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「maikka.ki5」のみそパン&カレーパン。東京で大人気だったあの味を再び。

東京から新潟へ。あの人気店が下町で復活オープン。

新潟市の下町の方に、週3日だけ営業しているパン屋さんがあります。その名は「maikka.ki5(マイッカ)」。多くのパン好きに惜しまれて閉店した東京・下北沢の人気店「アンゼリカ」を営んでいた林さんのお店です。今回は、新潟で再出発した理由や、当時からの人気商品「みそパン」「カレーパン」にまつわるお話を詳しく聞いてきました。

 

maikka.ki5

林 のぶ子 Nobuko Hayashi

1955年新潟市生まれ。神戸のドイツパン・洋菓子店「フロインドリーブ」で修業。下北沢の人気店「アンゼリカ」を営み、2019年「maikka.ki5」を新潟市下町にオープン。

 

好きなお菓子作りへのチャレンジは、あるお店との出会い。

――まずお聞きしたいのが店名についている「ki5」についてです。これは何て読むんですか?

林さん:私の旧姓は「木戸」といいます。そして今は「林」。姉は「紫竹」で、もうひとりの姉は「森」、人生のキーパーソンである親友は「久保」。紫竹の竹も木だと考えると、みんな合わせて「5つの木」があります。「maikka.ki5」をはじめるにあたって、今までの感謝を込めて「5つの木=ki5(木の五乗)」を店名に含めました。でも「ki5」の部分は気持ちだから、店名は「maikka」だけでも大丈夫。

 

――なるほど、それで「ki5」と付いていたんですね。スッキリしたので、本題に移りたいと思います。林さんはどんなキッカケでパンやお菓子に興味を持ったんですか?

林さん:もともとお菓子が好きで、あるときインスタントのプリンを家で作ってみたんです。すると、お店で売られているプリンと全然違う味で。薄いというか、思っていたのと違うというか…。それで興味を持ってプリンを含めたいろんなお菓子を作りはじめました。だから作ることをはじめたキッカケは、ちょっと微妙な味のプリンなの(笑)

 

 

――そのプリン、なんだか味の想像ができますね(笑)。お菓子作りに興味を持ってからは、どこかで学んだんですか?

林さん:お菓子作りは学びたかったけど、高校を卒業してからは新潟市内の会社で事務をしていました。でも、お菓子作りへの気持ちを抑えきれない自分がいて。モヤモヤしているときに、神戸にある「フロインドリーブ」というお店に出会いました。この出会いがキッカケとなって「やっぱりお菓子が作りたい! そしてこのお店で働きたい」と心が固まったんです。

 

――「フロインドリーブ」はどんなお店なんですか?

林さん:ドイツ人が営むお店で、ドイツパンをメインに、パイやクッキーなどの洋菓子もそろっています。はじめて行ったときに食べたクッキーが、たっぷりのバターを使っていてしっかりとした味わいだったんです。「こんなクッキー食べたことない!」って、めちゃくちゃ感動したの。ちなみに「フロインドリーブ」は、1977~78年に放送されていた朝ドラ「風見鶏」のモデルになったお店なんですよ。

 

――朝ドラのモデルなんですか? すごい。実際にお店で働かれたんですか?

林さん:「ここで働きたいです」って、手紙を出しました。そうしたら数日後に電話がかかってきて「ご両親は働くことを認めていますか?」って。母は好きなことにチャレンジしなさいと背中を押してくれたけど、父を説得するのが難関でした。1ヶ月かけて説得に説得を重ねて、どうにか一緒にお店見学に行ってもらえることになったんです。苦労の末、どうにか見習いとして働けることになりました。

 

見習いから下北沢「アンゼリカ」までの道のり。

――どのくらいの期間、「フロインドリーブ」で働かれていたんですか?

林さん:「フロインドリーブ」での修行は3年間と決められているんです。その期間でパンや焼菓子を覚えて、全過程が修了すると2日間かけてテストがあるの。その後は残るか、違うお店へ行くかを決めるんです。

 

――へー、そういう「修業期間」が設けられているんですね。その後、林さんはどうされたんですか?

林さん:母が体調を崩したので、新潟に戻ることになりました。その後、母の体調は回復へと進んで、そしたら一緒に修行していた仲間が鎌倉でパンと焼菓子の専門店をはじめるからと誘ってもらって、またパンやお菓子を作りはじめました。6年半くらい、その「ベルグフェルド」というお店でお世話になって、結婚を機に今度は東京へ移り住むことになったの。

 

――東京でもパンやお菓子作りを続けていたんですか?

林さん:そうね。主人は下北沢にあるパン屋「アンゼリカ」の2代目だったから、一緒にパンを焼いていました。

 

あの名物パン。「みそパン」と「カレーパン」。

――「アンゼリカ」って、よくテレビ番組で紹介されていた「みそパン」と「カレーパン」が有名なお店ですよね?

林さん:そうそう。「みそパン」と「カレーパン」がお店の二本柱でね。「どっちの料理ショー」でも紹介されて、毎日1,000個くらい作っていたかな。嫁いでから閉店するまでの30年間はとにかく作り続けて大変だったわ(笑)。

 

――そんなに人気だったのに…どうして閉店してしまったんですか?

林さん:夫と義母が亡くなってね。さすがにひとりではお店をやっていくのは無理だったから、2017年にお店を閉めたの。閉店までの1ヶ月はたくさんのお客さんが、町内を1周するくらい開店前から並んでくれて。閉店の寂しさもあったけど、それがとにかく嬉しかったですね。

 

 

――町内を1周…? ものすごい行列じゃないですか。新潟で再出発したキッカケは何だったんですか?

林さん:もう一度、小さなお店をはじめようとも考えたけど、東京の家賃は高いし、ひとりで切り盛りするのも大変でしょ。それで悩んでいたら、姉が「新潟でやったら?」って声を掛けてくれたの。それで「パンが作りたい気持ち」が強くあることに気がついて、ダメなら辞めればいいとゆるく考えて新潟でパンと焼菓子の店をすることにしました。冬は雪が降るし、どんよりとした天気ばかりだし、車がないと身動きが取れないし…と、気がかりはたくさんあったけど、新潟に帰ってきてよかったと思っています。

 

 

――最後に、ご自身で「みそパン」と「カレーパン」の紹介をしてもらえますか?

林さん:はい。まず「みそパン」を紹介しますね。きっと味噌味のしょっぱいパンを想像していると思いますが、なんとこのパンは甘いおやつパンなんです。これ以上入らないくらいにバターを練り込んだ生地に味噌を加えて、味噌やバター、砂糖、卵で作ったルーをかけてクッキー生地っぽく焼き上げます。食べてみますか?

 

――はい、いただきます。…本当だ。甘いパンですね。想像と真逆だけどめちゃくちゃ美味しいですね! 次は「カレーパン」をお願いします。

林さん:カレーは野菜と肉、そして8種類のスパイスで作っていて、水は一切使っていません。甘くはないけど、ほんのり辛さを感じる中辛かな。カリっと揚げて、中身もたっぷり。オープン間近だと、温かい「カレーパン」に出会えるかもしれませんよ? もしかしたらね(笑)

 

「maikka」のパンと焼菓子。まずはコレをチェック。

 

みそパン ¥140

 

ビーフカレー ¥180

 

塩バターパン ¥110

 

フルーツケーキ ¥1,500

 

クリーミーチーズケーキ ¥350

 

 

maikka.ki5

新潟県新潟市中央区寄附町4997

025-201-9194

金土日 10:30〜16:00

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