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破れても捨てない。「洋服直しCORE」が考える洋服との付き合い方。

いつまでも大切に着て欲しい。洋服にこめた願いの数々。

新潟市中央区の「S.H.S」内にある「洋服直しCORE」。その名の通り、破れたり穴が空いたりした洋服を直したり、素敵にカスタムしてくれる、洋服直しのお店です。今回は店主の細貝さんに、「洋服直しCORE」をはじめるまでのいきさつや、どんな洋服をどこまで直してくれるのかなど、いろんなお話を聞いてきました。

 

洋服直しCORE

細貝 海登 Kaito Hosokai

1995年新潟市生まれ。杉野服飾大学モードクリエーションコース卒業。2018年、株式会社ツールボックス入社。現在はリペアデザイナーとして活躍。映画と温泉、ビリヤードが好き。

 

お客さんと同じ気持ちで、洋服のことを考える。

――ズボンの裾上げをしたり、取れたボタンを付け直したり……ということがパッと頭に浮かぶんですけど、洋服直しって、具体的にどんなことをしてもらえるんですか?

細貝さん:もちろん、ズボンの裾上げをしたり、取れたボタンを付け直したり、一般的な洋服を「直す」作業もしています。でもそれだけじゃなくて、「洋服直しCORE」では洋服を「カスタムする」「作る」ということもできるんです。

 

――「カスタムする」「作る」というと?

細貝さん:例えば「カスタム」は、身幅や肩幅を伸ばしたり、襟を新しくしたりして、着られなくなった洋服を生まれ変わらせることです。「洗濯で縮んでしまったお気に入りのシャツをどうにか着続けたい」というようば場合にぴったりの作業で、それだけじゃなくTシャツを合体させたり、シャツの袖を変えたりなんかもできますよ。

 

 

――「小さくなったなー」と感じたシャツのサイズを大きくできると? そんなことできるんですか。じゃあ「作る」は?

細貝さん:「気に入っていた洋服なんだけど、もう手に入らない」ってことあるじゃないですか。だから、同じ型の洋服をそのまま再現するんです。同じような生地で作ることもあるけれど、まったく異なった生地で作る場合もあります。同じ型で夏用と冬用みたいなイメージです。

 

――へええ、そんなことができちゃうんですね。それぞれのオーダーって、お客さんから「ここをこうして欲しい」と具体的に指示されるんですか?

細貝さん:ん~……そういうときもあるけど、どちらかと言えば、お客さんと一緒にどんな洋服にしていきたいかを細かく話しながら進めていますね。「こんな生地はどうですか?」「ここをもうちょっと長くしてみませんか?」とか、何回もやり取りをしながら、完成イメージを思い浮かべて、洋服に対する気持ちを共有しています。

 

洋服を作ることを学んだから、直すこともできるんだ。

――細貝さんは、どうして洋服を直したり、作ったりすることができるんですか?

細貝さん:僕は高校を卒業してから、東京にある杉野服飾大学で「洋服を作ること」を学びました。だから洋服が作れるし、構造を知っているから分解などをして直すこともできるんですよ。あとは「洋服直しCORE」がオープンしてから数ヶ月間、洋服直し歴50年という、大ベテランの70歳のおばあちゃんにも教わりました。もう技術は越しましたけど(笑)

 

――なるほど、洋服の専門の大学で学んだんですね。

細貝さん:服飾大学といっても、あくまで大学だから、技術だけじゃなくて、歴史や特性、構造からデザインまで、洋服に関わるあらゆる知識を学びました。それこそ、英語とかも(笑)

 

 

――そんな大学に進学したということは、やっぱり昔から洋服が好きだったんですか?

細貝さん:木でロボットを作ったり、じいちゃんと日曜大工をしていたり、昔からモノづくりが好きだったんですよね。それに高校の頃から洋服が好きだったから、進路を考えたときにこの道を選びました。でも、洋服の世界でちゃんと仕事に就けるのかわからなかったから、ある意味ギャンブルでしたね(笑)

 

――ギャンブルとはいえ、しっかり洋服とモノづくりを仕事にしているじゃないですか。

細貝さん:そうですね。よかったです(笑)。「S.H.S」に古着屋がオープンするタイミングで、「洋服の直しができるお店があったらいいね」ってなったそうなんです。それでミシンを踏める人を探していて……。直し屋が作る洋服があっても面白いかなって感じて、思わず飛びついちゃいました。

 

コンビニみたいに、ふらっと立ち寄れる。そんな場所で在りたい。

――お店では「直す」「カスタム」「作る」の大きく3つのことができるんですよね。実際はどんな注文が多いですか?

細貝さん:正直、注文内容はまちまちですね。ジャケットの袖詰めがあったり、デニムのカスタムがあったりもするし、カバンを持ってくる人なんかもいますからね。ただ、カスタム認知が少ない気がしているから、とにかくもっと知ってもらいたいです。

 

――「カスタム」と聞くと、金額がそこそこお高いイメージがあるんですけど……。

細貝さん:縫製や生地によっても変わるけれど、僕が提示する金額は安いとよく言われますね。自分では高いと思っているんですけど。それこそシャツの袖の付け替えなら5~7千円ぐらいでできちゃいます。

 

 

――そのぐらいの金額なんですね。こだわらなければ新品だって買えるような……。

細貝さん:まぁ買えますね(笑)。でも、量産されている洋服を買って穴が空いたら捨てますよね。それって環境問題とかを語るわけじゃないけど、あんまり良くないかなって思って。洋服は大切に長く着てもらいたいし、愛着を持って欲しいんです。それに思い入れのある洋服だってあるだろうから。そんな気持ちに寄り添って、理解できる洋服直しの店でありたいんです。

 

――だからこそ、細かく話しながら洋服を直したり、カスタムしたりしているんですね。それでは最後の質問です。「洋服直しCORE」は、どのように利用してもらいたいですか?

細貝さん:コンビニみたいに、ふらっと立ち寄ってもらいたいです。「これって直る?」とか、ちょっとした質問や相談だけでもいいから、「この洋服って直るのかな? カスタムできるのかな?」って思ったら、ぜひ覗きに来てください。大切な洋服への思いを引き継いだ、新しい一着に生まれ変わらせますよ。

 

 

 

洋服直しCORE

新潟県新潟市中央区女池南3-5-1 S.H.S 2F

025-290-8231

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