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昼は韓国料理、夜はイタリアンが楽しめる「駅前バル にんにく+.トマト」。

昼と夜で営業スタイルの変わるお店を見かけることがあります。今回ご紹介する新発田市の「駅前バル にんにく+.トマト」は、昼は韓国料理店で、夜はイタリアンレストランへと姿を変えるお店。オーナーの佐藤さんにお会いして、どうしてこのスタイルのお店になったのか、お話を聞いてきました。

 

 

株式会社RELATION

佐藤 綾子 Ayako Sato

1961年新発田市生まれ。眼科医院の看護助手として働く傍ら「株式会社RELATION」を起業し、スナックや焼肉店など様々な飲食店を経営。2022年に「駅前バル にんにく+.トマト」をオープン。俳句歴は10年になるが「知れば知るほど奥が深い」と語る。

 

眼科医院で働きながら、様々な飲食店を経営。

——佐藤さんはずっと飲食業に携わってきたんですか?

佐藤さん:私は高校を卒業してすぐに結婚して、しばらくは主婦をしていたんです。そうしたら叔母が院長を務める「いしい眼科」で人手が足りないと誘われまして、看護助手として働くことになりました。「OMA」と呼ばれる眼科検査員の資格を取って、昨年までそこで働いていたんです。

 

——「いしい眼科」って、この建物にある眼科医院ですよね。じゃあ、飲食業をはじめたのは「いしい眼科」を退職してからなんですか?

佐藤さん:いえ、45歳のときにこのお店をはじめて、それからずっと看護助手と兼業してきたんです。

 

——そうだったんですね。どんないきさつでお店をはじめたんでしょうか。

佐藤さん:会社勤めはいつまでも続けられないけど、自営業だったら好きなだけ続けられると思ったんですよ。どんなお店をはじめようかと考えていたときに、たまたまテレビで見たまつ毛のメイクに興味を持ったんですよね。でも、スクールに通うとかなり高額なお金がかかってしまうので諦めて、その代わりに知り合いが開いていたアートメイクの講習を受けたんですよ。

 

 

——アートメイクって何ですか?

佐藤さん:針で皮膚に色素を注入して、タトゥーのように眉毛を描く施術のことです。息子と一緒にアートメイクのお店をはじめたんですけど、保険が適応されないということだったので1年でお店を閉めて、代わりに知り合いのお医者さんから勧められた健康食ランチのお店をはじめたんです。

 

——そこから飲食業に関わるわけですね。

佐藤さん:夜はお店が空いていてもったいなかったので、同級生と一緒にスナックもはじめました。それから「地元に焼肉店があったらいいな」と思っていたので、お友達を誘ってJR新発田駅の裏で焼肉店もオープンしました。

 

 

——どんどんお店が増えていったんですね(笑)。「駅前バル にんにく+.トマト」の前は韓国料理店もやっていたんですよね?

佐藤さん:新発田って焼肉店はあるけど韓国料理の専門店はなかったんですよ。だからスナックをやっていた建物の2階で「Dining chou chou(ダイニング シュシュ)」というお店をはじめました。10年近くお客様から可愛がっていただいたんですけど、調理を任せていた子が結婚することになって寿退社したんです。

 

——それで「Dining chou chou」を閉めて「駅前バル にんにく+.トマト」をはじめた、と。

佐藤さん:そうなんです。この物件は「いしい眼科」の院長を務めている叔母が大家なんですけど、3年くらい空き店舗になっていたんです。そこで叔母から「ここでお店をやってくれる知り合いはいない?」って相談されて、「だったら私がやる」と答えました(笑)

 

どうして昼と夜で料理が変わるの?

——ランチタイムは韓国料理専門店、ディナータイムはイタリアンレストランという変わったスタイルのお店ですよね。韓国料理は以前のお店から引き継いだんでしょうけど、どうしてイタリアンをはじめることになったんでしょう?

佐藤さん:前々から一緒にやってみたいと思っていた、イタリアンをやっている知り合いがいたんです。あるイベントで意気投合したのをきっかけに、一緒にお店をやることになりました。ただ昼間は他の仕事をしている方なので、夜だけイタリアンレストランをお願いしているんです。

 

——店名の「駅前バル にんにく+.トマト」というのは、韓国料理のイメージが「にんにく」、イタリアンのイメージが「トマト」ということでつけられたんですよね?

佐藤さん:最初はイタリア語の洒落た店名を考えていたんですけど、子どもたちやスタッフに相談すると、口を揃えて「覚えにくい」って言われたので、わかりやすくて親しみやすいように「駅前バル にんにく+.トマト」とつけました。今では「にんトマ」って呼ばれて親しまれています(笑)

 

——確かに親しみやすい名前だと思います。「にんトマ」では、どんな料理がオススメなんですか?

佐藤さん:ランチタイムの韓国料理では「海鮮スンドゥブ」が人気ですね。海鮮のうま味が辛いスープによく効いていて美味しいんですよ。私は料理に自分好みの味を出したいので、キムチや味噌をはじめ、できるだけ手作りしているんです。どちらかといえば日本人の舌に合わせた和製韓国料理ですね。

 

——イタリアンのオススメは?

佐藤さん:パングラタンや自家製ハム、イカスミのリゾットが人気ですね。特にイカスミのリゾットは生臭さがまったくなくて絶品なんですよ。アラカルトはもちろん、コースにも対応しています。

 

——まさしく、1店舗で2度美味しいって感じですね(笑)。佐藤さんがお店をやっていて楽しいと思うのはどんなときですか?

佐藤さん:私は新しいメニューを考えるのが好きなんです。冷麺の上にビビンバの具材を乗せて、混ぜ合わせてから召し上がっていただく「まぜこみビビン麺」っていう限定メニューは、お客様に大好評だったので定番メニューになりました。

 

 

——おおっ、昇格メニューですね。他にも考えているメニューはあるんでしょうか?

佐藤さん:ランチタイムもイタリアンが食べられると思って来られるお客様も多いので、「キムチパスタ」を今日からはじめてみました。美味しいので誰か食べてみてほしいですね(笑)

 

——このお店を象徴するようなメニューですね。名物メニューになることをお祈りしています。それにしても、佐藤さんっていろいろなお店を経営されていてすごいですね。

佐藤さん:主婦目線で「こんなお店があったらいいな」って思ってはじめることが多いですね。あんまり深く考えずに、とりあえずやってみるタイプなんです(笑)。お店をやっていて楽しいのは、お客様をはじめ、いろいろな人と知り合えること。これからも人とのつながりを大切にしながらお店を続けていきたいですね。

 

 

 

駅前バル にんにく+.トマト

新発田市諏訪町1-9-28 新発田ニューホテルプラザ 1F

080-3500-3868

11:30-14:30/18:30-23:00(月火曜は午後、水曜は午前のみ)

日曜休

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。
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