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他ではなかなか食べられない、めずらしい具材のおにぎり「onimo」。

今年9月に秋葉区にオープンした「onimo」は、手作りにこだわり、コンビニやスーパーではあまり売っていない具材のおにぎりをメインに販売しているおにぎり専門店です。おにぎり屋さんをやりたい、とずっと思い続けてきたというオーナーのイトウさんに、オープンまでの経緯やこれからの展開などいろいろとお話を聞いてきました。

 

Onimo

イトウ Ito

青森県生まれ。趣味はヒップホップダンス。若い人達に囲まれながら練習することが好き。最近は忙しくて行けていないが、密かに個人練習しているとか。

 

新潟に来て、「お米も食べ物も全部美味しい」と思った。

――オープンおめでとうございます。まずはおにぎり屋さんをはじめたいきさつを教えてください。

イトウさん:これまではずっと縫製業をやっていて、子育てを頑張っていました。でも歳をとって、だんだん腰も目も悪くなってきたので、違う何かをやりたいと思ったんですね。それで、10年前から「やりたいな」と思っていたおにぎり屋さんをはじめることにしました。

 

 

――なぜ「おにぎり」だったんですか?

イトウさん:私は青森の出身で、青森のお米も美味しいんですけど、新潟のお米を食べたとき、「すごく美味しい」と思ったのがきっかけですね。新潟は、お米だけじゃなくて食べ物が全部美味しくて驚きました。

 

――それでおにぎりを。イトウさんの作るおにぎりは、具材にどんなこだわりがあるんですか?

イトウさん:田舎のおばあちゃんが作るような惣菜の具材にこだわっています。例えば鶏ごぼうとか、味噌系の南蛮味噌、にしん味噌、ごぼう味噌とか。すじことかおかかとはかはコンビニでもどこでも買えますけど、どこにもないようなおにぎりを作ってみたいなと思ってたんです。

 

他ではあまり食べられないような、家庭的な具材にこだわる。

――おふくろの味的な、家庭の味が楽しめるわけですね。

イトウさん:豚肉のヒレのおにぎりとか食べたことありますか? 柔らかくて一番いいところなんですけど、それを娘が小さいときによく食べさせていたんです。お店をはじめてから娘に「お母さんあれいいじゃん」と言われたのでメニューに入れてみたら、それが好評で。今日ももうひとつしか残ってないですね。

 

 

――確かにヒレのおにぎりは食べたことないですね。

イトウさん:若い子たちに受けがよいかと思ってキーマカレーも作ってみたりしました。これも好評で今日は残り3つしかないですね。今朝娘にも食べさせたら「うんめっ」なんて言って食べてましたし(笑)。とにかくコンビニとかでは簡単に買えないようなものを具材にしたいっていう気持ちは強くあります。朝は3時から仕込むときもありますね。オープンして最初の3日間は午前1時起きとかで、パニくりながら作っていました(笑)

 

――飲食のお仕事ははじめてなんですよね?

イトウさん:本当に右も左もまったく分からない状態ではじめたんです。最初は、おにぎりモーニングとランチをやりたかったんですけど、はじめてみたら全然手が回らなくて、まだできない状態です。だんだん寒くなってくるので、温かい食べ物も提供していきたいなと思っていますし、これからやっていきたいと思っています。

 

――ところで、秋葉区にオープンしたのには理由があるんですか?

イトウさん:夜はこの場所で娘夫婦が「BAR LIBELLULA」っていうチョイ飲み屋をやっているんですよ。それで昼間なにも使わないのはもったいないよねっていう話をしてはじめたんです。

 

 

――あ、なるほど。朝と夜でお店が変わるというわけですね。朝は何時からオープンしているんですか?

イトウさん:いちおう、朝10時からにしてはいますけど、早く出来上がれば早く開けています。そしてなくなり次第お店は閉めるようなスタイルでやっています。

 

――どういうお客さんが多いですか。

イトウさん:年齢問わず多くの方に来ていただいています。あとここら辺は学生さんがよく通るので、その方たちには全部100円で販売しています。

 

 

――え、全品100円ですか?

イトウさん:全品100円です。すじこも100円です。利益度外視できついんですけども、やっぱ学生さんには頑張ってもらいたいですね。なにか特別な想いがあるっていうよりも、学生さんはやっぱお腹も空くしたくさん食べたいじゃないですか。ここら辺は学食もないらしくて、安くていっぱい食べれるとこを探しているみたいで、親心みたいな感じになっちゃてるんですかね。

 

――学生の味方ですね。どんな反応されますか?

イトウさん:「これインスタに載せておきますね」とか声かけてくれて、SNSに載せてくれたりしていますね。あとは「100円でいいんすか?」とか驚いていますね。だから私は冗談で「いいよ。ただし美男美女限定でね」って言うんですよ。そうすると「じゃあおめぇだめだねっか」とか仲間同士で笑いながら話していたり、女の子なんかは「じゃあ私大丈夫だよかったぁ」なんか言ったり(笑)。そういう、学生さんたちとの関り合いもとても楽しいです。

 

――ほんとに楽しそうですね。

イトウさん:今まで縫製業で下を向いて無我夢中で仕事していたわけですよね。それでパッと顔を上げたときにもう子どもがだいぶ大きくなっていて、孫までできていたんですよ。それくらいずっと仕事に追われて生きてきたんだなって思いました。今はおにぎり屋をはじめて、人とのあたたかな交流ができて、いろんな方とお話できて、楽しいですね。歳をとってこういう生き方もいいなと思っています。

 

 

――今後の目標はありますか?

イトウさん:今後の目標は、とにかく7時くらいにオープンしてモーニングをやりたいですね。そしてモーニングもやっぱりそこらへんにはあまりないものをやりたいなって思っています。おにぎり1個にナポリタンと、そこに漬物とか味噌汁つけたり。おにぎりとサンドイッチの組わせとか、他にもうどんとか玉子焼きとかいろんな組み合わせで展開していきたいなって思います。当日、手に入りやすかった品物で安くワンコインで提供していきたいですね。そしてこれからも手作りにこだわって、皆さんに喜んでもらえるものを提供し続けたいです。

 

Onimo

営業時間:10:00~なくなり次第閉店

TEL:090-7419-5031

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。
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