Things

自宅でレストランのような味を。惣菜とシフォンケーキの「Hitotema」。

今年の1月に東区にオープンしたテイクアウト専門店「お惣菜とシフォンケーキ Hitotema(ひとてま)」。元・看護師の奥さまと元・営業職のご主人が営んでいるお店です。調理を担当しているのは奥さま。これまでに自分が食べたものの味を記憶しそれを再現できるという、抜群の料理センスの持ち主。ずっと料理が大好きだったそうで、その腕前を生かして「Hitotema」をはじめたそうです。お店のことや料理が上手くなるヒントなど、いろいろとお話を聞いてきました。

 

お惣菜とシフォンケーキ Hitotema

齋藤 恵美子 Emiko Saito

1965年新潟市生まれ。高校を卒業し、神奈川の看護学校へ進学。その後、神奈川や新潟で33年間看護師として働く。2021年1月に、ご主人と一緒にテイクアウトのお店「お惣菜とシフォンケーキ Hitotema」をオープン。愛犬はチワワの風ちゃん。

 

「お持ち帰りができるレストランの味」を目指した、テイクアウト店。

——まずは「Hitotema」がどんなお店なのか教えてください。

齋藤さん:手作りのお惣菜とシフォンケーキ、お弁当を日替わりで販売しているお店です。お惣菜は、きんぴらやひじき、エビチリ、麻婆豆腐、マリネ、グラタンなどをご用意しています。お弁当はいろんなお惣菜を入れているので、とても人気があるんですよ。シフォンケーキは、プレーン、コーヒー、ココア、紅茶、チーズが定番の味で、変わり種としては、クレームブリュレシフォンやイチゴと生クリームをサンドしたものなどもありますよ。

 

——日替わりだと飽きないし、ありがたいですね。

齋藤さん:季節に合わせたお惣菜もお出していて、その日のメニューはInstagramでお知らせしています。お好みのメニューがあれば、お電話でお取り置きも承っています。

 

——季節に合わせたお惣菜って、今だったらどんなものが?

齋藤さん:最近、チーズフォンデュをメニューに加えました。最後まで飽きずに食べられるように、チーズの下にはベシャメルソースを入れているんです。自家製パンと野菜も添えているので、ご自宅で温めるだけで召し上がっていただけます。ソースが余ったら、リゾットにしても美味しいですよ。

 

——ところでシフォンケーキも看板メニューですよね。

齋藤さん:シフォンケーキって、大きいサイズほど上手に焼くのが難しいんですけど、そのかわり味がグッとよくなるんです。だから、このお店では21cmの大判サイズの型を使って焼いています。レストランで食べられるような、しっとり、ふわふわのシフォンケーキをご自宅でも食べて欲しいな、と思って。

 

 

——レストランのようなお料理が家でも食べられるなんて、最高ですね。

齋藤さん:そう言ってもらえると嬉しいです。「お持ち帰りができるレストラン」を意識して、料理を作っているので。

 

——レシピの参考にしているものって?

齋藤さん:私、自分でも「ちょっと普通じゃないかも……」って思うくらい味覚が敏感なんですね。自分が食べたことのある料理の味を思い出せるんです。子どもの頃に食べたものでも「あのときのアレ、また食べたいな」と思うことがあるくらい(笑)。なので、参考にしているものは「自分の頭の中にある、美味しい料理」ですかね。

 

——おお、それはすごい。じゃあ、その味を再現することもできるんですか?

齋藤さん:はい、できますよ。料理に興味があるから、どんどん探究心が湧いてくるんでしょうね。自分の中に「できあがりのイメージ」があって、そのイメージから逆算しながら、素材はこうあって欲しい、甘味はこんな感じ、塩味はこれって、いろいろ試してみると、納得のいく味に仕上がるんです。だから、レシピ本に載っているレシピとはちょっと違うかな。

 

——あの……せっかくなので、料理の腕が上がるヒントを教えてもらってもいいでしょうか?

齋藤さん:すぐに実践できそうなことだと、そうですねぇ……。私は、お料理を作るときは空腹でいるようにしています。お腹が空いていると、味覚がしっかり働くような気がして。それから、お味噌汁を作るときは、お味噌とお出汁を1割分くらい取っておいて最後に入れると、風味がとても豊かになりますよ。あと、お醤油とオリーブオイルは、常温で保存すると酸化してしまいますから、冷蔵庫で保管してくださいね。醤油差しもですよ。オリーブオイルは高価なものでなくてもいいので、使い切れるサイズのものを買うのがおすすめです。

 

天職と思っていた看護師から、料理の仕事へ転身。

——お店は今年の1月にオープンしたんですよね。この1年を振り返って、いかがでしたか?

