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揚げたての天ぷらが気軽に楽しめる「天ぷら処 こさか」。

黄金色にカラッと揚がった天ぷらをつまみながら、キンキンに冷えたビールを味わいたい季節ですね。でも、天ぷらって高級そうで敷居の高いイメージがありませんか? そんなイメージを取り払ってくれるのが、新潟大学そばにある「天ぷら処 こさか」です。揚げたての天ぷらが、お気軽にリーズナブルに楽しめる人気店なんです。どうしてリーズナブルに天ぷらを提供できるのか、店主の小坂さんに聞いてきました。

 

 

天ぷら処 こさか

小坂 忠 Tadashi Kosaka

1976年秋田県生まれ。大阪の辻調理師専門学校卒業。東京の天ぷら割烹で10年間修業した後、奥さんの実家がある新潟へ移住し、2011年に「天ぷら処 こさか」をオープン。マラソンが趣味で、今年はこさかTシャツを着て「新潟シティマラソン」に参戦予定。

 

大物歌手に励まされた修業時代。

——まずは、小坂さんが料理人を志したきっかけから教えてください。

小坂さん:あれは小学校1年生のときだったかなぁ……。親父に目玉焼きを作ってあげたら、とっても喜んで食べてくれたんですよ。自分の作った料理で喜んでもらえたことが嬉しくって、それから料理が好きになりました。

 

——その気持ちが料理人としての原点なんですね。和食を志したのはどうして?

小坂さん:当時「料理の鉄人」というテレビ番組が大人気で、それを観ていた僕も鉄人に憧れていたんです。その番組の影響で世の中では創作和食が流行っていたので、僕も和食に興味を持ちはじめて、大阪の「辻調理師専門学校」に入学しました。

 

——あの番組を観て和食の料理人に憧れる気持ちはわかります(笑)。それじゃあ、専門学校を卒業してからは和食店で修業したんですね。

小坂さん:はい。東京の天ぷら割烹で10年間修業しました。朝7時から深夜1時まで働いていたので結構ハードでしたけど、とてもいい勉強になりましたね。

 

 

——どんなところが勉強になりました?

小坂さん:毎朝、親方について築地の市場に魚を仕入れに行っていたんです。そのときに魚の種類や目利きの仕方を勉強しました。同期達はみんな料亭の跡取りだったので、まったく未経験だった僕とは経験の差があったんですよ。その差を埋めるために、休日も店に行っては練習していましたね。

 

——かなり努力されたんですね。当時の印象的な思い出があったら教えてください。

小坂さん:テレビ局が近くにあったので、芸能人のお客様も多いお店だったんです。歌手の和田アキ子さんもよく来てくださっていました。ある日、新入りの私に「天ぷらを揚げてみろ」と声をかけていただきまして、かき揚げの天ぷらを揚げたんです。それを食べた和田さんに「こんなん、私でも揚げられるわ」と言われてしまったんですが、その後で「また来るから、そのときまでに勉強して腕を上げておきや」と言ってご祝儀をいただきました。とても励みになりましたね(笑)

 

 

学生街で天ぷら専門店をはじめたいきさつ。

——天ぷら専門店をはじめることになったいきさつを教えてください。

小坂さん:いつか独立して自分の店を持ちたいというのは、ずっと頭の片隅にあったものの、なかなか踏み切る勇気がなかったんですよ。あるとき弟の結婚披露宴があって、隣の席に親戚の大工さんが座っていたんです。その大工さんから「自分の店をはじめる気はないのか」と聞かれて、自分の思っていることをいろいろ話しました。それからしばらくして会ってみたら、もう住宅兼店舗の設計図ができていたんですよ(笑)

 

——それで背中を押されたんでしょうか。

小坂さん:これも何かの縁だと思って決心しました。考えてみると、いろいろな巡り合わせで店を続けてこられた気がしますね。本当に縁には感謝しています。

 

 

——この辺って学生街ですけど、どちらかといえば住宅地ですよね。もっと人の集まる繁華街でオープンしようとは思わなかったんですか?

小坂さん:たまに「ここで天ぷら屋をやっているのはもったいない」という声を聞くこともあります。でも、美味しいものを出していれば、お客様はどこからでも来てくださると思っているんです。

 

——やっぱり新大生のお客さんは多いんでしょうか。

小坂さん:むしろ他の地域から足を運んでくれるお客様の方が多いんですけど、もちろん新大生も来てくれますよ。新潟大学の学長が天ぷらを食べている隣で、学生が天丼を食べているなんていうシュールな光景も見ることもあります(笑)

 

——確かにシュールですね(笑)。オープンしてみて、まわりの反響はいかがでしたか?

小坂さん:バタバタしてお客様にご迷惑をおかけしたくなかったので、一切告知しないでオープンしたんです。ところがいざオープンしてみたら、どこで知ったのか大盛況になってしまいまして……。本来ならありがたいことなんですけど、あまりにも忙し過ぎて体重が10kgくらい落ちてしまった上に、オープン後1ヶ月間くらいは記憶が飛んでいるんですよ(笑)。お客様へのサービスに影響すると困るので、一時期はランチ営業をお休みしていました。

 

チャレンジ精神旺盛な天ぷら専門店。

——小坂さんは、どんなことにこだわってお店をやっているんでしょうか?

小坂さん:まずは揚げたての天ぷらを、お客様に味わっていただきたいと思っています。お寿司屋さんみたいに、揚げたてをその都度お手元にお出ししますので、カウンターで召し上がってもらうことをおすすめしています。

 

——他にもこだわっていることはあるんでしょうか?

小坂さん:できるだけリーズナブルに召し上がっていただきたいんです。天ぷらって高級料理っていうイメージがあるんですけど、使う食材次第ではリーズナブルに楽しんでいただけるんですよ。自分で産直市場に足を運んで安く仕入れをしたり、安くても天ぷらに合う美味しい魚を使ったりしています。奥さんの実家が農家をやっているので、お米や野菜を分けてもらえるのも助かりますね。

 

 

——例えばどんな食材を使っているんですか?

小坂さん:あまり天ぷらに使われない食材では、キスの代わりにカナガシラという魚を使ってみたり、ホッキ貝を使ったりしています。どちらも天ぷらとの相性がよくて美味しいんですよ。ホッキ貝は貝殻ごと揚げることで、なかのうま味を逃がさないようにしています。あと今の時期のおすすめはとうもろこしですね。天ぷらにすることで甘みがとっても強くなるんです。

 

——他にもおすすめの天ぷらはありますか?

小坂さん:変わったところでは、バウムクーヘンやどら焼きの天ぷらも自信があります(笑)。たまたまテレビで観たバウムクーヘンの串焼きをヒントに、天ぷらで揚げてみたら美味しかったんですよ。今では人気メニューになっています。

 

 

——やってみようとするチャレンジ精神が素晴らしい(笑)

小坂さん:天ぷらって、何でも揚げることができるんですよ。ただ、美味しくなければ意味がないじゃないですか。だからいろいろ失敗も重ねながら試行錯誤してきたんです。これからもいろんな食材に挑戦しながら、日々進化を続けていけたらと思っています。

 

——これからもリーズナブルに、美味しい天ぷらを提供し続けてくださいね。

小坂さん:もうそろそろ、うちの店も流行ってくれたっていいと思うんですけどね(笑)

 

 

 

天ぷら処 こさか

新潟市西区五十嵐二の町8139-4

025-263-5750

11:30-14:00/17:30-22:00

水曜休

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。

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