無性に食べたいあの甘さ。村上の愛らしいクレープ店「THREE★BELL」

食べる

2021.12.18

愛らしく、どこかノスタルジックな気持ちを呼び起こす紙巻きの三角クレープ。家族で出かけたときに親にねだって買ってもらったり、お小遣いを貯めて同級生たちと「買い食い」したりした思い出のある方も多いのではないでしょうか。村上市街に昨年春オープンした「THREE★BELL」(スリーベル)は、ときどき無性に食べたくなるあの味をラインナップ豊富に取り揃えています。実は板金屋さんの飲食部門として営業しているという同店の店主・鈴木さんに、クレープのこだわりやオープンの経緯などお話を伺ってきました。

 

 

THREE★BELL

鈴木 望 Nozomi Suzuki

1990年村上市(旧神林村)生まれ。クレープ店「 THREE★BELL 」店主。夫の板金業を手伝いつつ、サービス業を中心に様々な業種を経験し、2020年4月に同店をオープン。趣味は釣りやドライブで、9歳の息子と外で体を動かして遊ぶのも大好きなアクティブ派。

肝は生地のモチモチ感。せっかく食べるならプチ贅沢感を。

――本日はよろしくお願いします。早速ですが、すごくメニューが多いですね。

鈴木さん:いらっしゃいませ。そうですね、どれにしようか悩んでもらえるくらい多くしています(笑)。メニューがたくさんあるとそれだけでテンション上がりませんか? お客さまにそういった「選ぶ楽しみ」も味わってもらえればな、と。また「これは次に来たときに食べよう」って、再訪のきっかけにしてもらいたい思いもあります。クレープのメニューは現在40種類くらいですが、これからもっと増やそうと思っています。

 

――確かにどれも食べてみたい……スリーベルさんのクレープの特長を教えてください。

鈴木さん:皮のモチモチ感、しっとり感は特に大切にしていて、生地は一日寝かせてから使っています。最近はパリパリ系が好きな方もいらっしゃいますが、うちはオーセンティックな方ですね。小さい子どもから高齢の方まで、誰でも美味しく食べられるクレープを目指しています。それと、味の話ではありませんが、私自身お店で待たされるのが嫌いなので、提供するスピードにもこだわっています(笑)

 

――それ大事ですね(笑)。具材やクリームもボリュームがあるような気が。

鈴木さん:そうですね。クレープって毎日食べるようなものではないので、せっかく食べるなら少し贅沢に、と思って。具材も、例えば「いちごクレープ」なのに中身がジャムだけだったらガッカリすると思うので(笑)、メニュー名にジャムと入っていないものは必ず本物を入れています。具材の代表格のひとつといえるいちごについては、いつ来ても食べてもらえるように通年で用意しています。

 

――唐突ですが、クレープ、特にこういった紙巻きのものって、どこか特別感というか「お洒落して出かけた街角をクレープ片手に闊歩する」っていうイメージがあるんですが……分かります(笑)?原宿とか、新潟だと万代とか。

鈴木さん:分かります(笑)。そういった面でも、お店の雰囲気を含めてガッカリさせないようにしたいと思っています。

 

残された焼き台が開店のきっかけ? 地元高校生とメニュー開発も。

――オープンした経緯を教えてください。こちら、ショッピング街や飲食街とは少し離れた、周囲に公共施設の多い場所ですが。

鈴木さん:この物件は、もともと親類が「八百金」という青果・精肉・惣菜店をやっていたんです。今でもたまに、八百金さんだと思って訪ねてくる年配の方もいます。オープンのきっかけは、閉店することになったそのお店に残された器具の中に、クレープの焼き台があったことですね。それまで経験はありませんでしたが、クレープが大好きだし、使わせてもらえるのであれば自分でお店としてやってみたいと思って。独学で研究や練習を重ねて、地元の商工会議所がやっている創業塾にも通って店舗運営のノウハウも勉強して、昨年の春にオープンしました。

 

――ふ­­­むふむ。ところで、店頭に板金屋さんの注文受付案内があるのですが、まさか板金屋さんもやっているんですか?

