駄菓子屋なのに本格カレーやチャーハンが味わえる「天狗商店」。

なぜ令和の世に駄菓子屋なのか?「天狗商店」の謎に迫る。

万代シテイと沼垂をつなぐ万代町通り。その通り沿いに一際目立つ「天狗商店」という看板を掲げたお店があります。一見、駄菓子屋さんですが、看板には「もんじゃ焼」の文字も見られ、店先にはガチャガチャやレトロゲームも。いったいどんなお店なのか?そして、なぜ令和時代に駄菓子屋をやっているのか?「天狗商店」のオーナーと店長のご兄弟にお話を聞いてきました。

 

 

天狗商店

小池 朋博 Tomohiro Koike

1990年新潟市中央区生まれ。天狗商店オーナー。長岡造形大学で建築を学んだ後、高校生の頃からやってきたギターを生かして、篠笛ギターユニット「SORA」として5年くらい活動。2017年に兄・亮博さんから相談を受け、オーナーとして天狗商店をオープンする。「市報にいがた」のロゴデザインが採用され、それ以来フリーランスのデザイナーとしても活動中。海外旅行が趣味。

 

天狗商店

小池 亮博 Akihiro Koike

1989年新潟市中央区生まれ。天狗商店店長。北陸学園でパン、お菓子作りを学んだ後、本町鮮魚センター内の精肉店に勤める。以前から駄菓子屋をやりたいという思いがあり、弟の朋博さんに相談し、天狗商店の店長となる。大のレトロゲーム好きで、ファミコン、スーパーファミコンのカセット収集は1,000本以上。

 

インド人直伝のスパイスカレーやラーメン屋並みのチャーハン。

——こんにちは。天狗商店さんって駄菓子屋なんですか?

朋博さん:はい。駄菓子屋です。でも駄菓子以外にもんじゃ焼きも食べられますし、カフェもやってます。お食事やアルコールの提供もしてますよ。

 

——なんでもやってるんですね(笑)。食事っていうと、どんな料理を食べることができるんですか?

亮博さん:ダントツに人気があるのは昨年から始めた数量限定のインドカレーですね。うちのカレーはマジで美味いですよ。俺もいろんな新潟のカレーを食べてきたけど、うちのより美味いカレーに出会ったことがないんじゃないかなぁ。インドカレーはオーナーがスパイスを調合してイチから作ってるんですよ。

 

——え?インドカレーは自家製なんですか?

朋博さん:自家製です。僕がインド系レストランでアルバイトしてた時に知り合った、インド人の友達から教わったんですよ。

 

 

亮博さん:味は最高なんだけど、盛り付けはもう少しきれいにした方がいいよ。もう少しやりようがあるんじゃないの?(笑)カレーの前はチャーハンが人気でしたね。特に変わった特徴もない普通のチャーハンなんですけど、ラーメン屋で出しているような味なんです。

 

——チャーハンはどこかで教わったんですか?まさか中国人の友達とか…。

朋博さん:(笑)。いえ、ラーメン屋でアルバイトしてた時に覚えたんです。

 

——なんか、他にも珍しいメニューがいろいろありますね。「天狗の沼」って何ですか?

亮博さん:それは焼きそばなんです。うちの焼きそばってソースが多くてドロドロしてるんですよ。それが泥沼みたいなので「天狗の沼」と名付けました(笑)

 

朋博さん:焼きそばも一番人気だったことがあったんです。うちの人気メニューって移り変わりがあるんですよ。最近、作ることが楽しくなってきて、自家製のクラフトコーラも作っちゃいました。スパイスやフルーツ果汁で作っているコーラっぽい飲み物です。

 

——駄菓子屋とは思えない充実した飲食メニューですよね? なんでここまで料理に力を入れてるんでしょうか?

朋博さん:駄菓子屋だけじゃやっていけないんですよ。

 

兄弟の地元・万代町への愛が駄菓子屋を生み出した?

——そもそも、このご時世になんで駄菓子屋を始めたんですか?

朋博さん:僕は大学時代に地域活性化の研究をしていて、自分が生まれ育ったこの万代町の歴史を調べていたんです。元々、この万代町商店街は明治に開拓されて以来、昭和初期まで新潟で一番賑わう商店街だったようです。その賑わいが時代の流れとともに徐々に失われていって、今ではすっかり寂しくなってしまったんですよ。自分たちの地元なので、なんとかしたいという思いを長い間持ち続けていました。そんなある日、兄から駄菓子屋をやりたいと相談を受けたんですよ。

 

——亮博さんはなんで駄菓子屋をやりたいと思ったんですか?

亮博さん:昔は近所に何軒か駄菓子屋があって、子ども達の集まる学びの場でしたよね?今って、そういう場所がどんどんなくなってきてるけど、駄菓子屋は地域を健全にすると信じてるので、誰かがやらなければという使命感があったんです。まあ、俺が駄菓子好きだったということもあるんですけどね(笑)でも、俺は計算とか申請手続きとかが苦手なので、弟に相談してオーナーになってもらったんです。

 

——なるほど。兄弟の万代町に対する思いが一致したところがあるんですね!ところで駄菓子はどんな基準で選んでるんですか?

亮博さん:オレが好きなものだけ置いてます(笑)。自分が食べて美味いと思えないものは人にも勧められないですからね。だから、全部自分で食べてから仕入れてるんですよ。オススメは「うまい棒 牛タン塩味」。数ある「うまい棒」の中でもこれが一番好きです。あと「CRISPY」もオススメです。駄菓子とは思えないクオリティーのチョコだと思います。

 

 

——失礼ですけど、駄菓子屋の経営って大変じゃないですか?

朋博さん:大変です(笑)。だから、駄菓子だけじゃなくて、もんじゃ焼きをやったり、カレーやチャーハンをやったり、アルコールや酒の肴を置いたりして、子どもから大人まで幅広くいろんな年代に刺さるように工夫してるんですよ。

 

——お客さんはどんな人が多いんですか?

亮博さん:下校時や休日には子どもが結構来てくれますね。それから近所のおじいちゃんやおばあちゃん。あと、毎週水曜の夜に「ボードゲームをやる会」を開いているので、そのゲーム仲間が常連になってくれてますね。「天狗商店」が地域のいろんな人たちの集まれる場になったらいいなって思ってます。

 

カレーのパワーアップとイベント開催。そしてポーカー?

——最後に今後やりたいことを聞かせてください。

朋博さん:カレーをパワーアップしていきたいですね。それから、ボードゲーム大会とかミニライブとか、お店でイベントを開催していきたいと思います。お店に限らず、よそのイベントへも出店して「天狗商店」のPRもしていきたいですね。

 

亮博さん:俺たち兄弟はポーカーが好きすぎて、海外の大会へも毎年出場してるんですよ。今までにもラスベガス、台湾、マカオの大会に出場しました。いつかトーナメント優勝したいと思ってるんです。自信はあります(笑)

 

朋博さん:お店と関係ないじゃん(笑)

 

 

現代の駄菓子屋「天狗商店」誕生の裏には、地域の健全化や活性化を願う二人の兄弟の地元・万代町への思いがありました。駄菓子屋 さんとは思えないような本格的なスパイスカレーや、チャーハンなどの飲食メニュー、アルコールメニューも用意され、子どもだけに限らず、大人でも楽しめるお店になっています。「天狗商店」に多くの人が集まり、万代町が活性化していったらいいですね。

 

天狗商店

〒950-0082 新潟県新潟市中央区東万代町6-13

025-369-4546

11:00-20:00

月曜/火曜休


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