今年4月に長岡でオープンした、話題のカフェ「melitaly place PAQ MOG(メリタリープレイス パクモグ)」。お洒落で落ち着きのある空間で味わえるのは、見た目もよくとても美味しそうなワンプレートランチやスイーツ。お店をはじめたいきさつやこだわりを、店長の荒川さんに聞いてきました。
melitaly place PAQ MOG
荒川 淳一 Junichi Arakawa
1980年長岡市生まれ。専門学校を中退し、居酒屋でアルバイトしながら国内外でスノーボードに明け暮れる日々を過ごす。22歳のときアルバイト先の会社がはじめたダイニング居酒屋にオープニングスタッフとして参加して20年近く勤務。2022年4月、「melitaly place PAQ MOG」をオープン。
——荒川さんはいつから飲食業界で働いてきたんですか?
荒川さん:高校生のときに居酒屋で調理のアルバイトをしたことがきっかけです。そのときの仕事が楽しかったので、飲食業に興味を持ちました。
——じゃあ、高校を卒業してからは調理の道に進んだんですね。
荒川さん:居酒屋のアルバイトを続けながらも、お金が貯まるとスノーボードの旅に出ていました。当時はそういうライフスタイルが流行っていたんですよね(笑)
——スノーボードがお好きなんですね。
荒川さん:若いときは夢中でしたね。県内では湯沢、県外では四国、あと海外までスノーボードをやりに行っていました。
——海外まで。筋金入りのスノーボーダーですね。
荒川さん:スイスに万年雪の山があって、その中腹の街で寝泊まりできるんですよ。その街で生活しながらスノーボードをやっていました。ちょうどそのときに9.11アメリカ同時多発テロが起こって、空港が厳戒態勢で帰国するのにひと苦労しました。空港のルールがいきなり厳しくなって、スノーボードの長さが荷物の規定範囲を超えて罰金を払わされたり(笑)
——スノーボードは今も続けているんですか?
荒川さん:それが22歳のとき、急に熱が冷めてしまったんですよ(笑)
——え、スノーボードのために働いていたような生活だったのに?
荒川さん:そうなんですよね(笑)。「これから何をして生きようかなー」って考えていたら、アルバイトしていた居酒屋がリニューアルしてダイニング居酒屋を作るという話が持ち上がったんです。その話に興味を持ったのでオープニングスタッフに手を上げて、改めて正社員として就職することになりました。
——そのダイニング居酒屋での経験はいかがでした?
荒川さん:最初は東京の新しいスタイルを取り入れたお店として営業していたんですけど、東日本大震災の影響もあって、地元の食材に目を向けたお店としてスタイルがだんだん変化していったんです。だから長岡の食材はもちろん、新潟の雪国ならではの発酵文化にも深く触れることができて、とても勉強になりましたね。今でも自分の料理のベースになっています。
——「PAQ MOG」に関わることになったいきさつを教えてください。
荒川さん:「PAQ MOG」のオーナーは「株式会社LIFE」という設備工事の会社で、そこの社長と僕は高校の同級生なんですよ。その会社の事務所がこの建物の2階に移転することになったんですが、1階は居酒屋の居抜きスペースだったので、せっかくだから何か飲食店をやってみようということになったんです。そこで僕のところに連絡が来まして……。
——なるほど。荒川さんに白羽の矢が立ったんですね。
荒川さん:いや、ところが僕に来たのは「飲食店をやってくれるような知り合いがいないか」という相談だったんですよ(笑)。話を聞いてみたら、ぜひやってみたいと思ったので「自分にやらせてくれ!」と立候補しました。
——その時点で何のお店をやるというのは決まっていたんですか?
荒川さん:決まっていなかったんです。ラーメン店や居酒屋というのは候補にあったんですけどね。ただ、前にいた居酒屋でコロナ禍の影響をもろに経験をしていたので、居酒屋は難しいんじゃないかと思って、テイクアウトもできるカフェをやろうと思ったんです。
——なるほど。そのとき描いたビジョンは?
荒川さん:長岡にはカフェ好きなお洒落女子が集まるようなお店があまりないので、お洒落な雰囲気を楽しんでもらえるようなカフェにしたいと思いました。だから内装には強いこだわりがあって、店舗デザインの会社とはかなり意見のやり取りをしましたね。そのおかげで、満足できる店舗になったと思っています。
——他にはどんなこだわりがあるんでしょうか。
荒川さん:あとは料理ですね。美味しいのはもちろんですけど、見た目にも気を使っています。思わずSNSに投稿したくなるような「映える」メニューを目指しました。
——確かにメニューの見た目もお洒落ですね。おすすめを聞いてもいいですか。
荒川さん:ランチで人気なのが「PAQ MOG プレート」です。7〜8種類のおかずと、ごはん又はパンからお好きな方を選べるワンプレートランチで、女性に人気があります。おかずは旬の食材にあわせて変わるので、季節ごとに違った料理をお楽しみいただけるんです。
——いろいろな料理を少しずつ楽しめるのは、女性にとって嬉しいですね。
荒川さん:あと「スパイスカレー」もおすすめです。スパイスとダシで作る和食に近いカレーなんですよ。季節の食材に合わせてスパイスを変えているので、そのときどきで変わる味を楽しんでいただきたいですね。
——どちらも美味しそうです。まだオープンして間もないですけど、今後はどんなふうにお店を営業していきたいですか?
荒川さん:お店のデザートがテイクアウトできるということではなく、今後は独立したお菓子のブランドとして充実させていきたいんです。今はそのための準備をしているところです。あと貸切にも対応していきたいと思っているので、パーティーや結婚式の2次会に利用してほしいですね。できるだけ多くの方々に、この空間を楽しんでいただけたらと思っています。
melitaly place PAQ MOG
長岡市蓮潟4-10-19
0258-86-8959
11:00-15:00/17:00-22:00
水曜休