強烈なインパクトのブラックラーメンを提供する「中田製作所」。

ご当地ラーメン「富山ブラック」のルーツはご飯のおかず?

新潟のお隣、富山県には「富山ブラック」と呼ばれる強烈なインパクトのご当地ラーメンがあります。とてつもなく濃い醤油スープのラーメンに、がっつりと黒コショウが振りかけられた、とにかく「しょっぱい」ラーメン。昭和30年頃、富山大空襲の復興事業に従事していた若い肉体労働者のために塩分補給を目的として醤油味を濃くしたラーメンを作ったのが始まりといわれています。当時は店にご飯を持ち込むお客さんが多く、おかずとしてご飯のお供になるラーメンを作ったのだとか。そんな「富山ブラック」風のブラックラーメンを新潟でも提供しているのが五泉市の「中田製作所」。今回はオーナーの中田さんにブラックラーメンについてお話しを聞きました。

中田製作所

中田 直希 Naoki Nakata

1980年富山県生まれ。中田製作所オーナー。石川県の調理師専門学校を卒業後、新潟県の「だるまや」グループでラーメンの修行を積む。一度富山県に帰省するも再度新潟県に戻り2007年より「Goin Goin」をまかされ、2012年五泉市に「中田製作所」をオープン。趣味はギターで、過去にはBOOWY、Hi-STANDARD、THE BLUE HEARTS、JUDY AND MARYなどのコピーバンドをやっていた。

期間限定メニューが大ヒット!新店の看板メニューに。

——まず「中田製作所」で「富山ブラック」のようなブラックラーメンを提供することになったいきさつを教えてください。

中田さん:それを話すには、俺が前に勤めていたラーメン店の話から始めることになるんです。2007年に新潟市南区の国道8号線沿いに「Goin Goin(ゴインゴイン)」というラーメン店がオープンして、俺が店を任されることになりました。オープン当初は繁盛したものの、しばらくすると少しずつ客足が落ちてきたんです。そこで、話題作りの意味もあって2ヶ月間の限定メニューとし「中田ブラック」というブラックラーメンを提供してみたんです。タウン誌で1ページまるごと使って紹介してもらったこともあって、思ったより反響が大きく、提供終了後も食べたいというお客さんが後を絶たなかったんです。そこでレギュラーメニューにしてみたんですが、あっという間に看板メニューになっちゃったんですよ(笑)

 

——なるほど。ブラックラーメンが新潟で受け入れられたんですね。

中田さん: それで、2012年の3月に「Goin Goin」を離れることになり、8月に「中田製作所」をオープンしました。駐車場や家賃の関係もあってこの場所を選んだものの、五泉市までお客さんを引っ張るだけのインパクトがほしかったんです。そのとき頭に浮かんだのが「Goin Goin」で提供していた「中田ブラック」でした。好き嫌いは分かれるものの、新潟県では他のお店で食べられないラーメンだと思ったんです。ブラックラーメンを看板メニューにするのは一か八かの賭けでした。でも、自信はありましたね。

 

——それでブラックラーメンが看板メニューに。ところでお店の外観も内装もおしゃれですよね。

中田さん:「中田製作所」をオープンするまでの間、東京のラーメン店を食べ歩きしてみたんです。その中で週に10回も通うほどハマってしまったお店があって、そこの店舗をリスペクトしてこういった内装になりました(笑)。設計事務所のデザイナーさんのこだわりで、テーブル、イス、ランプシェードなどはイタリア製が使われています。一番お金がかかったのは床。使い込んだときに味わいが出る床材を使っているそうですよ。

 

「富山ブラック」というよりは「新潟ブラック」?

——「中田製作所」のブラックラーメンは「富山ブラック」とどこが違うんでしょうか?

中田さん:富山で修行したわけでもないし、ブラックラーメンの作り方を教わったわけでもないので、じつは100%オリジナルのラーメンなんです(笑)。でも一度食べたラーメンはだいたい再現できるんですよ。ラーメンの醤油ダレを作るときはチャーシューの煮汁を使うことが多いんです。「富山ブラック」の場合は醤油に肉を入れて一晩寝かせてから煮込むと思うんですよ。でも、そうするとチャーシューに醤油がしみこみ過ぎて、ブラックラーメン以外のラーメンにはしょっぱくて使えないんです。うちはブラックラーメン以外のラーメンもあるので、ほかのラーメンでも使えるチャーシューじゃなければならないんです。だからうちではスープで2時間肉を煮て、その後2時間醤油で煮ることで、しょっぱ過ぎないチャーシューと醤油ダレを作っています。

 

——オリジナルということは「富山ブラック」というよりもはや「新潟ブラック」ですね。中田さんオススメの食べ方はありますか?

中田さん:ぜひブラックラーメンをおかずにして、ライスといっしょに食べてほしいです。とにかくご飯に合うよう作られているラーメンですからね。その際はちゃーしゅー丼よりもダントツに白米をオススメします。

 

——普通のラーメンと比べてブラックラーメンの大変なところってあるんですか?

中田さん:醤油ダレを作るのに、とんこつラーメンと同じくらいの手間がかかります。2〜3日に1回くらいのペースで、朝8時から強火で10時間くらい煮続けるんです。終わる頃には醤油ダレが3分の1くらいに濃縮されますよ。店内中醤油くさくなっちゃいます(笑)

 

「海老つけめん」や水曜限定などメニューも充実。

——ブラックラーメン以外の人気メニューも教えてください。

中田さん:「海老つけめん」です。濃厚な海老風味のつけだれと風味豊かでもっちりした食感の極太めんの相性がよくて、人気のメニューになってます。つけダレにはいろんな食材が使われているので、濃厚なだけじゃなく、複雑な味わいも楽しんでもらえるんじゃないかな。麺を食べ終わったら、ライスを追い飯してつけダレに投入して食べるのもオススメ。

 

——壁の黒板には水曜限定メニューも告知されてるんですね。

中田さん:当初は定休日の水曜日を使って、普段とまったくちがうメニューを提供しながら営業してたんです。ところが、水曜日に来店したお客さんから「ブラックラーメンはないの?」といわれることがしょっちゅうで…(笑)しかたなく水曜日にも通常メニューを提供し、水曜日だけの限定メニューも提供するようにしたわけです。おかげで水曜日はとてもいそがしくて、スタッフも1名増員してのぞむんですが、それでもキツイですね。

 

 

——今後の展望などがあったら教えてください。

中田さん:まだまだ実現の見通しはありませんが、ぼんやりと2号店を作ってみようかとも考えてます。その場合はブラックラーメン以外のメニューを提供する店でやりたいと思ってます。2号店でブラックラーメンを提供すると、こっちにお客さんが来なくなっちゃうもんね(笑)

 

 

好き嫌いは分かれるものの、一度ハマるとすぐにまた無性に食べたくなる、強烈な個性のブラックラーメン。「中田製作所」には新潟県ではめずらしいブラックラーメンを求め、連日多くのお客さんが訪れています。オーナーの中田さんがオススメするように、ブラックラーメンをおかずにご飯を食べて「新潟ブラック」ともいうべき「中田製作所」のブラックラーメンを味わってみてはいかがでしょうか。

 

 

 

中田製作所

〒959-1811 新潟県五泉市三本木字早出3026

0250-47-8926

11:00-15:00/17:30-21:00 日曜は通し営業


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