全国でもめずらしいロシアチョコレートの専門店「マツヤ」。
食べる
2019.11.06
マトリョーシカの箱を開けると、色とりどりに包装されたチョコート。
黄色と赤をベースにしたカラフルなマトリョーシカの化粧箱。その中には色とりどりの包装紙に包まれた、個性豊かなチョコレートが詰め込まれています。でも、ただのチョコレートではありません。全国でも珍しいロシアチョコレート。戦後間もない頃から作り続けている「ロシアチョコレートの店マツヤ」の3代目、松村さんにお話を聞いてきました。


ロシアチョコレートの店マツヤ
松村 行弘 Yukihiro Matsumura
1978年新潟市生まれ。「ロシアチョコレートの店マツヤ」3代目社長。「マツヤ」入店後、父の手伝いをしながらロシアチョコレート作りを学び、今日に至る。趣味は自転車で、ロードバイクに乗ってサイクリングに出かけることも多い。
ロシアチョコレートってどんなチョコレートなの?
——今日はよろしくお願いします。こちらの「マツヤ」さんは、ロシアチョコレートの専門店ですよね。ロシアチョコレートってどんな特徴があるんですか?
松村さん:ロシアチョコレートというのは、いろんな素材をチョコレートでコーティングした個装のチョコレートなんです。コーティングする素材はアーモンド、ナッツ類、ドライフルーツ、ロシア風ゼリーとかいろいろあります。他の素材では「ポマードカ」というロシア風クリームも使います。これは練乳や砂糖を煮詰めて練って作る淡いカラメル味のクリームで、ロシア人が好んで使う素材のひとつです。
——ではいろんな種類のロシアチョコレートがあるんですね。
松村さん:現在12種類のロシアチョコレートを扱っています。一番人気は「イチジク」。乾燥イチジクをひとくち大にカットしてチョコレートでコーティングしたものです。イチジクの粒をそのまま生かしているので、プチプチした食感と豊かな風味を楽しめます。
——他にはどんなロシアチョコレートがありますか?
松村さん:ポマードカに自家製スペイン産マルコナアーモンドペースト、深入りアーモンドプラリネを練り込んだビターテイストの「アーモンドのクリーム」、極上のあんずをペースト状にし、薄く伸ばしてチョコレートでコーティングした「あんずマジパン」といった、ちょっと珍しいチョコレートも揃えています。

「マツヤ」のロシアチョコレートのルーツは有名洋菓子店にあった?
——そもそも、どんないきさつでロシアチョコレートを作り始めたんですか?
松村さん:私のおじいさん松村喜代司(まつむらきよし)が、昭和2〜3年頃に、神戸の洋菓子店「モロゾフ」で修行してロシア人創始者のフョードル・ドミトリエヴィチ・モロゾフからチョコレートやキャンデー作りを学んだそうです。そのときにロシアチョコレートの作り方も教わって、東京でチョコレートショップ「ローヤルチョコ」を開店しました。でも空襲で店が焼けてしまい、戦後間もなく新潟に移り住んでから「マツヤ」を始めたんです。ロシアチョコレートの専門店っていうのは珍しくて、全国でも2軒くらいしかないんじゃないでしょうか。
——今はその味を受け継いでいるんですね。チョコレートを作るときは、どんなことに気をつけていますか?
松村さん:ひとことで言うと品質を安定させるっていうことですね。そのためにも、火にかける時間には特に気をつけています。材料ごとに含まれている水分量が違いますし、気温によっても違ってくるんですよね。冬は短め、夏は長めに火にかけるようにしています。
——同じ味や状態を維持するのも大変なんですね。ところで、詰め合わせのパッケージ、特徴的でかわいいですよね。
松村さん:ありがとうございます。10年くらい前に、あるデザイナーさんがいきなり試作品を作ってきてくれたんですよ。その方は時々うちの店でチョコを買ってくれていたお客さんだったんですけどね。ロシアの代表的な民芸品「マトリョーシカ」をモチーフにしたかわいいデザインで、このパッケージを使い始めてから知名度が上がって、若い女性のお客さんが増えました。ありがたいですね。
——ロシアチョコレートはどんな風に食べてもらうのがおすすめですか?
松村さん:いっぺんに量をたくさん食べるんじゃなくて、美味しい紅茶やお酒と一緒に、一粒一粒をじっくりと味わってほしいですね。きっと素敵な時間を過ごしていただけると思います。

流行に左右されず伝統を守り続けていきたい。
——松村さんはどんな気持ちでチョコレートを作っているんですか?
松村さん:お菓子にも流行り廃りがあるんですよ。でも「マツヤ」では流行に左右されることなく、伝統を守り続けていきたいと思っています。そのためにも変にアレンジせず、おじいさんから伝わってきた製法を変えずに作り続けていきたいですね。
——なるほど。そんな中で、今後新しくやってみようと思っていることはありますか?
松村さん:実はカカオ豆を使ってチョコレートを作る機械が、先日ロシアから届いたばかりなんです。それを使って、今後は自家製チョコレートを使っていきたいと思っています。クリスマスに間に合わせるのはちょっと難しいけど、来年のバレンタインデーあたりには、自家製チョコレートを使った製品を間に合わせたいですね。

全国でも珍しいロシアチョコレートの専門店「マツヤ」。そのルーツは有名な洋菓子店「モロゾフ」にありました。流行に左右されることなく、伝統を守り続けていきたいという3代目が作るロシアチョコレート。かわいい化粧箱に入った詰め合わせはおみやげにぴったりです。これからの季節、クリスマスやバレンタインデーのプレゼントとして贈ってみてはいかがでしょうか。
Advertisement
関連記事
食べる
発酵と循環を表現する、
長岡の「WILLOW HOUSE」
2026.03.08
食べる
キャッシュレス×スタッフレスのコンセプトショップ「Cream Sugar」。
2022.07.28
食べる
洋食のシェフが作る、お肉系メニューが充実「どんぶり専門店GiGi」。
2023.09.17
食べる
ギャラリー兼カフェでゆったりした時間を楽しむ「茶房・創作屋 雨霽」
2022.08.31
食べる
スタイルにこだわらない、オリジナルカレーが楽しめる「やすけカレー」。
2024.03.29
食べる
カフェみたいな雰囲気の店内で味わう「SHINASOBA 颯々樹」のラーメン。
2023.01.04
新しい記事
食べる
新しい武器は、手打ち蕎麦。
新発田駅前の「ながしま」
2026.08.07
RSS非表示, その他
新潟初開催のファッションイベントに、
Things編集部が潜入しました。
2026.08.07
食べる
長岡では珍しい鶏清湯スープで勝負。
「麺の風 祥気」のしおそば。
2026.08.06
その他
日常を忘れるような空間で、癒しを。
「asian relaxation villa 新潟東店」
PR | 2026.08.05
食べる
ハルビン出身の店主による
本場の味が楽しめる「正味 麻辣湯」
2026.08.04
食べる
ちょうどいい、町のお寿司屋さん。
村上にオープンした「旬彩 皐月」
2026.08.03



