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南さんの理想が詰まったバレエ教室。新発田市の「KAHO BALLET SCHOOL」。

新発田市でバレエを教える南さんの「やりたい」がたくさん詰まった教室、「KAHO BALLET SCHOOL」。南さんは、幼少期からバレエをはじめ、バレエダンサーとして活動した後、指導者の道へと進みました。今回は教室にお邪魔して、南さんのこれまでや、教室のことなど、お話を聞いてきました。

 

KAHO BALLET SCHOOL

南 佳歩 Kaho Minami

1996年新潟市出身。4歳の頃からバレエを習いはじめ、高校卒業後はドイツに留学し、バレエ団に入団する。帰国後は新潟のバレエ教室でバレエダンサーとして活動しながら、指導の補助も行う。趣味は編みもの。

 

バレエダンサーから、指導者へ。南さんのこれまで。

――今日はよろしくお願いします。早速ですが、南さんはいつからバレエをはじめたんですか?

南さん:4歳のときにはじめました。本当は3歳のときに母から「バレエを習ってみない? 」って勧められたんですけど、友達と遊びたかったので断ったんです。でも、1年後になんでかバレエのことを思い出して。そこからバレエを習いはじめましたね。

 

――ということは、バレエ歴は20年以上なんですね。

南さん:小学生のときに、「バレエダンサーを目指さないならやめるか」って両親に言われたんです。それでやめるのは、負けた気がしてすごく嫌だったんです。そこから練習を頑張って、だんだんいい役をもらえるようになって、バレエが楽しくなりました。

 

――高校卒業後は、ドイツに留学されていました。

南さん:私にバレエを教えてくれた師匠に「ダンサーになれる可能性はあるよ」って言われて。挑戦してみたくて、留学を決めました。その後はバレエ団に在籍していたんですけど、活動していく中で「これでは食べていけない」と思ったんです。それで、新潟に戻ることにしました。

 

 

――その後も、バレエに携わっていたんですね。

南さん:自分の好きなように楽しく踊りたくて、古巣のバレエ教室に在籍していました。そこでは踊るだけではなく、事務作業や指導の補助もさせてもらえて。そのときに、指導の楽しさに気づいたんです。

 

――そのお話、ぜひ詳しく聞かせてください。

南さん:後輩にアドバイスをしたら、すぐにできるようになってくれる、という体験がとても多かったんです。指導も楽しかったし、「もしかしたら自分は指導者に向いているかも」と思いましたね。師匠に相談したら、「指導をするなら独立して、誰にも頼らずやりなさい」って言われて。それで独立して自分の教室をつくることにしました。

 

バレエだけじゃない、人間性も成長できる教室づくり。

――「KAHO BALLET SCHOOL」は、去年の7月にオープンしました。

南さん:この教室には、私のやりたいことがたくさん詰まっています。まず見た目は、ここに来ただけで、「バレエをやるぞ」とスイッチが入るような、教室に来るだけでテンションが上がるような、可愛いデザインにしました。教室の床は実際に舞台に使われているリノリウムという材質を使っているんです。本番と同じ環境にすることで、感覚の調整をしなくてもいいようにしました。

 

――南さんが指導をする中で大切にしていることはありますか?

南さん:技術面での指導では、「できた」という達成感を積み重ねていける指導を心がけています。身体に無理のない範囲で、楽しみながらできることを増やしていけるように。 技術はもちろん、人間的にも成長してもらえるような教え方もしています。

 

 

――ふむふむ。

南さん:基本的なことかもしれませんが、教室に入ったときの挨拶や、他の子の演技を見ているときの態度などは大事にしています。踊りにはその人の性格が出ると思いますし、せっかく習い事としてバレエをやっているなら、人間としても成長してほしいんです。

 

――人に対する礼儀は、大人になっても大事ですからね。

南さん:私も常に成長できるように、講習会やワークショップに参加したり、旦那さんやマネージャーさんの意見も取り入れたりしています。ずっとバレエをやってきた、私の観点に偏りすぎないような、進化し続けられる教室づくりをしています。

 

 

――こちらの教室は、子どもから大人まで通うことができるんですね。

南さん:1歳から70代の生徒さんまで来ていただいています。子ども向けのクラスが4つと、大人向けのクラスが2つ、その他にもピラティスのクラスも用意しています。クラス分けは、その子の努力を反映できるような分け方をしています。

 

――と、いいますと?

南さん:年齢別でクラスを分けるのではなく、実力に合わせてクラス分けをしています。頑張って力をつけた分、それを評価して進級させることもありますし、その逆もあります。社会に出たら、必ずしも努力が報われるわけじゃないですよね。でも、ここに通ってくれている子どもたちには、努力が報われたっていう経験をしてほしいんです。

 

新しいバレエ教室のかたちを。南さんが見据える、教室のこれから。

――教室のオープンから1年、振り返ってみていかがですか?

南さん:何かができたときの子どもたちの笑顔を見ると、すごく嬉しいですね。教えたことができるようになろうと、レッスン中にメモをしてお家で練習してくれる子も多くて。日々やりがいを感じながら教えることができています。私自身も、年齢によって言葉選びや言い方を変えて、より伝わりやすい教え方を模索しています。

 

――ところで、今月の15日に発表会が開催されると聞きました。

南さん:教室の生徒さんがみんなで参加する、はじめての発表会になります。これに向けて1年間かけてしっかり準備してきました。他の教室ではここまで時間をかけることはないかもしれないんですが、なるべく負担なく達成感を感じてほしくて、少しずつ準備してきました。

 

 

――丁寧な準備のなかで、どんなことを大事にしてきたのでしょう。

南さん:演技を終えた後にする「レヴェランス」という挨拶まで丁寧にやりなさい、と生徒さんには伝えています。 観に来てくれた方への感謝の気持ちを表すものなので、そこまでやりきってもらえるように指導しています。

 

――最後に、南さんの今後の目標を教えてください。

南さん:次世代のバレエ教室をつくりたいと考えています。バレエの技術や人間性に加えて、さらにもうひとつ、ある要素を追加して、より学びの多い教室にしていきます。この内容は来月発表しようと思っているので、ぜひ楽しみにしていてください。あと、大きな発表会も2年後に行う予定なので、それに向けての準備をしたり、新発田市のイベントにも積極的に参加していきたいと思います。

 

 

 

KAHO BALLET SCHOOL

新発田市豊町4-9-33

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