齋藤さん:お客さまにたくさん助けていただきましたね。実は、オープンして半年ほどは経営がうまくいかなくて、「お惣菜はやめて、シフォンケーキだけにしようか……」と考えたこともあったんです。そしたら、「やめないで」というお声をたくさんいただいたんです。なかには、泣いてくださる方もいたくらい。それで、「もう一度頑張ろう」と続けることにしたんですよ。

 

——そうでしたか。毎日料理を作っていると、料理をしたくないことってたまにありますもんね。だから、美味しいお惣菜がテイクアウトできるって、すごく助かります。

齋藤さん:料理が得意じゃない方や、忙しくて料理に時間をかけられない方もいらっしゃいますもんね。今は、働きながら子育てをしているお母さんもたくさんいますし。でも、私は「お客さんの役に立ちたい」とか「忙しいお母さんを助けたい」とか、そんなふうには思っていないんですよ。

 

 

——え? そうなんですか?

齋藤さん:私、子育ての時期に、自分の親やきょうだいの面倒も見なければならない状況だったんですね。子育てって、女性にとって、生涯で一番大切な仕事だと思っているんですけど、私の場合は、子育てだけに集中できる環境ではなくて。あの頃、いろいろ大変で困っていたのを思い出して、「美味しい手作りご飯を買えるお店があったら、当時の自分はすごく助かっただろうな」という気持ちがあるんです。だから、「過去の自分のため」に頑張っているんだと思うんです。

 

——齋藤さんは30年以上も看護師さんでいらしたそうですし、お忙しかったでしょうね。

齋藤さん:私にとって看護師の仕事って「お母さんでいる時間」とは違って、「自分のために努力できる時間」だったから、すごく貴重だったんです。とてもストイックに働いていたと思います。だから、仕事に夢中で、あまりいいお母さんではなかったかも。

 

——お仕事が大好きだったんですね。

齋藤さん:看護師は自分の天職だと思っていました。でも、数年前にどうしても乗り越えられないことに直面して、少しの間休職することにしたんです。しばらく休んでから、また看護師として復帰するか、別の道へ進むか悩んでいました。そんなとき、主人が体調を崩してしまったんです。それで、「人生一度きりだし、これまでとは違う道を夫婦で歩んでみるのもいいな」と思ったんですよね。「いつか料理の仕事をしたい」と、ずっと思っていたので、主人に「一緒にお店をやってくれませんか」とお願いしたんです。「信じてついてきて」って。

 

「自分のために苦労ができる幸せ」を感じられる夫婦のお店。

——それで、ご夫婦でお店をはじめたんですね。

齋藤さん:ふたりとも飲食業の経験がなかったから、お店を始める前から思い通りにいかなくて大変でした。いい貸店舗が見つからなくて……。それもあって、まず自宅の一部を改装してテイクアウトのお店をはじめることにしたんです。

 

——では、テイクアウト以外にも考えていたことが?

齋藤さん:やりたいことはたくさんあるんですよね。お料理教室もやりたいし、レシピ本を出したり、料理の番組に出演したり。でも、一番やりたいことは「犬と一緒に楽しめるレストラン」ですね。私、犬が大好きだし、東区にはドッグランがないんですよ。ドッグランがあるレストラン、やりたいなぁ。

 

——まだまだ目指していることがたくさんあるんですね。

齋藤さん:今までは、誰かのために歯を食いしばってきた人生だったように思うんです。今は、自分のために苦労しているんだから、本当に幸せですよね。やりたいことはたくさんあるし、もっと頑張らないとね。

 

 

お惣菜とシフォンケーキ Hitotema

新潟市東区中木戸234-1

TEL:025-273-5922

営業時間:10:00〜18:00(冬季間~19:00)

お取り置き19:00まで

定休日:月曜日

  • She
  • Things×セキスイハイム 住宅のプロが教える、ゼロからはじめる家づくり。
  • 僕らの工場
  • 僕らのソウルフード


TOP