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森のなかにある蔵で、こだわりのまぐろ丼が味わえる「まぐろ食堂、蔵」。

新潟市秋葉区の「高塚医院」敷地内に誕生した「マチーシャの杜」。Thingsではそのなかにオープンした「FRUIT FOREST(フルーツフォレスト)」を紹介したばかりですが、今回はすぐお隣にある「まぐろ食堂、蔵」を紹介します。雪景色のなかに佇むお店を訪ね、自慢のまぐろ丼をいただきながら、店主の渡邉さんにお話を聞いてきました。

 

 

まぐろ食堂、蔵

渡邉 孝秀 Takahide Watanabe

1972年三条市(旧下田村)生まれ。調理師専門学校に通いながら寿司店で住み込み修業をする。その後もホテル、レストラン、焼肉店などで経験を重ね、三条市の日帰り温泉施設「八木ヶ鼻温泉 いい湯らてい」では統括料理長を務める。2023年に新潟市秋葉区の「マチーシャの杜」で「まぐろ食堂、蔵」をオープン。バイクが好きで以前はハーレーに乗っていた。

 

まぐろ丼専門店の店主は、経験豊富なベテラン料理人。

——森の緑が綺麗な季節にお邪魔したかったんですけど、雪景色も風情がありますね。こちらは元々あった蔵に客席スペースを増築した造りになっているんですね。

渡邉さん:そうです。蔵はほとんどそのまま生かしていて、厨房やカウンター席として使っています。増築したスペースはテーブル席になっているんです。

 

——テーブル席の窓には、木の枝のようなデザインが施されているんですね。

渡邉さん:設計士さんや工務店さんが森をイメージして作ってくれました。建物の補強になっているだけじゃなく、光の入り方にも変化があって面白いんですよ。

 

 

——渡邉さんはどうしてこの「マチーシャの杜」でお店をはじめることになったんですか?

渡邉さん:独立する前は三条の下田にある「八木ヶ鼻温泉 いい湯らてい」の統括料理長をやっていたんですけど、独立を考えていたところに「マチーシャの杜」プロジェクトに携わっている方を紹介してもらったんです。最初は「母屋でお店をやってほしい」と言われて、広すぎたので難しいかなと思ったんです。ところが、たまたまこの蔵を見つけて「こっちでやらせてください」とお願いしました。

 

——「統括料理長」というと、いろいろな料理を監修するような立場だったということですか。

渡邉さん:そうですね。「いい湯らてい」のなかにあるお食事処はもちろん、「道の駅 漢学の里」のレストランや加工品の製造まで携わって、メニュー監修やアドバイスなんかをしていました。

 

——では料理人としては相当なキャリアを積んでこられたんですね。

渡邉さん:30年以上料理人をやってきました。

 

——料理の仕事をはじめられたきっかけは何だったんですか?

渡邉さん:小学生のときにテレビで見ていた「天皇の料理番」というドラマに憧れて、料理人になりたいと思ったんです。中華料理をやりたかったんだけど住み込みの求人がなかったので、住み込みで働ける寿司店で働きながら調理師専門学校へ通いました。

 

——専門学校に通いながら働くのって大変じゃないですか。

渡邉さん:学校が終わったら閉店後まで寿司店で働いて、休みは月一回しかなかったですね。もう泣くほど頑張っていましたよ(笑)。仕事は厳しかったけど、先輩たちには可愛がってもらえたので楽しいことも多かったです。

 

 

——その頃から海鮮料理をやってこられたんですね。

渡邉さん:でも寿司店の後は日本を代表するフランス料理のシェフ・三國清三さんに憧れて洋食をやりたくなったので、「ホテル新潟」の洋食部門に入って修業を積みました。

 

——ホテルでの修業時代で印象に残っているエピソードはありますか?

渡邉さん:ときどき有名な料理人を招いてイベントを開催するんですけど、その期間は「料理の鉄人」の坂井宏行さんや鎌田昭男さんといった名だたる料理人が厨房に入って料理をするので、神業のような技術を目の前で見ることができましたね。

 

——へぇ〜。「料理の鉄人」クラスの料理人って、普通の料理人とは違うもんなんですか。

渡邉さん:まったく違いますね。坂井さんがシタビラメを卸すのを見ていたんですけど、踊っているような感じで、あっという間に卸してしまって感動しました。ソースの作り方もとても繊細なんです。

 

隅々までこだわり、日本一のまぐろ丼を目指す。

——独立するにあたって、まぐろ丼をメインにしようと思ったのはどうしてなんですか?

渡邉さん:今の時代は商売の「多角化」よりも「選択と集中」だと思ったので、ジャンルを絞り込んだ専門店にしようと思ったんです。その上で人気があって、少ないスタッフでも回せて、光熱費が抑えられる料理は何かと考えたら、「まぐろ丼」にいきつきました。

 

——綿密な計算の上で、まぐろ丼をメインに決めたんですね。

渡邉さん:やるからには日本一うまいまぐろ丼の店を目指したいと思っています。本まぐろ、バチまぐろ、流氷南まぐろの3種類をメインに使っていて、豊洲市場から直送してもらっているんです。

 

 

——まぐろはもちろんですけど、シャリも負けないくらい美味しくてバランスがいいですね。

渡邉さん:ありがとうございます。シャリには1年間寝かせて水分を飛ばしたコシヒカリを使っているんです。そうすることで米が立ったシャリになるんですよ。温度にもこだわって、シャリがいちばん美味しくなる温かさで提供しています。シャリの美味しさがネタの味も引き立ててくれるんですよね。

 

——なるほど。美味しいまぐろ丼のためには、ネタ以外にも気を使わなければならないんですね。

渡邉さん:全体のバランスを考えるようにしていますね。味噌汁もいろいろ試して、まぐろにいちばん合っていると感じたあおさを使っていますし、食後に出すあがりにはほうじ茶を選びました。ほうじ茶が魚の生臭ささを消してくれるんですよ。

 

 

——いろいろな気配りや計算がされているんですね。

渡邉さん:お客様の口に入るものを作っているという意識を大切にして、味、量、質のすべてで値段以上の満足を感じていただけるお料理を提供したいんです。「食べて損した」なんて絶対に言われたくはないから、シャリが思うように炊けなかった日は、オープン時間を遅らせてでも納得がいくものを提供するようにしています。

 

——料理に対する渡邉さんの強いこだわりが伝わってきました。

渡邉さん:森や蔵の落ち着いた雰囲気のなかで、こだわりのまぐろ丼をぜひ味わっていただきたいですね。

 

 

 

まぐろ食堂、蔵

新潟市秋葉区新津本町1-7-22 マチーシャフードコート内

025-047-3018

11:00-17:00

木曜・第3水曜休

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。

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