柏崎産の素材にこだわった「おにぎりの店 おしたんてん」。
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2023.09.01
今まで何度か「Things」で紹介してきた柏崎の複合商業施設「ハコニワ」に、今年5月、新しく「おにぎりの店 おしたんてん」がオープンしました。これから訪れる秋を前に、うっすらと黄色味を帯びてきた田んぼの稲を眺めながら、マネージャーの柴野さんにおにぎりのこだわりをいろいろと聞いてきました。


株式会社 久治
柴野 亜由美 Ayumi Shibano
1978年長岡市生まれ。新潟デザイン専門学校卒業後、草津温泉や伊豆温泉で旅館の客室係として働く。2007年頃に長岡へUターンし、雑貨店で店長まで務める。結婚を機に柏崎でご主人が経営する料理店「お食事呑み処 久治(きゅうじ)」を手伝いはじめ、2023年5月より「ハコニワ」にオープンした「おにぎりの店 おしたんてん」でマネージャーを務める。独身時代は国内外を問わず旅行に出かけることが趣味だった。
飲食店を経験して感じた、難しいことと嬉しいこと。
——「おにぎりの店 おしたんてん」は柴野さんがオープンされたお店なんですか?
柴野さん:「お食事呑み処 久治」という飲食店をやっている夫と一緒にはじめたお店なんです。結婚してからは私も「お食事呑み処 久治」を手伝ってきたんですよ。
——そうだったんですね。結婚される前はどんな仕事をされていたんですか?
柴野さん:昔から雑貨が好きだったので、雑貨をデザインする仕事に就きたいと思っていたんです。でも自分には向かないと思うようになって、派遣社員として草津温泉や伊豆温泉の旅館で客室係として働きました。
——へ〜、派遣ってそういう仕事もあるんですね。
柴野さん:忙しくない時期は旅館の大浴場で温泉を楽しむことができますし、休日はちょっと出かけるだけで旅行気分を味わえますから、楽しかったです。最初は着物を着るのに30分かかっていたんですけど、働いているうちに5分で着られるようになりました(笑)
——新潟にはいつ帰って来られたんですか?
柴野さん:いつまでもフラフラしていられないと思ったので、30歳を前に地元の長岡に帰ってきました。接客の仕事が好きなので友人に勧められた雑貨店で働くことになって、そこで働いていた10年間で店長も経験させていただきました。その後、結婚して柏崎に来たんです。

——飲食店で働くのはご主人のお店が初めてだったと思うんですけど、そのときに感じたことはありましたか?
柴野さん:飲食店は実際にお店に来てお料理を召し上がっていただかないと、魅力をわかっていただけないのが難しいところだなと思いました。反面、お客様の反応をすぐに見ることができるのは素敵だなと思いましたね。
——「ハコニワ」で「おにぎりの店 おしたんてん」をオープンすることになったのはどうしてなんですか?
柴野さん:「お食事呑み処 久治」のお客様に、お隣で「米と餡 あやこや」をやっている「綾子舞本舗タカハシ」の高橋社長がいらっしゃったんです。髙橋社長はオープンから「ハコニワ」に関わっていて、夫にも声をかけてくださったんですよ。

地元の食材にこだわって作った、おにぎりの数々。
——どうしておにぎり屋さんをはじめることにしたんですか?
柴野さん:お誘いいただいたときは「和食系のお店」という希望をいただいていたんですけど、「お食事呑み処 久治」の2店舗目をはじめることは難しかったので、和食を生かすことができる商品を考えました。家族連れが多く訪れる施設のわりに小さな子どもが食べられる物が少ないと思ったので、おにぎり専門店をやることにしたんです。ちょうど世間でもおにぎり専門店がたくさんオープンしはじめた頃でした。
——「おにぎりの店 おしたんてん」をはじめることが決まってから、どんな準備をしました?
柴野さん:いろいろなおにぎり専門店のおにぎりを食べ歩いたり、試作を繰り返したりしました。夫の持つ和食の技術を生かした、他のお店にはないおにぎりを考えましたね。
——どんなおにぎりが生まれたんでしょう?
柴野さん:せっかく柏崎ではじめる専門店なので、地元の美味しい食材を使ったおにぎりを考えました。そこで思いついたのが「真鯛の醤油焼き」「岩もずくの佃煮」「サザエ」のおにぎりです。

——おにぎりの具材としては珍しいものばかりですね。
柴野さん:真鯛はB級グルメで有名な「鯛茶漬け」にも使われているように、柏崎を代表する食材のひとつです。いろいろな味付けを試してみた結果、醤油焼きがいちばんしっくりきたんですよ。「お食事呑み処 久治」の人気メニュー「鯛のわっぱ飯」を応用してみたら、美味しいおにぎりができました。
——リッチな感じがしますね。「岩もずくの佃煮」はどんなおにぎりですか?
柴野さん:甘じょっぱく煮た、柏崎産の岩もずくを使ったおにぎりです。最初は「えっ?」て思うかもしれないんですけど、食べてみるとシャキシャキした食感を楽しむことができて、とってもおにぎりに合うんですよ。
——昆布の佃煮と似ていますけど、もずくの方が食感を楽しめますね。「サザエ」は「夏期限定」って書いてありますけど……。
柴野さん:残念なんですけど、秋以降はあまり採れなくなるんですよね。

——具材へのこだわりはすごくよくわかりました。お米にもこだわりはありますか?
柴野さん:お米は柏崎産コシヒカリを使っています。「ハコニワ」の裏にある田んぼの農家さんが、山の中の田んぼで作っているコシヒカリなんですよ。川の上流の綺麗で冷たいお水で栽培されているので、うま味の強いお米になっています。塩は笹川流れ、海苔は佐賀県有明産の厳選したものを使っています。もちろん安い材料を使えばリーズナブルにご提供することはできるんですけど、材料にとことんこだわった美味しいおにぎりを提供したかったんですよね。

「おしたんてん」という店名に隠された謎。
——この「ハコニワ」という施設でおにぎり専門店をやってみて、いかがですか?
柴野さん:館内に飲食できるスペースがたくさんあっていいですよね。特に裏の田んぼを眺めながらおにぎりを食べることができるのは最高だと思います。美味しそうにおにぎりを食べているお客様を見ていると、おにぎり専門店をやってよかったと心から思いますね(笑)

——おにぎりにとって、これ以上のロケーションはないかもしれませんね(笑)。では今後、どんなことに力を入れていきたいですか?
柴野さん:「おにぎりの店 おしたんてん」の知名度を上げるためにも、イベントに力を入れていきたいと思っています。「ハコニワ」で夜に開催する「よるニワ」というイベントでは、握りたてのおにぎりを提供する予定です。それから10月は新米シーズンでもありますので、イベントを開催して盛り上げていけたらと思いますね。
——ありがとうございました。最後にお聞きしたいことがあるんですけど、店名の「おしたんてん」ってどういう意味なんでしょうか?
柴野さん:私の子どもが人気アニメ「鬼滅の刃」エンディング曲の歌詞を空耳して「おしたんてん」と歌っているのを聴いて、「鬼滅の刃」は鬼を斬る物語だし「おにぎり」にピッタリかもと思って使うことにしたんです(笑)。どの歌のどの歌詞かは当ててみてくださいね。

おにぎりの店 おしたんてん
柏崎市横山440-1 ハコニワ内
0257-23-9981
10:00-15:00
火曜休
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