鈴木さん:ここではありませんが、夫が瀬波で「鈴啓板金」という板金屋さんをやっているんです。このお店も実は、その飲食部門という位置付けです。私も事務仕事などを以前からずっと手伝っていて、このお店でもご依頼やご相談を承っています。ライターさんも、ご自宅の屋根や外壁、雨どい等の不調にお困りでしたらぜひご相談ください(笑)

 

――まさかクレープ屋さんでリフォームを勧められるとは(笑)。近くには高校もありますが、やっぱりそちらの生徒さんもよく来るんですか?

鈴木さん:はい。村上桜ヶ丘高校の生徒さんには、お店をよく利用してもらうだけでなく、この春には共同でメニューも開発しました。

 

――なんと。どのメニューですか?

鈴木さん:こちらの「村上まるごとクレープ」です。村上の名産品のひとつ・村上茶が誕生してから昨年で400周年を迎えたことを記念した事業の一環で、桜の生徒とお茶の組合、市、私たち地元のお店が協力し合って村上茶を使ったスイーツを開発したんです。「村上まるごとクレープ」はそのうちのひとつで、村上茶の粉末を練り込んだ生地のクレープに、村上茶のアイス、村上茶と岩船産コシヒカリでできたかりんとう、瀬波で栽培されているパッションフルーツのジャムなどをトッピングしています。生徒さんたちと思案や試食を重ね、甘みと苦み、酸味のバランスが取れた絶妙な味に仕上がりました。ぜひご賞味ください。

 

「初心忘れられず」。コロナ禍を糧に、試行錯誤を継続。

――少し話が戻りますが、昨年の春にオープンということは、ずっとコロナ禍で営業を続けられてきたわけですね。

鈴木さん:そうなんです。テイクアウトが主とはいえ、お店としてはコロナ禍以前の「平常時」を知らないんですよ(苦笑)。また私自身おしゃべり好きなので、コロナ禍のせいでお客さんとお店でおしゃべりすることが憚られるのは単純に残念ですね。

 

――率直に、オープンの際は延期や中止も頭をよぎったのでは。

鈴木さん:いや、逆にもう予定日に絶対オープンするって決めていました。もし一度延期してしまったら、ズルズル先延ばしにしちゃうだろうな、って。確かにお客さんが全然来てくれない日もありましたが、割り切って研究時間やメニューの開発に充てたり、店内の感染症対策を徹底したり、色々と試行錯誤を重ねるうちに、だんだん来てくれるようになって、常連さんもできたりして。この時期は今後、絶対に活きてくると思います。

 

――今後どんなアクシデントがあっても、「あの時に比べたらどうってことない」って思えるような。

鈴木さん:はい。「初心忘れるべからず」ってよく言いますが、私はコロナのおかげで「初心忘れられず」って感じです(笑)。いきなり底を経験したんで、あとは上がるだけです。

 

――今後の展望を教えてください。

鈴木さん:先ほど紹介した「村上まるごとクレープ」のような地元とのコラボは今後も続けていきたいと思ってます。ちなみにこのメニュー、男子生徒のアイデアが基になっているんですが、他者の視点は刺激になるし、みんなでアイデアを出し合いながらかたちにしていくのは楽しかったし、宣伝にもなるし(笑)。繰り返しになりますが、コロナが今後どうなるか分からないとはいえ、あとはもう上がるだけだと思っていますから、今後もいろんなことに挑戦していきたいです。

 

――いいですね!本日はありがとうございました。

 

 

THREE★BELL

〒958-0854

村上市田端町4-5

TEL0254-52-2420

※最新の情報や正確な位置情報等は公式のHPやSNS等からご確認ください。なお掲載から期間が空いた店舗等は移転・閉店の場合があります。また記事は諸事情により予告なく掲載を終了する場合もございます。予めご了承ください。

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