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いつも温かいパンが並ぶ、「パンステージ メリーズ」が大切にする「3タテ」。

新潟市東区に「パンステージ メリーズ」というパン屋さんがあります。常に温かいパンがお店に並び、できたてを買い求めるお客さんが後をたちません。どうして、いつもできたてのホカホカのパンが並んでいるのでしょうか。店長の田中さんにその秘密を教えてもらいました。

 

 

株式会社メリーズ

田中 悟 Satoru Tanaka

1980年新潟市中央区生まれ。新潟市内のパン屋で修行し、25歳のとき「パンステージ メリーズ」に入社。一時は「メリーズ」を離れて家業のパン屋「トレビアン」で働くが、「ブレッドカンパニーメリーズ」の立ち上げを機に復帰。現在は「パンステージ メリーズ」の店長を務める。娘たちと遊ぶのが何よりも楽しみ。

 

「メリーズ」で、人を育てる大切さを学ぶ。

——田中さんがパンの仕事をはじめたのは、いつからなんですか?

田中さん:僕の実家が昭和30年創業の「トレビアン」というパン屋をやっていて、子どもの頃からパン屋になりたいと思いながら育ったんです。夏休みとか冬休みとかになると、パン屋の仕事を手伝ったりしていました。父にパン屋の仕事を継ぎたいという話をしたら「うちで働くのもいいけど、他のパン屋で修業してきた方がいい」と言われ、新潟市内のパン屋さんを紹介してくれたんです。

 

——そこから修業がはじまったわけですね。

田中さん:最初はめちゃめちゃ怒られながら仕事をしていましたけど、「絶対にパン作りをおぼえてやる」と思って頑張りました。パン作りは楽しかったので、辞めたいとは思いませんでしたね。そこで3年間修業をした後「メリーズ」で働くことになったんです。

 

 

——「メリーズ」はご自分で選んだ職場だったんですね?

田中さん:前の職場で働いているときから「すごいパン屋がある」とメリーズの噂を聞いていたんですよ。実際にパンを買いに行ってみたら、できたての温かいパンが常に出てくるので驚きました。ぜひこの店で働いてみたいと思って、知り合いの業者さんから紹介してもらったんです。

 

——実際にメリーズで働いてみていかがでした?

田中さん:当時のパン屋って、ひとつずつ順番に仕事を教えられて、他のことはさせてもらえないのが一般的だったんです。でもメリーズは誰にでもどんどん仕事を教えて、やらせていくんです。そのスタイルを見て、それまでは自分の腕を磨くことばかり考えていたけれど、人にものを教えて育てていくことの大切さを学びました。できたてのパンがどんどん店に並ぶのは、そのチームワークがあったからなんですよ。

 

 

——田中さんはそれからずっとメリーズで働いてきたんですよね?

田中さん:一度、実家の「トレビアン」に戻りました。豊栄店を任されたんですよ。メリーズで学んだやり方を生かしたおかげで売り上げは上がったんですが、でも僕はずっと豊栄駅の南側ではなく北口側でお店をやりたいと思っていて、それをメリーズの社長に相談してみたら賛同してくれたんですね。それで一緒に「ブレッドカンパニー メリーズ」を立ち上げさせてもらうことになったんです。そこで4年間働いて、今は東区の「パンステージ メリーズ」の店長をやっています。

 

パンを作ることは、人を作ること。

——メリーズのパン作りは、どんなところにこだわっているんですか?

田中さん:一番大きいこだわりは「3タテ」ですね。

 

——「3タテ」?

田中さん:「焼きたて、揚げたて、作りたて」のことです。おそらく新潟で初めて「3タテ」をやったのがメリーズだと思います。以前は朝のうちに大量のパンを焼いて、昼以降はほとんど焼かない店が多かったんです。でも、メリーズでは少量に分けて頻繁に焼いているので、つねに焼きたてのパンが店に並ぶんです。

 

 

——なるほど。だから温かいできたてのパンが食べられるわけですね。他にもこだわっていることはあるんでしょうか?

田中さん:季節ごとの商品はきちんと出し続けるようにしています。待っていてくれるお客様も多いので、毎月3〜4種類ずつ出すようにしていますね。ただ毎年同じ商品を出すだけじゃなくて、年々バージョンアップさせているんですよ。特に常連のお客様には喜んでいただいています。

 

——そういう商品があるとお客さんも飽きないですよね。

田中さん:ありがとうございます。季節感だけじゃなくて、パンの彩りにも気を使っています。彩りがないパンは売れないので、味が良くても彩りが悪かったら店に出さないこともあるんです。あとカスタードクリームとかカレーの食材を筆頭に、可能な限り既製品を使わず手作りしています。その店でしか出せないオンリーワンの味を大切にしているので、できるだけ一から作るようにしているんです。

 

——そうしたこだわりで作っているパンのなかでも、おすすめのものを教えてください。

田中さん:「カレーパン」ですね。使っている牛肉を昨年1.5倍に増量したので、さらに肉々しさを感じられるようになったと思います。スパイスも約10種類使っているので、香りの強いカレーになっているんじゃないでしょうか。おかげさまで「カレーパングランプリ2021」の金賞を新潟ではじめて受賞することができたんです。お店と共に育て続けてきたパンだったので、受賞できて嬉しかったですね。

 

 

——おお、それはおめでとうございます。今までやってきたことが評価されたわけですね。最後に、これからはどんなお店を目指していこうと思っていますか?

田中さん:やはり人を育てていくということが大切だと思っています。パンの技術を教えるだけじゃなくて、人間としても成長してもらいたいんです。一方的に教えるだけじゃなくて、僕も若い人から教えてもらうことは多いので、「教育」ではなくて一緒に学んでいく「共育」なんですよね。

 

——パンの技術以上に、人間力が大事だということですね。

田中さん:はい。どれだけ美味しいパンを作れたとしても、人間としてきちんとしていなかったら恥ずかしいですよね。そうした人間性ってきっとパンの味にも出ると思うし、お客様にも伝わるんです。だからパンを作るだけじゃなく、人も作っていく必要があるんですよ。自分の育てたスタッフが成長して仕事ができるようになってくれると、自分のこと以上に嬉しいんですよね。

 

 

パンステージ メリーズ

新潟市東区東明6-678-1

025-257-1212

7:00-19:00

水曜休

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