親しみやすい雰囲気で気軽に入れる「お菓子の店 Amairo」。
食べる
2022.09.29
今年6月に新潟市西区でオープンしたばかりの「お菓子の店 Amairo(アマイロ)」は、ひっきりなしにお客さんが訪れる人気洋菓子店。その人気の秘密はどこにあるのでしょうか。オーナーの山際さんにお会いして、ケーキのこだわりやお店の雰囲気作りで大切にしていることをうかがってきました。


お菓子の店 Amairo
山際 洋輔 Yosuke Yamagiwa
1982年新潟市西区生まれ。にいがた製菓調理専門学校 えぷろん卒業。東京の人気洋菓子店「ビスキュイ」で14年、新潟のチョコレート店「しょこら亭」で5年修業を積み、2022年6月に「お菓子の店 Amairo」をオープン。
忙しい環境のおかげで仕事に没頭できた修業時代。
——山際さんはずっと前からお菓子の仕事に興味を持っていたんですか?
山際さん:実はそうでもないんです(笑)。高校3年生の進路を決める頃に「お菓子の仕事をやってみたい」と思いはじめて、「にいがた製菓調理専門学校 えぷろん」に進学しました。
——そうだったんですね。卒業後は洋菓子店で修業したんですか?
山際さん:東京の洋菓子店で修業をしたかったので、求人しているお店を探し回ったんですよ。なかなか条件に合うお店がなくて困っていたところに、専門学校から葛飾区にある「ビスキュイ」という洋菓子店を紹介してもらったんです。

——憧れの東京のお店ですね。
山際さん:僕としては、紹介されたからといって言われたままに修業先を決めるのは嫌だったので、下見に行って自分の目で確かめてきたんです。お菓子が美味しかったのはもちろんですが、種類がとても豊富だったので、いろいろなお菓子を勉強できると思って修業させてもらうことにしました。
——「ビスキュイ」での修業はいかがでした?
山際さん:人気店だったので仕事はハードでしたね。でも忙しくて余計なことを考える暇がなかったので、仕事に没頭できたのはよかったと思います。14年間みっちり修業させてもらったので、お菓子作りのほとんどをそのお店で学ばせていただきました。

——14年も。結構長い間働いていたんですね。その後、新潟に帰ってきたんでしょうか?
山際さん:はい。新潟に帰ってからは、阿賀野市にある「しょこら亭」で5年間お世話になりました。こちらはチョコレートに力を入れた洋菓子店だったので、チョコレートについていろいろ勉強することができましたね。お客様の好みも東京と新潟では違っていたので、そういうところも参考になりました。
——その後独立して「お菓子の店 Amairo」をオープンしたんですね。
山際さん:「ビスキュイ」で働いていた頃は、ちょうどカフェが流行りはじめていたんです。だからカフェをやることも考えていたんですけど、お菓子作りを続けているうちに「やっぱりお菓子屋さんをやろう」と思うようになりました。

「Amairo」という造語に込められたお店のコンセプト。
——「Amairo」って珍しい言葉ですけど、どんな意味があるんでしょうか?
山際さん:これは「甘い」とか「彩り」とかのイメージから作った造語なんです。覚えやすさや親しみやすさを大切に店名をつけました。

——確かに親しみやすい名前ですね。それって、お店のコンセプトだったりするんですか?
山際さん:そうなんですよ。気軽に入ってもらえる親しみやすいお店になるように意識しました。建物にも木を多く使って温かみのある内外装にしてあります。店内もできるだけさっぱりシンプルにして、お菓子の彩りが引き立つようにしてもらいました。
——建物だけじゃなくて、スタッフの皆さんの雰囲気も親しみやすいですね。
山際さん:お菓子の味だけじゃなくて、お店の雰囲気作りも大切にしています。そうした親しみやすい雰囲気は、接客スタッフそれぞれが作ってくれていますね。お客様の満足度にも大きくつながっていると思います。
——なるほど。ではお菓子作りでこだわっていることを教えてください。
山際さん:ケーキの生地やクリームといった、ベースの部分が美味しくなるようこだわっています。当たり前といえば当たり前のことなんだけど、そういう基本の部分をしっかりとやっていきたいですね。特に混ぜ方や焼き方はそのまま反映されるので、気をつけるようにしています。実際に生地やクリームをお客様から褒めていただけることが多いんですよ。

——基本を大切にしたケーキ作りを心掛けているんですね。他にもこだわっていることはありますか?
山際さん:何だかよくわからない商品を手に取るお客様は少ないと思うので、どんなケーキなのか想像がつくものを作るようにしています。あと、その時期に食べたくなるものってあると思うので、季節ごとに旬の食材を使うようにしていますね。これからの季節だとカボチャ、さつまいも、栗ですね。
——お客さんの立場になってお菓子作りをしていることがわかります。
山際さん:しっかりした生地やクリームを作ることはもちろん、しっかりした素材を使うことで、お客様からの信頼をいただけるお店になりたいですね。信頼されることで、大切な方へのプレゼントやギフトなど、様々なシーンでご利用いただけるようになると思うんです。
——これからはどんなふうに営業していきたいですか?
山際さん:まだオープンして間もないお店なので、いろいろなことに実績がないんですよ。1日に必要なケーキの数もまだ把握できていないので、今は様子を見ながら作っている状況なんです。今後は計画的なケーキ作りができる体制作りを進めて、お客様からもっと信頼されるお菓子屋さんになっていけたらと思っています。

お菓子の店 Amairo
新潟市西区山田3398-3
025-378-3745
10:00-18:00
月火曜休
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