聖籠でいちばん大きなフルーツ農園。苺とぶどうの「Ripi farm」。
その他
2023.05.27
新潟を代表するフルーツ「越後姫」と、メロン、ぶどうを生産している「株式会社Ripi farm」。昔ながらのぶどう栽培に取り組む「高橋巨峰園」と減農法にこだわった苺を生産している「へいきち農園」が一緒になった農業法人です。法人化した理由や美味しいフルーツ作りの秘密など、相馬さんご夫婦にお話を聞いてきました。

株式会社Ripi farm
相馬 絢子 Ayako Souma
1979年聖籠町生まれ。実家である「高橋巨峰園」を手伝いながら、育児期間を経て7年前に自身が運営する「へいきち農園」をスタート。2021年「株式会社Ripi farm」を立ち上げ、代表取締役を務める。

株式会社Ripi farm
相馬 正和 Masakazu Souma
1978年新発田市菅谷生まれ。専門学校を卒業後、いくつかの会社に勤める。8年前に就農し「高橋巨峰園」へ入る。「株式会社Ripi farm」取締役を務める。

減農薬の苺とメロン、昔ながらの味がするぶどうを育てる「Ripi farm」。
——まずは「Ripi farm」さんで育てているフルーツについて教えてください。
正和さん:苺、メロン、ぶどうを生産しています。今は苺のシーズンで、6月いっぱいまでここの直売所でも販売しています。ちょうどこれからぶどうの生産が本格的にはじまるんですよ。この辺りではいちばん広い農園で、2.5ヘクタールあります。
——2年前に法人化されたそうですが、それにはどんな狙いがあったんですか?
絢子さん:私の実家は「高橋巨峰園」という観光農園で、82歳になる父が今も現役でぶどうの生産をしています。8年前に主人が農業をはじめて「高橋巨峰園」に入ってくれたんですが、それでも高齢の父の負担はかなりのものだろうと思っていました。私はぶどう園とは別に、7年前から「へいきち農園」として苺栽培をスタートしていたので、一緒に取り組んだ方が効率的だし、パートさんも働きやすくなると思ったんです。
正和さん:「高橋巨峰園」と「へいきち農園」では、高橋家と相馬家のふた家族が働いていました。夫婦別々で各農園を営むより一緒にやっていく方がいいよね、という考えでしたね。

——栽培方法にこだわりがあるそうですね。
絢子さん:苺とメロンは減農薬栽培にしたくて、病気や両害虫に強い苗を作るために紫外線を当てる方法を取り入れています。有機肥料を使っているので、ふわふわの土作りができるんですよ。
正和さん:ぶどうは昔ながらの自然農法で作っています。今の主流はまっすぐ伸ばした枝でぶどうを育てる「一文字短梢剪定栽培法」ですが、うちでは自然のまま伸びた枝でぶどう作りをしています。従来の育て方なのでいろいろと大変ですけど、お義父さんが50年間ずっと続けてきたやり方だし、ぶどう本来の味を守りたいと思っています。「他と美味しさがぜんぜん違う」と言ってくれるお客さまも多いですよ。

朝から晩までぶどうの世話をする、偉大な父の存在。
——正和さんが絢子さんのご実家「高橋巨峰園」に入られたということでしたね。絢子さんはお家を継ぐつもりはなかった?
絢子さん:父が朝から晩まで忙しく働く姿を小さい頃から見てきたので「これは無理だな」と思っていました。朝4時から出かけて朝ご飯を食べたらすぐまた畑に行って。夕方帰ってきたと思っても夜7時頃にまた畑に行くんですよ。でもそれが父の楽しみみたいで、「大変だ」って言葉は聞いたことないですね。
正和さん:本当に偉大だよね。ただただ「すごいな」って思います。お義父さん、畑にいるのがいちばん好きなんだろうね。

——正和さん、いずれはお義父さんと一緒にぶどう作りをしようと思っていたんですか?
正和さん:そのつもりはなかったんです。でもお義父さんがやめた後のことを気にされているお客さまがたくさんいて、「このぶどう園は宝だよ」「あなたが続けてね」って期待の声をかけてもらっていました。それが就農の後押しになったのかな。
——ぶどう作り、やっぱり大変でした?
正和さん:いやぁ、本当に大変ですね。作業に終わりがないというか、やることがいくらでもあるんですよ。摘粒(房作りのために果房の先端を切除する作業)はひとつひとつ手作業ですからね。途方に暮れてしまいますよ……。それでも「美味しい」と言ってもらえるから頑張れるんですね。

ふたつの農園がひとつになり、スタッフと一緒に夢に向かって突き進み中。
——ところで、絢子さんはどうして苺作りにチャレンジしようと思ったんですか?
絢子さん:父も苺の生産をやりたいと言っていたんですよね。でもぶどう農園があるからできなくて。本当は私たちが住んでいる菅谷で苺作りをはじめようと思っていたんですけど、降雪量が多くて難しいというので断念したんです。しばらく他の農家さんのところへ勉強に行ってから父に相談して、ぶどう園の一部を買い取り「へいきち農園」をはじめました。
——お父さんの大変な姿を見ていながら、ご自身でも農園を持たれるなんてパワフルですね。実際のところフルーツ農家さんがゆっくりできる期間はあるんですか?
正和さん:11月くらいから少し楽になって、1月は比較的落ち着いています。お盆はゆっくりできるから出かけたりしますよ。あとは基本的に休みなしです。勤めている頃は、農家ってもっと休めるものだと思っていたんだけど(笑)

——さて最後に、これから取り組みたいことを教えてください。
絢子さん:やりたいことはいっぱいあります! 今はパートさんたちにお願いする冬場のお仕事がないので、一年中働けるようにしてあげたいと思っているところです。加工所を作って、冷凍しておいた苺を冬場に加工品として販売するのもいいなと思っています。パートさんたちには「ソフトクリームを販売したい」だとかいろいろな夢があるので、それをできるだけ実現したいですね。
正和さん:「Ripi farm」と名付けたのには「一生のリピーターになっていただける農園にしたい」という思いがあります。実際にお義父さんのぶどうにも、妻の苺にも県内外のリピーターさんがたくさんいるんですよ。皆さんから応援される農園でありたいし、パートさんたちが「ここで働いて良かった」と思ってもらえる会社にしたいと思っています。

株式会社Ripi farm
北蒲原郡聖籠町二本松997
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