本町の商店街にオープン。「きーぼうdo.カフェlibrary」。
カルチャー
2025.08.15
新潟市中央区本町通にあるカフェ&イベントスペース「きーぼうdo.」が、一箱本棚オーナー制度の民営図書館「きーぼうdo.カフェlibrary」をスタートしました。婚活支援からはじまり、終活、子ども食堂とかたちを変えてこの場所を運営してきた近藤さんと、中央区の「みんなの小さな図書館 ひとハコBase」の館長であり、「きーぼうdo.カフェlibrary」のサポート役でもある佐藤さんにお話を聞いてきました。

きーぼうdo.カフェlibrary
近藤 希以子 Kiiko Kondo
1966年新潟市生まれ。専門学校の非常勤講師を経て、2009年に婚活サービスを立ち上げる。その後は高齢者の婚活、終活支援などを行うNPO法人を発足。事務局を兼ねたスペースを2021年「きーぼうdo.」にリニューアル。2025年に民営図書館「きーぼうdo.カフェlibrary」をオープン。

みんなの小さな図書館 ひとハコBase
佐藤 清江 Kiyoe Sato
1958年新潟市生まれ。保育士として15年働いた後、蔦屋書店新潟万代に勤務。2023年、5人の発起人とともに「みんなの小さな図書館 ひとハコBase」を立ち上げ、館長を務める。絵本専門士の資格を生かし、絵本セラピストとしても活動。民営図書館コーディネイターとして、「きーぼうdo.カフェlibrary」などのサポートをしている。

婚活、終活、子ども食堂。そのとき、その状況で求められるものを。
――近藤さんは、婚活サイトを立ち上げたり終活サポートをしたり、いろいろなことをやってこられたそうですね。
近藤さん:もう自分でも何をやっているのか、よくわかっていません(笑)
――まずは「きーぼうdo.カフェlibrary」のあるスペース、「きーぼうdo.」の成り立ちを聞いてみたいです。
近藤さん:「婚活」というワードが流行りだした頃、2009年に婚活サービスをはじめました。新潟ではけっこう珍しくて、当時は新聞だとかにも取り上げてもらって。入会金は不要で、月額料金数千円。結婚されたら返金しますという感じの運営方法でした。
――そもそも、なぜ婚活に注目されたのでしょう?
近藤さん:私は30代で離婚して。数年経つと、友達はだんだん出産や育児中心の生活になってくるんですよね。30代後半で、「私、子どもはいないし、結婚しているわけでもない。仕事も非常勤勤務で何もないじゃない」と不安になってきちゃって。それで婚活をはじめたんですけど、思うようにいかなかったんです。だったら自分で「婚活サービスをつくっちゃえ」って思いでした。
――それからサービス内容は徐々に変わっていったようですが。
近藤さん:婚活サービスを立ち上げてしばらくして、44歳で再婚し、子どもにも恵まれました。一緒に活動していた同世代は40代に突入していたので、今度は中高年向けの婚活支援をしようと思ってNPO法人を立ち上げたんです。そしたら、知人から「50代となれば婚活している場合じゃない。終活も考えていかないとだよ」と言われて。それでNPO法人では、中高年の婚活と終活を支援することにしたんです。婚活と終活、正反対のようだけど、どちらも人生を支えるという意味では通じるものがありますから。

――リアルなお悩みを網羅している気がします。
近藤さん:そのNPO法人の事務所を本町に構えました。NOP法人が解散して以降は、かたちを変えて「きーぼうdo.」としてカフェやイベントスペース、レンタルスペースとしてこの場所を運営してきました。本町はお年寄りが多いので、地域のお茶の間みたいな役割も果たしていたと思っています。ただ私の子どもを連れてきても、子どもが楽しめる場所ではなかったんですよ。そういった理由もあったし、「ここでできることは何だろうか」とあらためて考えて、コロナ禍では子ども食堂もはじめました。
――ご自身の環境も変化した中で、ずっとこの場所を運営し続けてきたのには、どんな思いがあるんでしょう。
近藤さん:「やらなきゃいけない」っていう使命感があるのかな。ここにはたくさんの方がやってきます。いろんなものがはじまって、つながりができていく様子をすぐ近くで見ているのが好きなのかもしれません。
――近藤さんからは「絶対にやり続けるんだ」みたいなギラつきを感じないから、不思議です。
近藤さん:周りからは「もっと商売根性を出しなさいよ」って言われます(笑)。儲かりはしないんだけど、どうにかこうにか、持ち出しはせずに7年目を迎えることができました。

商店街に生まれた、本のある居場所。
――そしてこの度、民営図書館「きーぼうdo.カフェlibrary」がはじまりました。
近藤さん:「きーぼうdo.」は、誰もが参加できる新潟市指定の「地域の茶の間」でもあるし、初心者麻雀教室などの利用者さんもいて、平日でもカフェとランチを目当てに来てくださる方がそれなりにいらっしゃるんです。でもやっぱり収益面も含めて、運営の難しさを感じていました。そんなときに、東区の民営図書館「みなと図書館」で「一箱本棚オーナー制度」を知りました。中央区の「ひとハコBase」を立ち上げた清江さんとは知り合いだったので、早速彼女に相談したんです。
――佐藤さんには「ひとハコBase」の取材でもお世話になりました。近藤さんの相談を受けて、佐藤さんはどう思われたんでしょう?
佐藤さん:「アーケードのある商店街は民営図書館にピッタリだろうな」と以前から思っていたんです。希以子さんからお話をもらったとき「これだ」と、サポートさせてもらうことを即決しました。

――アーケードのある商店街には、どんな利点があるとお考えだったんですか?
佐藤さん:「徒歩で利用できる場所にある」というのは、強みですよね。それに商店街って、「生きている」じゃないですか。八百屋さんも魚屋さんもあって、そこに買い物へ来る人もいて。日常が見える場所と図書館はすごくマッチすると思っていたんです。
――「ひとハコBase」とはちょっと違う個性がある図書館になりそうですよね。
佐藤さん:本町は高齢者の方も多いでしょうから、皆さんにとっての「知」の居場所になってほしいですよね。「きーぼうdo.」さんとして、もう7年も地域の皆さんに親しまれてきた場所に図書館ができるんだから、きっと新しいつながりがたくさん生まれるでしょうね。本があると会話も弾みますもの。
――「きーぼうdo.カフェlibrary」のオープンは7月上旬でしたね。「一箱本棚オーナー制度」ということですが、オーナーさんは現在も募集中ですか?
近藤さん:8月中に本棚オーナーさん向けの説明会を数回開催予定です。「きーぼうdo.カフェlibrary」は、カフェでもありイベントスペースでもある「きーぼうdo.」の中にある図書館です。体操教室や麻雀教室などでここを利用される方の出入りがたくさんあります。なので、自然と設置図書を目にする方も多いと思うんです。「つながりを持ちたい」と考えている方に本棚オーナーになっていただくとぴったりだと思います。

きーぼうdo.カフェlibrary
新潟市中央区本町通6-1115
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