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日本一お客様を元気にするおにぎり屋を目指す「さんかくともつ」。

今年3月、「ピアBandai」に新しいお店がオープンしました。万代シテイにある「さんかくとまる」の姉妹店「農家の息子がつくる食堂 さんかくともつ」です。県内産コシヒカリのおにぎりと、同じく県内産の豚の大腸を使ったもつ煮が味わえます。今回は女将の本間さんに、いろいろとお話を聞いてきました。

 

さんかくともつ

本間 友美 Yuumi Honma

1999年新潟市生まれ。学校を卒業後、幼稚園教諭として働く。その後「さんかくともつ」を運営する「さんかくとまる」に転職。2023年3月より「さんかくともつ」の女将として店舗に立つ。

 

具材を大きくカットした、食べ応えのあるもつ煮。

——まずは「さんかくともつ 」さんがどんなお店なのか教えてください。

本間さん:「日本一お客様を元気にするおにぎり屋さん」をコンセプトにしています。メニューはおにぎりともつ煮、豚汁です。おにぎりは20種類ほどあるので、さまざまなトッピングと組み合わせると470通り以上から選んでいただけます。

 

——こちらのもつ煮にはどんな特徴があるんでしょうか。

本間さん:県産豚の大腸を使っています。大きくカットして、濃いめの味付けにしているので食べ応えがありますよ。もつ煮って一般的には小腸を使うことが多いんですけど、大腸を使っているうちのもつ煮はちょっと違うので、ライスの上に乗せてご飯を巻いて食べてみてもらいたいです。

 

——大腸を使うもつ煮って珍しいんですか?

本間さん:大腸は下処理が大変だし、煮込むほど溶けてしまうので食材として使用しにくいんです。

 

 

——扱いが難しい食材なんですね。メニューにもつ煮を選んだのはどうしてなんですか?

本間さん:いくつか理由があって、ひとつは煮込み系のお料理であればすぐにご提供できる利点があるからです。自宅で作るのはちょっと面倒だけど、居酒屋メニューとして人気の高いもつ煮を気軽に楽しんでいただくことができます。

 

——豚汁にはどんな特徴があるんでしょうか。

本間さん:水を加えていない「無水豚汁」です。玉ねぎと豚肉、豆腐といったシンプルな材料で旨味を引き出しています。「ピアBandai」にはご家族でいらっしゃる方も多いので、メニューの幅を広げるために豚汁もご用意しているんです。もつ煮が苦手な方、お子さんでも食べやすいメニューはやっぱり豚汁ですよね。

 

別格にうまい「別格おにぎり」の秘密は、精米から細部までのこだわり。

——主役のおにぎりはどうでしょう?

本間さん:お米は魚沼、岩船、佐渡などなど、県内のコシヒカリを日替わりで使用しています。「洗い米」という手法で、洗って浸水したお米を1度乾燥させて、1日冷蔵庫で寝かせてから使います。そうするとお米の粒がしっかりして美味しいおにぎりができるんです。

 

——最近、おにぎりのお店は増えていますよね。

本間さん:「さんかくとまる」もそうなんですが、お米の価値を上げることをサブミッションに掲げています。なので、おにぎり屋さんが増えることは私たちにとってすごく嬉しくて、その中でみんなが「よりいいものを!」と取り組んでいければいいと思っています。そんな中で私たちの特徴として「別格にうまい。別格おにぎり」を目指しています。「お米はここがいちばんうまいんだよね!」って言っていただけるように、美味しいお米を選ぶ、精米したてのお米を使うということはもちろん、先ほどお話しした「洗い米」という仕込みもしています。炊く際も釜の中の温度や対流、ph値のデータを、ご縁あって大手調味料メーカーの方と共有しながら、科学的根拠も駆使して、美味しいお米、美味しいおにぎりを提供できるようにしています。

 

——ちなみに握り方のコツはありますか?

本間さん:けっこうしっかりめに握っていて、口の中でほぐれる粒感を感じていただける握り方……って言えばいいんでしょうか(笑)。伝えるのが難しいです(笑)

 

 

——おにぎりには空気を含むといい、なんて言いますよね。

本間さん:よくそう言われますよね。でもふわっとし過ぎていると、食べるときに崩れちゃうから難しいんです。皆さんが想像するよりしっかり握っていると思います。握り方以前にお米の炊き方にこだわりがあって、少し硬めに、ほんのちょっとだけこめ油とお酢を加えて炊くことで、口の中でほぐれる食感に仕上げています。

 

——握り方、けっこう練習しました?

本間さん:秋から1ヶ月に1万個くらい握ったと思います(笑)。最初はすごく難しくて参っちゃいました。でも他のスタッフの握り方を見て、だんだんと自分の手でしっくりくる握り方をマスターしていきました。

 

——すごい数ですね……。

本間さん:「手際がおにぎりを美味しくする」って、何度もアドバイスされたんです。お寿司職人さんでも、スムーズで美しい仕草が腕の見せ所というか、手際も含めて「美味しそう」と思いますよね。おにぎりを握る様子をお客さまがご覧になれる店づくりなので、そういったところは意識しています。

 

——そうか。外からキッチンが見えますもんね。

本間さん:「今、見られている」と分かったら、ちょっとカッコつけています(笑)

 

「新潟のお米は当然美味しい」。当たり前の期待にきちんと応える。

——人気のおにぎりはどれですか?

本間さん:「鮭ほぐし&紅鮭のすじこ」は人気があります。郷土料理の「鮭の焼漬け」風に味付けした鮭、新潟名物「神楽南蛮みそ」も好評です。新たな発見よりも、求められている期待にちゃんと応えたいと思っています。私は、おにぎりを食べたお客さまの「うまっ!」っていう顔を見るのが好きなんです。きっと皆さん「新潟のお米は美味しいに決まっている」と思っていらっしゃいますよね。その当たり前をしっかり表現することを大切にしたいです。

 

 

——使っている海苔やお塩にも特徴はありますか?

本間さん:新潟の美味しいお米に負けない、ジャギジャキした食感と豊かな風味がある黒磯海苔を使っています。お塩は笹川流れの藻塩。お店で塩とごまを炒って、焼きごま塩を作っています。

 

——女将おすすめのメニューも知りたいです。

本間さん:おにぎりももちろん美味しいんですが、もつ煮を食べるなら、もつ煮とライスのセットがおすすめです。もつ煮をご飯に乗せて食べると最高ですよ。

 

 

 

さんかくともつ

住所/新潟市中央区万代島2-13 ピアBandai内

営業時間/9:00〜17:00

定休日/不定休

TEL/050-8888-2258

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。
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