道の駅でちょっといいコーヒーが飲める「COFFEE STAND」。
食べる
2024.06.23
新新バイパス沿いにある「道の駅豊栄」を利用されたことのある方、いらっしゃいますよね。平日の昼時は駐車場がいっぱいになるほどで、ビジネスパーソンの憩いの場でもあります。そんな「道の駅豊栄」内に、ひときわ「イマドキ感」を漂わせるお店がオープンしました。「COFFEE STAND ひといきの時間を。」の店主、大倉さんに道の駅にお店を構えた理由や地元とのつながりなど、いろいろとお話を聞いてきました。


COFFEE STAND ひといきの時間を。
大倉 隣太郎 Rintaro Okura
1998年新潟市生まれ。実家の老舗割烹がはじめたキッチンカーをメインに、割烹の仕事を手伝う。2024年「道の駅豊栄」内に「COFFEE STAND ひといきの時間を。」をオープン。趣味はドライブ。
生活に寄り添うバイパス沿いにあるお店。ドライブのお供にドリンクを。
——道の駅内にあるお店だと聞いて、気になっていました。オープンまでの経緯を教えてください。
大倉さん:店舗がある場所には、もともと自動販売機がいくつも設置してありました。防犯面などを考慮して、それらを施設の外に置くことになり、このスペースが空いたんです。それで「この場所を貸し出そう」という話になりまして。「道の駅豊栄」を運営している「まちづくり豊栄」で公募がされ、「コーヒーをメインにドリンクを販売できるお店はどうだろう」とチャレンジしたら無事に決まったという流れです。
——どんなイメージのお店にしようと思っていたんですか?
大倉さん:バイパス沿いのお店だし、コーヒーやラテ系、ジュースなど、飲み物だけを提供しようと思っていました。僕は運転するとき、飲み物が必須のタイプなんで。ドライブのお供に飲み物があるといいだろうと思ったんですよね。

——道の駅の役目にもぴったりですよね。
大倉さん:ここは、平日だと外回りの人とかトラックのドライバーさんが多くて、土日はお出かけするご家族で賑わうんです。他の道の駅は、観光地になっているところが多いじゃないですか。でも「道の駅豊栄」はバイパス沿いにあるし、どちらかというと普段の生活で使われる場所にある感じなんですよ。そう考えると、飲み物ってけっこう需要があるんじゃないかなと思ったんですよね。高速道路のサービスエリアにもだいたいコーヒーショップが入っていますし。
——確かにそうですね。その予想は実際のところ、当たっていました?
大倉さん:季節や天候によって波はありますけど、順調な方だと思います。

コンビニ以上、カフェ未満。テイクアウトでちょっといいコーヒーを楽しめる。
——久しぶりに「道の駅豊栄」に寄りました。地元の野菜を置いているお店もあるんですね。
大倉さん:そうなんですよ。隣のお店では、豊栄や聖籠の野菜を販売しています。それを買いに来る地元の方もたくさんいらっしゃるんですよ。「せっかくだから飲み物買おうかな」「パンを買おうかな」って、うちも利用してくれます。

——「COFFEE STAND」さんは、ドリンクだけのお店にしようと思っていたんですよね? でも、パンが何種類も置いてありますよ。
大倉さん:パンの販売は予定していなかったんですけどね。でもパンを扱っていると、皆さんが立ち寄ってくれるんですよ。集客も売り上げもぜんぜん違うんです。
——パンと飲み物があれば、ランチになりますもんね。
大倉さん:軽食やおやつとしてもつまみやすいですしね。パンは店舗の裏で焼いていて、いつも10種類くらい置いています。12時過ぎがいちばんの混みようですかね。
——大倉さん、コーヒーはお好きなんですか?
大倉さん:コーヒーは好きですね。でもお店をはじめるまでは、詳しく知りませんでした。それで本格的に勉強をはじめて、あちこち飲みに行くようにもしましたね。

——どんなコーヒーを提供されているんでしょうか?
大倉さん:「スペシャルティーコーヒー」と呼ばれているものです。お米に1等米、2等米とランクがあるように、コーヒーにもランクがあります。「ケニアのスペシャルティーコーヒー」は「日本のどこどこの1等米」というイメージでしょうか。そういうものにこだわって提供しているので、コンビニと比べるとどうしても少し高めになってしまいます。
——でも、それだけ上質なコーヒーが楽しめるんですね。
大倉さん:「せっかくなら、ワンランク上のコーヒーをどうぞ」っていう気持ちです。コンビニ以上、カフェ未満って感じで。カフェはゆっくり過ごせるし、その場の雰囲気代込みの値段設定だと思うんです。それとはちょっと違うけど「手軽にテイクアウトできて、ちょっといいコーヒーを楽しめる」のがうちらしさかなと思います。

気軽に立ち寄れる。それが道の駅にあるコーヒーショップのいいところ。
——北区で加工されたコーヒーを使ってらっしゃるとか?
大倉さん:「豊栄福祉交流センター クローバー」さんが運営する「ドンバスコーヒー」ですね。豆の焙煎をお願いしています。
——なんとなく地域とのつながりを感じるお店ですよね。
大倉さん:少し前までは豊栄の「ノラ・クチーナ」さんとコラボしたパンを販売していました。「ノラ・クチーナ」さんに作ってもらったメンチカツとトマトソースを挟んだコッペパンです。地元の飲食店さんとのコラボとか豊栄の野菜を使ったメニューとかを販売できるように、いろいろと考えています。
——地元に根付いているからこそ、できる取り組みがあるんでしょうね。
大倉さん:それはあるかもしれませんね。僕は実家の割烹の仕事もしているんですけど、料理人ではないので、他の人に聞かないとわからないことがあって。でも周りの人が助けてくれるんですよ。新商品を考えるとき、知り合いの飲食店さんに聞いたりもできます。北区の野菜は有名だから、「これ、やってみようかな」って気軽に考えています。

——どんな新商品を考え中ですか?
大倉さん:豊栄トマトのスムージーを作ってみようかと思っています。夏になったらスイカのスムージーもいいですよね。隣の売店で売られている地元のスイカがすごく美味しいらしいんです。それを使ってみたいなと思っています。ぜひ楽しみにしていてください。
——これからどんなお店にしていきたいと思っていますか?
大倉さん:まだ大々的に宣伝していないので、これからは集客を意識した取り組みをしていこうと思っています。「道の駅豊栄」には、地元の野菜なども売っているお土産ショップ、ソフトクリームが人気で昼にはたくさんの方が利用される食堂があります。けっこう穴場のスポットなので、もっとたくさんの方に立ち寄っていただきたいですね。
——そこにイマドキの佇まいをしている「COFFEE STAND」さんがあるっていうのが、アクセントになっている気がしますよ。
大倉さん:道の駅の中にあるので、ご年配の方にも気軽に来ていただけるお店だと思います。「コーヒーが気になっているけど、カフェに入るにはちょっと勇気がいる」という方もいるんじゃないかと思うんです。若い人ばかりのお店にひとりで行くって、けっこう勇気がいるんで。でも「ちょっといいコーヒーを飲みたい」という方にとって、ここが「気軽に立ち寄れるコーヒーショップ」であったらいいなと思います。テイクアウトで、道の駅のベンチで飲んでいただくのもいいですよ。いろいろな人にコーヒーを楽しんでもらいたいと思っています。

COFFEE STAND ひといきの時間を。
新潟市北区木崎3644乙
営業時間/10:00~16:00(平日)、10:00~17:00(土日)
定休日/水曜定休
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