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自然豊かな公園にある安らぎのスペース「里山Café I’m Home」。

  • カフェ食べる | 2019.11.10

里山カフェを運営する仲良し兄弟に話を聞いてきました。

柏崎市にある「夢の森公園」。遊具はそれほどありませんが、自然の中の遊びがたくさんある公園です。ザリガニ釣り、ドングリひろい、どろんこ遊び、ピクニック…。そんな自然いっぱいの公園の中に、ほっと安らげるようなカフェがオープンしました。その名も「里山Café I’m Home」。今回はお店を運営する仲良し兄弟、西村遼平さんと龍平さんのお二人にお話を聞いてきました。

 

 

里山Café I’m Home

西村 遼平 Ryohei Nishimura

1984年柏崎市生まれ。「里山Café I’m Home」代表。眼科医院やウエディングプランナーなどの仕事を経て、仲間たちと模擬店の営業をして評判となり、そのままケータリングの仕事を受けるようになる。2018年、「柏崎夢の森公園」管理棟内に「里山Café I’m Home」をオープン。お店でライブを開くほどの音楽好き。スポーツは陸上、剣道、アイスホッケー、テニスと幅広く経験。

 

里山Café I’m Home

西村 龍平 Ryuhei Nishimura

1988年新潟市生まれ。「里山Café I’m Home」副代表。静岡県の大学卒業後、地元に戻って就職。その後、長岡市のイタリアンレストランを経て地元サッカーチーム「柏崎ユナイト」のコーチに就任。その後、兄の誘いでケータリングチームの一員となり、「里山Café I’m Home」オープンと共に副代表として兄のサポートをしている。スポーツはサッカーひとすじで、現在もお店のかたわら「柏崎ユナイト」の指導を続けている。

 

「ただいま」って帰ってくるイメージのお店。

——今日はよろしくお願いします。「里山Café I’m Home」はまだオープンして間もないんですよね?

遼平さん:昨年オープンしたばかりです。「柏崎夢の森公園」の管理棟内には今までにも色々なお店があったんですけど、入れ替わりが激しくてなかなか定着しなかったそうなんです。そこで、ケータリング業務をやっていた私に柏崎市から声が掛かったというわけです。

 

——入れ替わりが激しいというのは、お店を営業するのが難しい場所なんでしょうか?

遼平さん:そうかもしれません。でも、この場所でお店をやっていけるという自信はありました。窓からのロケーションは最高ですから、そのロケーションにマッチするメニューを作ることさえできれば大丈夫なんじゃないかなって。公園の景観を生かせれば、みんなから愛される空間になるはずだと思いました。

 

——たしかに窓も大きくて素晴らしい眺めですよね。オープンしてみてどうでした?

遼平さん:公園の管理棟という場所柄、飲食店として認知してもらえないことも多かったです(笑)。よく休憩スペースと間違われましたね。お弁当持ってきて席で食べちゃう人とか(笑)

 

——開放的過ぎたんでしょうか…。こちらはどんなお店にしたいと思っていますか?

遼平さん:現代人って人とのコミュニケーションに飢えているような気がするんです。「I’m Home」という店名は「ただいま」という意味でつけました。それがそのままコンセプトになっています。お客さんがこのお店に「おじゃまします」って入ってくるんじゃなく、「ただいま」って帰ってくるイメージ。お客さんとの間に、そんなあったかい関係性を作りたいと思って。

 

——ひとことでいうとアットホームなお店ってことでしょうか。

遼平さん:そうですね。もっとわかりやすくいうと、自宅のリビングのような感覚で過ごしてもらえたらって思っています。宿題したり、本を読んだり…食事やお茶で利用していただけたら、あとは自由に使っていただきたいですね。そのほかに営業時間外は貸しスペースとして使ってもらってるんですよ。キッズスペースでベビーマッサージをやったり、デッキでヨガをやったり、ダンスやライブなんかもやったりしてます。

 

地産地消にこだわり、その日の仕入れで変わるメニュー。

——こちらの料理にはどんな特徴があるんでしょうか?

