Things

隠れ家セレクトショップ「CLOTHING PALETTE」の変化球。

JR燕三条駅から燕方面に車を走らせること、約5分。道路からは見えないテナントビルの端っこに、隠れ家的なセレクトショップがあります。その名は「CLOTHING PALETTE(クロージングパレット)」。スニーカーが大好きな岩田さんが営むお店です。今回はお店をはじめたキッカケや、お店で取り扱っている洋服のセレクトルールについてうかがってきました。

 

CLOTHING PALETTE

岩田 健 Ken Iwata

1981年燕市生まれ。19歳からアパレルショップで働きはじめ、業界歴は20年以上。2010年に地元・燕で「CLOTHING PALETTE」をオープン。コンバースなどのローテクスニーカーが大好きで、100足以上所有している。

 

ミニ四駆&BB戦士。「玩具で遊ぶ」が、「洋服を選ぶ」に変わった小学生時代。

――いつ頃からファッションに興味を持ちはじめたんですか?

岩田さん:小学生の頃って、親に連れられてジャスコ(現イオン)とかに行くじゃないですか。低学年までは、ミニ四駆やBB戦士に夢中だったから、玩具売り場にしか行かなかったけど、高学年になるにつれて洋服を見たり、選んだりするようになって、目的が変わりはじめたんです。

 

――あー、わかります。高学年になると色気が出てきますよね(笑)。そうなると……本格的にファッションに目覚めたのは、中学生からですか?

岩田さん:そうですね。ファッション雑誌から「アメカジ」というスタイルを知って、見た目的に「アメリカ屋」が近かったから頻繁に行くようになりました。あと、AirMaxやAirJordanの人気が高まって、NIKEブームがはじまった時期でもあったので、それらに憧れて、ファッションに目を向ける頻度は高まりましたね。

 

 

――NIKEだとFOOTSCAPEなんかも流行っていましたよね。懐かしいな。今でもスニーカーは好きなんですか?

岩田さん:もちろんです。ただ、当時憧れたAirMaxみたいなハイテクスニーカーじゃなくて、CONVERSとVANSのローテクスニーカーがメインになりましたね。あとは昔から好きだったブーツ関係かな。Red Wingにもハマっていて、今でも集めています。

 

――それでお店にスニーカーが飾られているんですね。

岩田さん:はい(笑)。もう履かなくなったスニーカーを棚に詰め込んでいます。

 

なくなるなら自分でやりたい。そう思った瞬間。

――大人になって、どんな思いからアパレル業界で働こうと考えたんですか?

岩田さん:昔のアパレル店員って、今と違って気軽に話しかけてきたり、接客したりしなかったじゃないですか。でも、圧倒的なカリスマ性があるというか……。そんな存在になりたいと思ったんですよね。

 

――ふむふむ。

岩田さん:で、アパレルショップをいくつも運営している大手企業に就職して、10年ぐらい働いたんですけど……。長年働いていると、閉店を経験するもので……。

 

 

――大手企業となると、いくつも店舗をやっているから、閉店はよくありそうですけど……。

岩田さん:なんか、ふとした瞬間に「お店ってなくなるんだ……。それなら自分でチャレンジして、自分の責任でなくなった方がいいんじゃないか」って思ったんですよね。

 

――閉店って売り上げだけじゃなくて、いろんな要因もありそうですよね。

岩田さん:そうなんですよ。自分でやっていたら、「頑張ったけど仕方ない」って諦めがつくけど、雇われていると落とし所がないというか……。

 

――それで独立を決めたとか?

岩田さん:はい。自分でお店を持つことに踏ん切りがついて、2010年に「CLOTHING PALETTE」をオープンしました。

 

隅っこにひっそりと、隠れ家みたいにオープンした「CLOTHING PALETTE」。

――どうして燕で「CLOTHING PALETTE」をはじめたんですか? アパレルショップなら、新潟市内とか繁華街の方がいいのでは?

岩田さん:「地元の燕でお店がやれたら楽しそう」って思いしかなくて、他の候補は頭になかったんですよね。それに、「こんな場所にお店があるんだ」という、驚きが欲しかったから、この場所がベストだったんですよ。

 

――まぁ、確かに初めは「こんな場所に?」って思いました。燕三条駅周辺の商業地の端っこだし、テナントビルの一番奥にあるから道路からは見えないし……。なかなか選ばない立地ですよね(笑)

岩田さん:ですよね(笑)。でも、「こんな場所にお店があったんだ!」って驚いてもらえるから、結構気に入っているんですよ。

 

 

――そんなTHE隠れ家の「CLOTHING PALETTE」には、どんなアイテムが並んでいるんですか?

岩田さん:「これを着たら、こんなスタイルになるよね」と想像できるアイテムより、こんな着方があるよ、こんな洋服があるよって提案を楽しんでもらいたいから、「これ何?」と思ってもらえる違和感のあるアイテムをセレクトするようにしています。

 

――つまり、変わったアイテムが多いんですか?

岩田さん:そうですね。サーマルって普通はピタッとしているけど、うちで取り扱っているのはロング丈でサイズ感も大きいし、バンドTシャツは2枚をつなぎ合わせているし、オマージュ系アーティストのアイテムも多いし、他のアパレルショップに比べると変わったアイテムが多いかもしれません。

 

――変化球を求めている人には、うってつけのお店ですね。

岩田さん:「どうやって着ようか」「何と合わせようか」とか、ファッションについて1回考えてもらえるから、ストレートより変化球が好きなんですよね。立地も合わせて、「え?」って違和感を感じてもらえるのが「CLOTHING PALETTE」の遊び心だから、非日常の驚きと発見を求めて、遊びに来てくれたら嬉しいです。

 

 

CLOTHING PALETTE

燕市井土巻2-23 ミナミビル101号

0256-46-8816

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。
  • 部屋と人
  • She
  • 僕らの工場
  • 僕らのソウルフード
  • Things×セキスイハイム 住宅のプロが教える、ゼロからはじめる家づくり。


TOP