居酒屋で、バーで、夜のお店で…お酒の酔いが回るにつれ、つい口から出てしまうあんな話やこんな話。酔った勢いでついしてしまったあんなコトやこんなコト。深夜2時過ぎ、居酒屋のカウンターから聞こえてくるエピソードを、Things編集部スタッフの仲良し店員さんにこっそり教えてもらう短期連載「居酒屋で聞いたあんな話。こんな話。」。初回の今回は新潟駅前編。駅前の居酒屋でほんとにあった暴露話。こっそり教えちゃいます。(これ、俺のことだ!)そんな心当たりがあっても、許してください。
酔いが回ると、つい「武勇伝」に花が咲いてしまうのが男のサガ。なかでも「俺、昔こんなにワルだったんだぜ!」みたいな不良自慢と同率で語られることが多いのが、「小学校時代の武勇伝」。同級生のあいだで語り継がれる昔話だ。その夜、大学生とおぼしき男性2人組は、ヘベレケになりながら日本酒を酌み交わしていた。彼らが競うように語り合っているのは、小学生のときに計測した50m走のタイム。かつてスポーツ万能だった彼らは、「8秒ぐらいだった」「いや、俺は7秒ぐらいだった」と、正直どっちでもいい自慢話をだらだら続けていた。でもそんな不確かなタイムを競ったってらちがあかない。そこでふたりが話を向けた相手は、その居酒屋の店長だった。「店長は50m何秒でした?」。でも店長だってそんなのいちいち覚えていない。そこで提案したのが、今、これから行う50m走。そのとき店内にはスタッフも含めていい年をした男性が6名。早速みんなで店を出ると、ずらりと深夜の道路に並び、「ヨーイ、ドン!」の掛け声とともに駆け出した。もちろん、結果は明白。勝敗は足の速さではなく、酔いの具合。見事に勝利したのはメタボ体型の40代の男性スタッフだった。酒を浴びるように飲んでいた言い出しっぺの2人組は、小学校の父兄リレーのように足がもつれ、ゴールした直後、路上にバタリ。日頃の運動不足とアルコールで青白い顔になっていたとか。いくらスポーツ万能として輝かしい少年時代を歩んだとはいえ、大人になれば話は別。武勇伝で女性を落とそうと思っても効果なし。大事なのは今なのですよ。
ある晩、20~30代の男性3人組はナンパ目的で「ドン・〇ホーテ」前に集合した。通りを歩いている女性にかたっぱしから声をかけるものの、断られっぱなしでなかなか今晩の相手が見つからない。ナンパをはじめてから30分、男性のひとりが泥酔した女性を発見。すぐさま声をかけ、近くにいたその女性の友人も合わせて3人の女性をゲットした。そのまま近くにあった男性のアパートに連れ込み、家飲みをスタートさせるや、まもなく自然と3組のカップルが成立。その後は各々、夜を楽しんだそう。「その日限り」と割り切っていた男性だったが、女性はそうでもなかったみたい。ある女性は男に連絡先の交換を希望したが、男の方はそれを断って、はい、サヨナラ。それから数ヶ月後のある日のこと。飲食店で働く男性は、客席から注がれる目線に気付いた。「あの女、どこかで見たことあるなぁ…」と思っていた矢先、突如、女性が店内に響き渡る声で「この前、ヤリ逃げしたお兄さんじゃん!」と大声を上げたのだ。あぁ…あのときの女だ!そう思ったが、店内にはアルバイトスタッフや他のお客もいる。この場を切り抜ける方法を瞬時に考えて放った一言が、「俺、お前のことが好きだったんだ!どこいってたんだよ!」そして店員の彼は目の前の彼女を熱く抱きしめた。とにかく笑いに変えてその場をしのいだそうだ。とりあえず今夜ヤレればいい、そんな気持ちで女性を見ている男性諸君、どこであの晩の彼女に会うかはわからないから気をつけて!
仕事をしていると、どうしても頑張らなければいけない時期は必ず訪れる。それは自分の成長のタイミングであったり、会社の繁忙期やピンチであったり。営業職に就く20代の女性Kさんは、大きなクライアント相手の重要な仕事を抱えていた。正直、自分ひとりでは手に負えない。そこで男性上司のサポートを受けながら仕事を進めることに。見積の確認をしてもらったり、提案内容を一緒に考えてもらったり。上司はいつも優しく、常にKさんを気にかけてくれた。でもいつも一緒に仕事をしているうちに、担当者とそのサポートというよりも、大きな仕事をふたりで頑張る、そんな二人三脚の状態に。仕事が遅くなれば「夕飯あるの?食べに行くか」と、上司はKさんを食事に連れて行ってくれたりもした。そして、ついに大きな仕事がひと段落。ようやくホッとひと息ついたとき、上司から「よく頑張ったね」とプレゼントを渡された。「え、いいんですか?」驚いて包み紙を開けてみると、そこには可愛らしいピアスが。そのときは素直に喜び、感謝を伝えた。なんて優しい上司なんだろう。ところが、だ。後日、打ち上げと称して飲みに連れて行ってもらったときのこと。2軒、3軒と飲み屋をハシゴするにつれ、上司のパーソナルエリアがどんどんKさんに接近。そしてひとこと、「俺じゃダメか?」。上司に家庭があることを知っているKさんは、もちろん断った。そうしたら次の日から上司の態度が一変。昨日まで優しかった上司は、人が変わったかのように冷たくなってしまったとさ。優しさを素直に受け止めてしまっている女性のみなさん。男は下心で生きている生き物です。上司だからといって安心しないで。