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触れ合いを大切にする、豊栄図書館のなかのカフェ「喫茶来」。

新潟市北区にある「豊栄図書館」のなかに「喫茶来(きっさこ)」という名のカフェがあります。営んでいるのはオーナーの下間さんと、その息子さんの奥さんである間宮さん。今回は嫁姑コンビのおふたりから、どんな思いでカフェをやっているのか聞いてきました。

 

 

喫茶来

下間 ヨシ子 Yoshiko Shimotsuma

1950年阿賀野市(旧水原町)生まれ。様々な職業を経験した後、弟の開業した自動車販売会社で事務を担当。2004年に「豊栄図書館」内で「喫茶来」をオープン。高校生のときに演劇をはじめ、現在は趣味役者を楽しんでいる。

 

喫茶来

間宮 有紀子 Yukiko Mamiya

1986年新潟市北区生まれ。下間さんの義娘。調理師専門学校で和食を学び、ホテルやカフェで飲食業の経験を積む。2016年より「喫茶来」で働きはじめる。勉強がてらカフェ巡りをするのが趣味。

 

飲食店未経験の女性オーナーが、53歳でオープンしたカフェ。

——「喫茶来」は下間さんがはじめたお店なんですね。

下間さん:自分のお店をやることがずっと前から夢で、53歳のときにやっと叶えることができたんです。それもインスタントコーヒーしか飲んだことがなかったのに、カフェをはじめちゃったんですよ。

 

——それまで飲食業のご経験は?

下間さん:まったくなかったんです。それまでは弟のやっている自動車販売会社で事務をやっていたから、コーヒーの知識なんてまるでなくて、お店をはじめることになってからコーヒー専門店で店長経験がある友人から指導を受けました。ダメ出しの連続で厳しかったですね(笑)

 

——かなりのチャレンジだったわけですね(笑)。それにしても図書館のなかっていう変わった場所にありますけど、店内はかなり広いんですね。

下間さん:実をいうと、店舗スペースはカウンターまでなんです。椅子とテーブルのある広いスペースは、図書館利用者が自由に使えるフリースペースなんですよ。だからうちで買ったメニューを飲食してもいいし、持ち込みしたお弁当を食べてもいいんです。

 

 

——そうだったんですね。

下間さん:だからフリースペースに座っていたお客様がドリンクを注文してくれると、びっくりしちゃうんですよ。「本当にうちで買ってもいいの?」って聞いちゃいます(笑)

 

間宮さん:お義母さんは「そっちの方が安いから」といって、おもてにある自動販売機を勧めちゃうんですよ(笑)

 

——こちらはカフェですよね(笑)。それにしても、どうしてここでお店をはじめることになったんでしょうか。

下間さん:ここはしばらく空きスペースになっていて、出店者を公募しても特殊な場所のせいか辞退する人が多かったみたいなんです。知り合いからこちらのスペースが空いているという情報を聞いて見に来たら、お洒落な上に窓が多くて明るいし、自治体の施設内という安心感もあったので、ぜひここでカフェをやりたいと思いました。

 

——経験がないのに調理をするのは大変だったんじゃないですか?

下間さん:家庭料理を生かした日替わりランチをやっていたんですけど、ひとりで日替りメニューを作り続けるのは大変でしたね。3年間続けましたけど、とうとう体調を崩して救急車で運ばれることになってしまいました。それ以来、しばらくランチをやめてドリンクとスイーツだけの営業にしたんです。

 

——それは大変でしたね。でも、今は食事も含めてメニューが充実していますよね。

下間さん:息子の奥さんの有紀子さんが、7年前からカフェを手伝ってくれているんです。有紀子さんの作るスイーツが人気を呼んで、若いお客様がたくさん来てくださるようになりました。

 

ホテルやカフェで経験を積んだ心強い義娘。

——スイーツが大人気のようですけど、間宮さんはもともとお菓子づくりをやっていたんですか?

間宮さん:昔からケーキづくりが趣味でした。お料理にも興味があったので、調理師専門学校で和食を学んだんです。

 

——じゃあ、卒業後は和食の仕事を?

