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流しの焼きいも屋業界に革命を起こす「じゃんけん屋」。

寒い日は、ほっかほかの石焼きいもが恋しくなりますよね。冬の風物詩のひとつに「いしや〜きいも〜、おいも〜」というあの声とともにやってくる移動販売の焼きいも屋さんがあります。「流し」と呼ばれるあの形態の焼きいも屋さんは今、後継者がなく激減して、わずかしか残っていないのだそうです。そんな焼きいも業界に、ちょっとユニークな新星が現れました。その名も「じゃんけん屋」。今回は「じゃんけん屋」の近藤さんに、新しいスタイルの焼きいも屋さんについてお話を聞きました。

 

 

じゃんけん屋

近藤 稔 Minoru Kondou

1984年新潟市江南区生まれ。16歳で屋根工事店に弟子入りし、19歳の若さで「株式会社 近藤屋根工事店」を開業。その他、内装工事の会社や飲食店などを経営する。2020年より移動販売の焼きいも屋「じゃんけん屋」を始める。ウイスキーが好きで、中でも「山崎12年」がお気に入り。

 

焼きいも屋の正体は、屋根工事店の社長?

——Things編集部です。今日はよろしくお願いします。

近藤さん:「株式会社 近藤屋根工事店」の近藤です。

 

——近藤さんって屋根工事店の社長さんなんですか!

近藤さん:屋根工事や外壁塗装の会社の他に、水回りや内装リフォームの仕事をする会社もやってるよ。

 

——今までずっと建築関係の仕事をしてきたんですか?

近藤さん:そう。16歳で屋根工事店に弟子入りして、19歳のときには独立して「株式会社 近藤屋根工事店」を開業したっけね。それからずっと屋根工事をはじめとした建築の仕事をやってきたんさ。

 

 

——屋根工事店の社長が、どうして焼きいも屋を始めたんですか?

近藤さん:うちらの仕事って冬はヒマになるろ? 冬の間、何か面白いことをやってみようって考えているうちに、「焼きいも屋に挑戦してみようかな」って思いついたんさ。移動販売している流しの焼きいも屋がほとんどいなくなって、新潟市にはおじいちゃんの焼きいも屋がふたりくらいしか残ってないんだわ。新潟から流しの焼きいも屋がなくならないように、なんとか盛り上げようと思ってさ。

 

——なるほど。そんな思いがあったんですね。

近藤さん:……といいつつ、焼きいもを買ってくれたお客さんに配っているチラシの裏には、しっかり屋根工事の宣伝も入れてるんだけどさ(笑)

 

——抜け目ないですね(笑)。「じゃんけん屋」の営業日や時間って決まってるんですか?

近藤さん:いや。俺の時間が空いたときに気分でやってる(笑)。でも金曜から日曜の子どもが家にいる時間に回るようにしてるかな。流すルートは新潟市西区から東区までって決まってるんさ。

 

ジャンケンルーレットをはじめとした「焼きいも屋革命」。

——お洒落なワゴンって、今までの焼きいも屋のイメージを覆しますね。

近藤さん:やっぱ今までと同じことやってたら売れないよね。軽トラで「焼きいも〜」とかいってても新鮮さがないじゃん。うちは流しているのも今までみたいな呼び声と違って、新潟のアーティストに作ってもらったオリジナルの焼きいもソングだっけね。常連の子どもたちなんか、みんなが歌えるよ(笑)

 

——「焼きいも屋革命」って感じがしますね。

近藤さん:今までの焼きいも屋になかった一番大きな違いは「じゃんけんルーレット」。焼きいも買ってくれたら俺とじゃんけんをして、勝った人にはルーレットを回してもらうんさ。ルーレットによっていろんなお菓子やおもちゃが当たるっていうゲームをやってるんだけど、子どもたちがとても喜んでくれるね。つか、子どもたちは焼きいもよりお菓子やおもちゃがほしくて来るんて(笑)

 

 

——ただやるだけじゃなくて、ちょっとした工夫が大事なんですね。

近藤さん:最初は屋根工事店らしく安田瓦を使っていもを焼こうと思ってたんだけど、いろいろあって安田瓦は諦めることになったんさ。代わりに「じゃんけんルーレット」をやることになったんて。おかげで子どもが集まるようなイベントにも呼んでもらえるし、幼稚園や保育園からも声がかかってるっけね。イベントのときはけっこう人気があって、行列ができたりするよ。おかげさまで取材の申し込みもあるしね(笑)

 

——焼きいも屋をやってて楽しいのってどんなときですか?

近藤さん:子どもたちとゲームしたり話したりしてるときが一番楽しいね。

 

試行錯誤の末にたどり着いた、こだわりの焼きいも。

——この焼きいも、とろとろしてて、めっちゃ甘いですね。

近藤さん:うちは「紅はるか」と「シルクスイート」を使ってる。いもの種類だけじゃなくて、焼き方もかなり勉強してこだわってるっけね。固くてボソボソした焼きいもなんか売りたくないじゃん。だっけ、もう何千本焼いたかわかんないくらい試してるんて。

 

 

——そんなに試行錯誤を。ちなみにどんなふうにいもを焼いてるんですか?

近藤さん:仕入れたいもは、ひと月寝かせてから使うことで甘みが増すんだよ。そのいもを遠赤外線の熱で2時間かけてゆっくりと石焼きして、それから1時間保温することでやわらかい焼きいもができるんさ。

 

焼きいも革命の次に考えているのは、アイス革命?

——焼きいも屋を始めたばかりで、こんな質問もなんですけど、これから新しくやってみたいことってありますか?

近藤さん:次は流しのアイス屋やってみようと思ってる。キッチンカーはよくあるけど、流しのアイス屋ってないじゃん。もちろんアイス屋でも、買ってくれた人にはじゃんけんルーレットでお菓子やおもちゃをプレゼントするよ。これからも楽しみながら面白いことをやっていきたいって思ってる。

 

 

オリジナルソングを流しながらお洒落なワゴンでやってくる、新しいスタイルの焼きいも屋の「じゃんけん屋」。見た目はちょっぴりいかつめの近藤さんですが、子ども好きなとても楽しい人でした。「じゃんけん屋」が近くを通ったらぜひ探してみてください。ほっかほかの焼きいもはもちろん、近藤さんの人柄や楽しいゲームで、あったかい気持になれるのではないでしょうか。

 

じゃんけん屋

090-7233-6446

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