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キッチンカーからはじまり、実店舗をオープンした「タコスの森」。

2020年にご紹介したキッチンカー「タコスの森」が、西区に実店舗「タコスの森 黒埼店」を構えたというので、店主の五十嵐さんに改めてお話を聞いてきました。コロナ禍の中、イベントへの出店機会が激減。同業が増えたことも店舗を構える契機になったそうです。キッチンカーの活動は継続中なので、皆さんの町でもメキシコの味を楽しめるかもしれませんよ。

 

タコスの森

五十嵐 基浩 Motohiro Ikarashi

1989年新発田市生まれ。翔洋学園高等学校を卒業後、国際調理製菓専門学校へ進学。卒業後は東京のメキシコ料理店や新潟県立新発田病院などで経験を積み、メキシコへ。2017年よりキッチンカー「タコスの森」をスタート。2023年、燕市の「Next Generation Town」内に「CRUDO」、2024年に「タコスの森 黒埼店」をオープン。

 

夜はカラオケバーに変身する黒埼店。キッチンカーのつながりで、2店舗を設ける。

——五十嵐さんには、2020年にもThingsにご登場いただきましたね。

五十嵐さん:ちょうどコロナ禍がはじまった年でしたね。キッチンカーでイベントに出店することができなくなって、平日のランチ営業がメインでした。どうにかして仕事を探さなくちゃって必死でした。

 

——イベント自体がなくなりましたもんね。

五十嵐さん:それでもなんとか月に数回出店していたんですけどね。急に開催が中止になることもありました。2、3年は苦労しましたね。もともとテントで営業していたんですけど、キッチンカーの方がいいなと思ってはじめた頃にコロナ禍でしたから。

 

 

——今年、黒埼に実店舗を構えられたのには、そういった経験が影響しているんでしょうか。

五十嵐さん:それもありますね。ここ、夜はカラオケバーとして営業していて、昼間は使わないということで間借りさせてもらっているんです。同じ建物には古着屋さんもあります。昨年、燕市の「Next Generation Town」に「CRUDO」というタコス店をオープンしたんですけど、そこもキッチンカーをされている方からお誘いいただいてはじめたんですよ。

 

——夜はカラオケバーというだけあって、雰囲気がいい感じです。近所にあったら通いたいくらい。

五十嵐さん:皆さん夜も楽しまれていますよ。今度、カラオケバーと一緒にここでイベントを開く予定です。

 

新潟県産のメキシコ唐辛子が味のアクセント。店舗限定カレー。

——キッチンカーと実店舗とで、何か違いはありますか?

五十嵐さん:基本的には同じかな。キッチンカー営業をしていたから、黒埼店をオープンしたときに、すぐに気づいてもらえたっていうメリットがありました。今もキッチンカーの営業を続けていて、最近車両を大きくしたんですよ。スケジュールを埋めていかないと不安なので、11月まで出店予定をみっちり入れています。お声がかかったら、なるべく出店するようにしているんです。

 

——出番が増えてきているなんて、いいことですね!

五十嵐さん:だいぶコロナ禍前に戻ってきましたよ。出店予定がたくさんあるのはありがたいんですけど、同業者さんが増えてきた印象がありますね。この数年でキッチンカーをはじめられた方が多いんでしょうね。

 

——確かにそうかもしれません。

五十嵐さん:同業さんが増えて、出店できる機会が減ってくるんじゃないかと思ったんです。実店舗を持つことで、キッチンカーに加えてここからも「タコスの森」を発信できたらいいなと思っています。

 

 

——黒埼店限定のメニューはあるんでしょうか?

五十嵐さん:チキンカレー、牛すじカレー、あいがけカレーの3種は、黒埼店だけのメニューです。燻製風味に仕上げています。メキシコの唐辛子を生産されている方が新潟市にいらっしゃるんですよ。新潟県産のメキシコの唐辛子がアクセントとして入っています。

 

——へぇ。想像できない味です。

五十嵐さん:タコスはキッチンカーよりもこぶりで食べやすくしています。店舗ではゆっくり召し上がっていただけるので、1皿にタコスをふたつご提供しています。チーズやパクチーのトッピングもできますよ。

 

キッチンカーと実店舗。それぞれに魅力と強みがある。

——黒埼店は住宅街の中にありますよね。地元の方との交流が生まれたりするものですか?

五十嵐さん:地元の居酒屋さんに飲みに行って、そこで知り合った人が厨房の鉄板を作ってくれました。飲み屋で一緒になる人とのつながりは着々と増えています(笑)

 

——以前取材させてもらったときから、店舗を構えられた以外に大きな変化はありましたか?

五十嵐さん:キッチンカーの出店エリアが広くなりました。新発田市が本拠地なので、新発田市から新潟市まではちょくちょく来ていたんですけど、燕市、長岡市にも出向くようになって。中越近郊からも呼んでもらえるようになりました。活動範囲が広くなったし、知り合いの輪も広がってきましたね。

 

——2017年からキッチンカーをはじめられたということでしたけど、同業内ではベテランの域ですか?

五十嵐さん:いえいえ、まだまだです。ベテランさんがたくさんいますから。最近はキッチンカーの味のレベルがすごく高くなっている気がしますよ。すごく手の込んだメニューを提供されるキッチンカーもありますしね。見て、食べて、学ぶところがたくさんあります。

 

 

——間借りでないかたちで店舗を持つ予定はありますか?

五十嵐さん:目標のひとつがそれですね。キッチンカーを続けつつ、地元の新発田市に攻めていきたいです(笑)

 

——キッチンカーも続けるってお気持ちが伝わってきました。

五十嵐さん:売れないときは売れない商売ですけどね。でもキッチンカーって、交流が生まれて次の仕事につながる場でもあるんですよ。ただ同業さんが増えてきて、厳しくなるだろうから、そのときのためにも実店舗があることが強みになるんじゃないかと思っています。

 

——他に五十嵐さんの野望みたいなものがあれば教えてください。

五十嵐さん:いつかまたメキシコに行きたいですね。今度は仲間と一緒に行きたい。そこで改めて勉強して、タコスを新発田市のソウルフードにするっていうのが、僕の夢です。出店も積極的にしていきたいと思っていますので、ぜひお声がけください!

 

 

 

タコスの森 黒埼店

住所/新潟市西区鳥原新田510-24

営業時間/11:00~16:00

定休日/不定休

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。

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