間宮さん:ホテルで調理の仕事をしていました。その後は飲食業から一旦離れたんですけど、飲食業の楽しさが忘れられなくてカフェで働きはじめたんです。それまでコーヒーは飲めなかったんですけど、働いているうちに飲めるようになりました。

 

 

——その後「喫茶来」を手伝うことになったいきさつを教えてください。

間宮さん:ホテルやカフェで働いてきた経験を生かしてお義母さんのやっているカフェを手伝うことで、自分のやりたいことをやらせてもらえると思ったんです(笑)。どうしてもカフェラテをやりたかったので、頼んでエスプレッソマシンを買ってもらいました。おそらく北区では最初にカフェラテを提供したと思います。

 

——エスプレッソマシンって結構高額なんですよね? でも、間宮さんは自分のやりたいことが実現できるし、下間さんはお店のメニューを充実させられるし、お互いにメリットがあったんですね。

下間さん:まったくその通りで、とても心強いですね。今ではお店を任せています。

 

嫁と姑、それぞれのおすすめメニュー。

——おすすめのメニューを教えてください。

間宮さん:まずは創業時から変わらずに続けている「きっさこグラタン」です。具材には旬の地元野菜を使っています。「キーマカレー」は子どもたちに人気がありますね。いちばん人気があるのは「サバサンド」かな。塩サバと一緒にサニーレタス、紫タマネギとニンジンのマリネをサンドしたヘルシーな一品です。ボリュームの割に女性でもペロッと食べることができます。

 

下間さん:私は「サバサンド」苦手なの(笑)

 

間宮さん:お義母さんはお客様にも「自分はサバサンドが苦手」って言っちゃうんですよ。営業妨害は本当にやめてほしいです(笑)

 

 

——商売を忘れていますね(笑)。そんな下間さんのおすすめメニューは?

下間さん:私は「南瓜キャラメルケーキ」が大好き。カボチャをたっぷり使ったケーキに、ホイップとキャラメルソースがよく合うんです。甘さも控えめで美味しいんですよ。

 

間宮さん:スイーツだったら「いちご×あんこ 和っふる」がおすすめですね。地元の老舗和菓子店「栗原製菓」さんのこしあんを使った和風ワッフルなんですよ。

 

——どちらも美味しそうですね。コーヒーはどんな特徴のものを?

間宮さん:深煎りと浅煎りを選べて、深煎りはブラジルベースで苦味控えめなすっきりした味わい、浅煎りはエチオピアベースで苦味強めでフルーティーな味わいになっています。カフェラテには濃厚なミルクを使っていて、ラテアートを施して提供しています。

 

——お料理やスイーツは、どんなことにこだわって作っているんですか?

間宮さん:自分の子どもに食べさせたいと思うものをお出しするようにしていますので、自家製にはこだわっていますね。

 

笑顔と真心を伝え、子育てママにも優しいカフェ。

——それぞれ、どんな思いでお店をやっているのか教えてください。

下間さん:カフェのお客様もフリースペースのお客様も関係なく、笑顔と真心を伝えるようにしてきました。上辺だけの挨拶ではなく、相手の目を見て心から温かい気持ちを伝えて、皆さんにエールを送りたいと思っています。

 

間宮さん:お義母さんはお客様が抱える家庭問題の相談にも乗っているので「名物お母さん」として有名なんですよ。

 

——ここに来ると元気になれそうですね。

下間さん:図書館を利用する人のなかには、自分の抱えた悩みの解決法を探しに来る人もいるんです。以前、フリースペースにいたお客様に声をかけたら「死のうと思っていたんだけど、お母さんと話しているうちに考えが変わった」と言われたのが印象に残っています。

 

——下間さんの温かい気持ちが伝わったんでしょうね。間宮さんはどんなこだわりで営業していますか?

間宮さん:小さい子どもを抱えている身として、同じような子育てママさんの気持ちに立って営業するようにしています。子どもが遊べるキッズコーナーを作って、ママさんが安心して過ごせるようなお店づくりを心掛けていますね。どのお客様に対してもポジティブな気持ちになって帰っていただきたいんです。

 

下間さん:有紀子さんも、うちのスタッフの子も、お客様から「いまどき珍しい、感じのいい娘たち」って褒められるんです。それが私の自慢のひとつですね。

 

 

 

喫茶来

新潟市北区東栄町1-1-35 豊栄図書館内喫茶室

025-387-1123(内線)

10:00-16:00

金曜休

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。

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