遼平さん:少しでも地元生産者の役に立てればと思って、地元食材を100%使っています。生産者から仕入れた食材を見てその日のメニューを考えているので、前菜やスープといったメニューが毎日変わってくるんです。その時々の旬の食材を使っていますので、季節感を楽しんでいただくことができます。

 

——毎日食材が変わるのは新鮮でいいですね。食材以外に料理の特徴はありますか?

遼平さん:私はフレンチ、弟はイタリアンを、これまでやってきましたので、料理は本格的なものをお出しできます。仕込みの段階からじっくり時間をかけて作っています。こういったカフェで仕込みからやっている店って案外少ないんじゃないでしょうか。

 

——料理へのこだわりを感じますね。こだわりといえば、お冷に入っているのが氷じゃなくて…これって石ですか?

遼平さん:氷が意外と体を冷やすって聞いたので、少しでも体のために気をつけることができたらと思い、冷やした石を使ってみたんです。

 

地場食材が気になる兄と、テーブルを片付けたくなる弟。

——「里山Café I’m Home」を始める前は、ケータリングの仕事をされていたんですよね?

遼平さん:長岡市でウエディングプランナーをやっていた頃に、飲食店をやってみたいと思い始めたんです。それで、一緒にやってみたい仲間を集めて、営業時間外の店舗を月に一度貸してもらって、飲食店の模擬営業みたいなことを始めました。けっこう繁盛したおかげで、お店を提供してくれるところが増えて行きました。で、そのうちケータリングの依頼が来るようになったんです。

 

——弟の龍平さんはずっと料理をやってきたんですか?

龍平さん:私はサッカーをやりたくて静岡県の大学に行ったんです。卒業後は就職のために新潟県に帰って来て、柏崎市の会社に勤めました。その後、長岡市のイタリアンレストランで働いたんですが、どうしてもサッカーをやりたくて。アルバイトをしながら「柏崎ユナイト」っていう地元サッカーチームの指導をしてたんです。そのとき、兄に誘われてケータリングのメンバーに入りました。

 

——じゃあ、ケータリングから兄弟一緒にやり始めたんですね。ところで、お二人には職業病のようなものはあります?

遼平さん:私は行った土地で売っている野菜や魚が気になります。それぞれの土地で、どんなものを売ってるのかリサーチしちゃいますね。

 

龍平さん:私は普段ホールを担当してますので、お客として入ったお店でも「いらっしゃいませ」とか「ありがとうございました」を言いそうになります。あと、テーブルが片付いてないとそわそわして落ち着きません(笑)

 

ザリガニの次は熊料理にも挑戦してみたい。

——今後、お店で出してみたい料理ってありますか?

遼平さん:やはり地産地消にこだわっていきたいと思っていますね。もう始めてるものではザリガニのパスタがあります。今後はジビエ料理として熊の肉を使った料理を考えています。里に降りてきてしまった熊を撃ち殺すだけじゃなくて、きちんといただいてあげたいですよね。

 

——なるほど。食育的な考え方でもありますね。では最後に「里山Café I’m Home」を、どんなお店として続けていきたいですか?

遼平さん:みなさんの憩いの場として続けて行けたらと思っています。あと、人の夢の実現を応援したいと思っているので、お店を通してそんなお手伝いができたらいいなと思ってます。

 

龍平さん:お店に関しては兄がほとんどやってくれているので、私は兄の労力が少しでも軽くなるようにサポートしていけたらと思っています。

 

 

仲のいい兄弟が協力して営業している「里山Café I’m Home」。生産者から仕入れた食材で、その日のメニューを決める地産地消へのこだわり。そして、静かで居心地のいい空間は、「I’m Home」と口にして帰りたくなる自分の家のようです。これからも、ふるさと柏崎にこだわり、自宅みたいにくつろげるお店として続けていってほしいと思います。

 

 

里山Café I’m Home

〒945-1355 新潟県柏崎市大字軽井川4544-1

0257-47-7774

11:00-16:00(L.O.15:30)

火曜・冬期休

 

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。
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