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「YAMANOSHITA COFFEE」で味わうサードウェーブコーヒーの魅力。

世界最強のコーヒーカルチャーに魅了されたバリスタの淹れるコーヒーとは。

新潟から北海道へと向けて出港する「新日本海フェリー」がある新潟市東区の山ノ下エリア。その一角にあるカフェ「YAMANOSHITA COFFEE(ヤマノシタコーヒー)」。オーナーバリスタは、世界最強のコーヒーカルチャーが渦巻く地として名高いオーストラリア・メルボルンでコーヒーに魅了された田村さん。数々のコーヒー好きを唸らせる「YAMANOSHITA COFFEE」のこと、いろいろうかがいました。

 

YAMANOSHITA COFFEE

田村明浩 Akihiro Tamura

1986年生まれ。東京の大学へと進み、美容業や現代アートの絵描きの経験を経てカフェをオープン。好きになったモノにはトコトンのめり込み、コーヒーへの探求心は留まることがない。

 

サードウェーブコーヒーを提供する「YAMANOSHITA COFFEE」ってどんなトコ?

ボ――ッと船の汽笛が聞こえてくる、港町の「YAMANOSHITA COFFEE」。2017年3月にオープンしたこちらのカフェでは、1990年代後半に起こった新しいコーヒー文化「サードウェーブコーヒー」を楽しめます。この「サードウェーブコーヒー」という言葉、コーヒー好きの方や、都内のおしゃれカフェにアンテナを張っていたりする感度の高い方は、よく耳にすると思います。実際にどういうコーヒーなのか知っていますか?

 

「サードウェーブコーヒー」とは、コーヒー豆の品質にこだわるのはもちろん、農家と直接取引をしたり、豆の産地を重視したり、とにかくコーヒー豆本来の特徴を最大限に生かして追求するコーヒーのこと。昔ながらの喫茶店で提供されているブレンドコーヒーとは違い、単一種の苗木から収穫されたコーヒー豆だけを使用する「シングルオリジン」と呼ばれるスタイルで豆ごとの味わいの違いを楽しみます。

 

「YAMANOSHITA COFFEE」では、ニューヨークタイムズに“世界一の朝食”と言わしめた朝食を提供する「bills(ビルズ)」にコーヒー豆を提供しているオーストラリア・シドニー発のコーヒー専門店「Single O Japan(シングルオージャパン)」の厳選されたコーヒー豆をハンドドリップで提供。グアテマラ、ケニアをはじめ、3週間前後でラインナップは入れ替わり、サードウェーブの側面に触れることができます。

 

カフェを開いたキッカケ。オーナーバリスタ・田村さんを知る。

――コーヒーに魅了されたキッカケを教えてください。

田村さん:2014年から1年間、オーストラリアのメルボルンにワーキングホリデーで滞在していました。メルボルンは世界最強のコーヒーカルチャーの地といわれていて、そこでめちゃくちゃうまいコーヒーに出会い、はじめてコーヒー文化に興味が湧きました。

 

――メルボルンに行く前は、バリスタではなかったのですか?

田村さん:そうなんです。メルボルンに行くまでは東京で絵を描いていました。ギャラリーで現代アートの個展を開いたりしていましたね。

 

――そうなんですね。どういったキッカケでメルボルンに?

田村さん:銀座のギャラリーで個展を開いていた時、ギャラリーのオーナーに「この絵は日本では売れないから、ニューヨークかロンドンに行きなさい」といわれたんですよ。その言葉がキッカケで、とりあえずニューヨークに行こうと思いました。でもワーキングホリデーのビザは存在しなく、ロンドンもビザ取得は抽選など、悪戦苦闘をしていました。その時に、とりあえず英語は必要な言葉だからと、英語圏で悩んでオーストラリア(メルボルン)に決めたんです。

 

――となると、メルボルンでは絵を描いていたんですよね?

田村さん:それがまったく描かなかったんですよ(笑)。

 

――あら(笑)。話は戻りますが、めちゃくちゃうまいコーヒーとの出会いっていうのは?

田村さん:とりあえずスタバ(Starbucks Coffee)に行こうと思って歩いていたんですよね。でも、メルボルンにはないんです。知ってました? 驚きですよね。で、ふらっと入ったカフェでコーヒーを飲んだらめちゃくちゃうまくて、他のカフェでもめちゃくちゃうまくて。世界最強といわれるメルボルンのコーヒーを直に体感したんです。それからコーヒーに関わる仕事をしようと思いました。

 

――街自体のコーヒーがおいしいんですね。

田村さん:そうなんですよ。その後は美容室、エステサロン、カフェなどが合わさった複合店で働きました。美容師をしていた時期もあったので美容室でシャンプーをしたり、カフェでコーヒーを淹れたりしていましたね。

 

――ここから田村さんのコーヒー人生がスタートしたわけですね。

田村さん:オーストラリアは多国籍な国でもあり、さまざまなコーヒー文化が入り混じってオーストラリアスタイルが生まれています。その文化に触れながら、コーヒーを学びました。

 

――帰国後はどうされたのですか?

田村さん:新潟のカフェで働いていました。でも、メルボルンで飲んだコーヒーが忘れられなくて、また飲みたいなとずっと思っていて…飲めないなら飲める場所を作ろうと思って「YAMANOSHITA COFFEE」をオープンしました。

 

――この場所にお店を開こうと思ったキッカケを教えてください。

田村さん:ん~…地元ってことが一番ですかね。山ノ下中学校の卒業生なので、ずっとこの場所で生活してきましたし。昔は栄えていた商店街が今はガラガラになって、若者も離れていったり、ちょっと寂しく思っていました。何かひとつでも山ノ下に興味を持ってもらえるキッカケとなればと、この場所を選びました。

 

「YAMANOSHITA COFFEE」のメニューはコレ。

「Single O Japan」から仕入れるコーヒー豆は、ハンドドリップ、アメリカーノ、ラテなどの飲み方で提供。コーヒーメニューの他、チャイや季節限定のホットチョコレート、エスプレッソトニックなども充実しています。

 

FILTER|ハンドドリップ ¥500

 

WHITE|ラテ ¥550

 

EAT|バナナブレッド ¥450

「YAMANOSHITA COFFEE」の楽しみ方。

コーヒー好きな人、オーストラリアに所縁のある人。そんな人たちが自然と集まってくる「YAMANOSHITA COFFEE」。まるでワインのように産地ごとの味の違いを楽しめるサードウェーブコーヒーで、「コーヒー=苦い」という概念をなくしてくれます。苦みの出ないベストな焙煎具合で煎られたコーヒー豆を、最もおいしい熟成度合いを見極め提供。焙煎してからのピークに合わせて淹れられたコーヒーからはフルーツを感じたり、ナッツを感じたり。はたまた紅茶のような味わいだったり。一口飲んだらうまさと一緒に衝撃が走る一杯。コーヒーに対する考えが180°変わる一杯。そんなコーヒーが楽しめる場所が「YAMANOSHITA COFFEE」なのです。

 

YAMANOSHITA COFFEE

新潟県新潟市東区古川町2-10

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