Things

世界にひとつだけのオリジナルケーキを届ける、新発田の「Ollie」。

新発田市加治大橋近くの住宅街にある「Ollie(オーリー)」は、味と見た目にこだわったオリジナルケーキのお店です。特に人気があるのは、完成まで数日かかるというアイシングクッキーを乗せたホールケーキ。お誕生日などの特別な日に、お気に入りのデザインでケーキをオーダーされる方が多いそうです。今回は「Ollie」の折笠さんに、お店のことやお菓子作りのこだわりなど、いろいろとお話を聞いてきました。

 

Ollie

折笠 まり Mari Orikasa

1987年新発田市生まれ。中学校を卒業してすぐに新潟調理師専門学校へ進学。和洋中の料理の基本を学び、卒業後は飲食の仕事を経験。2016年に「Ollie」をオープン。

 

SNSに載せた手作りケーキがきっかけとなり、「Ollie」をスタート。

——まずは折笠さんのプロフィールを教えてください。

折笠さん:私、中学校を卒業してからすぐに調理の専門学校へ進学したんですよ。中学を卒業するとき、先生と両親からは「高校に行かないで専門学校に行くなんて、そんな生徒は今までいなかった」って猛反対されたんですけど、自分の夢を少しでも早く叶えたかったんです。それで、専門学校を出てからは飲食業の仕事に就きました。

 

——でも、中学生のときからやりたいことが明確だったってことですよね。

折笠さん:勉強が嫌いで高校に行きたくない、という理由もありましたけどね(笑)。でも「小さくてもいいから、自分のお店を持ちたい」ってずっと思っていました。

 

——折笠さんは今、お菓子作りを仕事にされていますけど、パティシエではなくて調理の専門学校へ進んだのはどうして?

折笠さん:小さい頃から料理が大好きだったんです。小学校低学年くらいのときからひとりでいろいろと作っていました。よく覚えているのは、おばあちゃんがお友達何人かと集まって自宅で内職仕事をしていたとき、私が作ったお茶菓子を振舞ったことです。みんなにすごく喜んでもらって嬉しかったな。

 

 

——「Ollie」をはじめたきっかけは?

折笠さん:ふたり目の子どもが生まれて仕事を休んでいた頃、姉の子どもの誕生日に作ったケーキをFacebookに載せたんです。そしたら、それを見た人から「私にもケーキを作って欲しい」ってリクエストが何件もあって。それで「オリジナルケーキのお店をやってみよう」と思ったんです。

 

——それをきっかけに、小さい頃からの夢を叶えたわけですね。

折笠さん:そうなんです。でも、お店をはじめてからは思いのほか忙しくて。家族に協力してもらって、ずっと走り続けてきた感じです。

 

見た目だけじゃない。美味しさにもびっくり!

——お店についても教えてください。どんな商品があるんですか?

折笠さん:お客さまからリクエストされたデザインのアイシングクッキーを乗せたオリジナルケーキ、メレンゲクッキー、キャンディー、カップケーキをご用意しています。店舗営業は水曜日と土曜日だけで、それ以外は予約制にしていて、指定の日時にケーキを取りに来ていただくようにお願いしています。

 

——いつからお店をはじめたんでしょう?

折笠さん:2016年にはじめて、今の建物になったのは2年前です。それまではコンテナハウスで営業していました。6畳くらいのスペースに冷蔵庫とオーブン、テーブルだけ用意していたので、お店というより作業場みたいな感じでしたね。

 

——どうやってスイーツ作りの腕を磨いたんですか?

折笠さん:多少レッスンを受けましたが、ほぼ独学です。とにかくたくさん作って練習しました。お菓子作りのちょっとしたコツって、インターネットや本、どこを探しても見つからないことが多いんです。だから何回も試してみて、「このやり方の方が楽だな」とか「綺麗にできるな」とか、自分なりに上手に作るヒントを増やしていきました。

 

 

——アイシングクッキーって、できあがるまでどれくらいの時間がかかるんでしょう?

折笠さん:アイシングクッキーは、作るのにものすごく時間がかかるんですよ。できあがるまで数日かかることもあります。準備やイラストを描く作業にも時間を費やすんですが、描いたものを乾かす時間も必要なんです。

 

——そんなに手間がかかるとなると、クリスマスシーズンは特に忙しかったのでは。

折笠さん:去年は11月後半から2ヶ月くらいずっと忙しかったですね。「2、3時間眠れればいいか」と思っていました(笑)。でもお菓子作りが好きだから、ついつい没頭してしまうんです。集中して自分の世界に入り込んでしまうから、気がついたら朝になっていることもあるんですよね。

 

——アイシングクッキーが乗っているケーキなんて、面白いアイディアですね。

折笠さん:最初はチョコレートで絵を描いていたんですけど、アイシングにチャレンジしたらハマってしまいました。アイシングクッキーのイラストを描いているときが一番楽しい時間ですね。

 

——カラフルな色合いも魅力的です。

折笠さん:アイシングクッキーって真っ白なベースに自分で着色した色を重ねていくんです。絵の具みたいに色を混ぜ合わせて絶妙な色味を作るんですよ。同じ黄色でも、濃い黄色もあれば明るい黄色もありますから。その工程も大変だけど面白いですよ。

 

 

——ケーキやクッキーにはどんなこだわりがあるんですか?

折笠さん:「見た目がかわいい」と喜んでもらうことが多いですし、それもとっても嬉しいことなんですが、味にもこだわっています。どれも自信を持って「美味しいですよ」って言えますね(笑)

 

——具体的には?

折笠さん:アイシングクッキーは、アイシングに砂糖を施すから、食べたときに甘ったるくならないようにクッキー生地の甘みを抑えています。それから生クリームのホイップも一番美味しいと思う濃さに仕上げています。

 

——こんなにかわいいケーキ、もったいなくてなかなか食べられないかも……。

折笠さん:「食べずに冷凍庫で保存した」という方もいらっしゃいました。でも、ぜひ召し上がってください。きっと見た目だけじゃなくて、美味しさにもびっくりしてもらえると思います。

 

特別な日には、心をこめて作られたケーキでお祝いを。

——思い出に残っているオーダーについても知りたいです。

折笠さん:そうですねぇ……。たくさんありすぎて選べないです(笑)。お誕生日などのお祝いでケーキを注文される方が多いので、最高の記念になるようにいつも思いを込めて作っていますから。

 

——これだけの手間をかけて作ったケーキだから、折笠さんのその思いはきっと伝わっているでしょうね。

折笠さん:お客さまが、お誕生日パーティーのときの写真を送ってくれることがあるんです。その写真を見るたびにすごく嬉しくなりますね。あまり寝ていなくても、疲れが一瞬で吹き飛びます。

 

 

——最近、カップケーキもはじめたそうですね。

折笠さん:ずっと可愛いデコレーションのカップケーキを作ってみたくて、去年の12月から販売をはじめました。

 

——これからはどんなことにチャレンジしたいと思っていますか?

折笠さん:カップケーキにお花のデコレーションを施す「フラワーケーキ」を作りたいと思っています。バタークリームで本物のお花みたいなデコレーションをして、お客さまをびっくりさせようと計画中です。

 

 

 

Ollie

新発田市三日市807-4

TEL:0254-28-7965

定休日:日曜日

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。
  • 部屋と人
  • She
  • 僕らの工場
  • 僕らのソウルフード
  • Things×セキスイハイム 住宅のプロが教える、ゼロからはじめる家づくり。


TOP