん」の僕をはじめ、ダンス、歌、しゃぼん玉、運動遊び、ものづくり博士などの他、いろいろなお兄さんやお姉さんがいます。みんな保育資格を持っていて、子どもが大好きという前提で集まったメンバーなんです。
——「保育アーティスト集団」って珍しいですよね。
HIDE笹川さん:あんまり他にはないグループだと思います(笑)。保育士の勉強をしたり、保育士を経験したりしているメンバーだからこそ、子どもの喜ぶツボを知っていますし、子どもに寄り添ったショーができると思うんです。
——なるほど。やはりファミリーイベントに呼ばれることが多いんでしょうか?
HIDE笹川さん:ファミリーイベントはもちろん、保育園や幼稚園、福祉施設の行事に呼んでいただくことも多いですね。コロナ禍が落ち着いてから呼ばれた保育園では、子どもたちが思いきり喜ぶ姿を久しぶりに見た保母さんたちが全員泣き出してしまったんです。それを見て僕たちも胸が熱くなりましたね。
——みんながずっと催し物を我慢してきたんでしょうね。今後はどんなふうに活動していきたいですか。
HIDE笹川さん:保育関係の悲しく暗いニュースが多いなかでも、保育の素晴らしさを伝えていきたいと思っています。そのためにも「DREAPYS」として全国各地の保育園や幼稚園を回りたいですね。あと来年の2025年に、まだ誰もやったことがないようなファミリーイベントを秋葉区で開催する予定なんです。ぜひ楽しみにしていてほしいですね。

HIDE笹川
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