アットホームな隠れ家。西堀通りの古着屋「+UoC」
カルチャー
2024.11.18
新潟市中央区の西堀通りにある古着屋さん「+UoC(ユーオーシー)」。「Unusual of Caption(特殊な題名)」の頭文字を取って名付けられたこのお店では、ここでしか出会えないような自分だけの一着を見つけることができます。店主の新澤さんに、お店の特徴や古着の魅力を聞いてきました。

+UoC
新澤 楓雅 Fuga Shinzawa
2000年新潟市生まれ。高校卒業後、調理の専門学校へ進学。卒業後は飲食店に勤務したのち、「&MOTEL」で働きはじめ、2024年から「+UoC」で勤務。趣味は古着探し。

飲食から、古着の道へ。
――古着屋さんで働きたいと思った理由から聞かせてください。
新澤さん:高校生のときからずっと服が好きだったんです。卒業後の進路も調理か服飾かで迷ったくらいです。でも将来のことで不安になって、結局調理の専門学校に進学しました。
――最初は飲食の道に進んだんですね。
新澤さん:飲食店で働いていたとき、ここの系列店の「&MOTEL」に遊びに行ったんです。そこの当時のマネージャーと仕事の話をしていたときに、「今、胸張って楽しいって言える? 俺は心から楽しいと思えてるよ」って言われて。その言葉がめっちゃ響いたんです。この人についていきたいと思って、「&MOTEL」で働くことにしました。
――その言葉がきっかけで飲食からアパレルの世界に飛び込んだんですね。キャリアチェンジは大変でしたか?
新澤さん:「&MOTEL」がアットホームで居心地のいいお店だったので、ここだったら古着屋さんの堅苦しいイメージがなくなって、古着が好きな人がもっと増えるんじゃないかなと思って、飲食からアパレルに足を踏み入れることにしました。服が本当に好きだったし、なんなら料理よりも服のことの方が頭に入ってきたので問題なかったですね。

――ところで、新澤さんには何か服が好きになったきっかけがあったのでしょうか?
新澤さん:ありきたりなんですけど、失恋です(笑)。高校2年生のときに付き合っていた人と別れた後、特に言われたわけじゃないのに「自分の服装を変えたいな」って思ったんです。そこから服とか、古着についての動画を見るようになりました。

古着の魅力は、一着が持つ物語。
――お店のコンセプトを教えてください。
新澤さん:店名が「Unusual of Caption」の頭文字を取っているのもあって、ここにしかないような珍しいアイテムを選んでいます。あとは、立地的にも古町のメインストリートから少し離れているので、隠れ家的な雰囲気と珍しいアイテムを含めて「+UoC」を作るようにしています。
――他のお店では見ることができないアイテムが置いてあるんですね。
新澤さん:年代でいうと、80年代から90年代までの古着が多いですね。それ以外にも、ヴィンテージに負けず劣らずの「グッドレギュラー」と呼ばれるアイテムも厳選して置いています。
――ズバリ、古着の魅力はどんなところにあるのでしょうか。
新澤さん:古着にはそれぞれバックボーンがあるところですね。例えばワークパンツとかワークジャケットとかは実際に職人さんが着ていたものなので、一着一着、しわの入り方が全部違うんです。生地に「アタリ」や「ヒゲ」が出ていたり、使っているなかで生まれた汚れがついたり、古着ひとつをとってもぜんぜん違うんです。
――なるほど。
新澤さん:そこから「この人はきっと右利きだったから、右側にしわが多いんだろうな」とか想像できるのがいいんですよね。古着が好きというよりは、古着だから生まれる個性が好きなんです。

――古着だからこそ味わえる良さですね。
新澤さん:新品と比べて、被らないっていうのはもちろんあると思うんですけど、それだけじゃなくて何十年前の服を自分が着ていると思うとワクワクするんですよ。

――アイテムは新澤さんが買い付けているとのことですが、どんな基準で選ばれているのでしょうか。
新澤さん:自分が好きなアイテムや、今推したいアイテムを選んでいます。個人的に好きな「Columbia」や「Patagonia」のようなアウトドアブランドを選んだり、今年の推しはニットなので、多めに入れたりしていますね。
――ここには新澤さんの好きが詰まってるんですね。
新澤さん:個人的にヨーロッパのアイテムが好きなので、ユーロ古着も置いていたりします。好きなアイテムばかりなので、全部語れちゃいますね(笑)

気軽に立ち寄れる場所に、居心地のいいお店を。
――新澤さんは、お店に立つ上でどんなことを大切にしているのでしょうか。
新澤さん:アットホーム感を大切にしています。うちはふらっと来てくれるだけでもいいし、みんなが楽しかったらそれでいいんですよね。入りづらいとか、敷居が高そうとか思われないようにしています。
――お店に入ったら何かしら買った方がいいのかなって思っちゃいますが……。
新澤さん:もちろん買ってくれたら嬉しいっていうのはありますけど、押し売りは絶対しないですよ。気になるアイテムがあれば気軽に試着してほしいし、自分の家のクローゼットだと思って気軽に試してほしいですね。

――それなら古着を買ったことがない人でも安心ですね。
新澤さん:お店にふらっと寄ってもらえるようになると、古着を好きな人がもっと増えていくと思うんです。お客さんの中でも、「今まで新品を買っていたけど、古着にハマりました」って言ってくれる方がいたり。そんなお客さんがもっと増えてくれると嬉しいですね。あわよくば、僕と話しに来てほしいです。何も買わなくていいので(笑)
――最後に、今後の目標を教えてください。
新澤さん:「+UoC」の認知をもっと上げていきたいのがいちばんです。 古町のメインストリートからは少し離れていて、見つかりづらいので。あと、お店自体がアットホームな雰囲気を売りにしているので、お客さん同士がつながったらいいなとも思っています。「+UoC」が集合場所になるような、気軽に集まれる場になると楽しいなと思います。

【閉店】+UoC
新潟市中央区西堀通5番町856-4
Advertisement
関連記事
カルチャー
好きなことを仕事に。粘土人形作家の「ねんど母さん」。
2022.04.03
カルチャー
新潟の女の子たちの20年を描く群像小説、新作『グレーの空と虹の塔』。
2022.09.19
カルチャー
新年一発目は、書道の魅力を広く伝える女流書家「下田彩水」。
2021.01.01
Photograph, カルチャー
Girls Photo Session She:vol.1 佐藤美咲
2019.03.31
カルチャー
飲食店?アパレル? 新形態ショップ「HUNGRY CLOSET」がオープン。
2020.10.23
カルチャー
新潟ロケ撮影をサポートする「新潟県フィルムコミッション協議会」。
2019.09.09
新しい記事
食べる
基本を大切に変わらず続けてきた
「らーめん麺華」のうま煮ラーメン。
2026.06.13
食べる
花が咲く場所で会えるかも⁉
炭火焙煎コーヒーの「珈琲工房うた」
2026.06.12
ものづくり
安田瓦の優れた魅力を広く伝える
「にいがた瓦館 かわらティエ」
2026.06.11
食べる
パンづくりが好きだから続けられた。
長岡「moko bread」の桑原さん。
2026.06.10
イエとヒト。リノベーション
イエとヒト。Renovation #1 暮らしの記憶を宿し、「庭を愛でる旅館」へと仕立て直した家。
PR | 2026.06.10
食べる
店はもちろん、地元も盛り上げる
「麺処大昇」のインスタグラマー。
2026.06.09


