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思わずクスっと笑ってしまう、「KOTCHIMI」のオリジナルTシャツ。

変わったデザインのTシャツを着ている人がいると、ついつい気になってしまうのは私だけではないはず。「KOTCHIMI(コッチミ)」は、インパクトのある白鳥のTシャツや、動物たちがゆる〜く描かれたTシャツなど、個性豊かなアイテムを生み出しています。「more cafe」さんに場所をお借りして、Tシャツブランド「KOTCHIMI」を立ち上げた吉絵さんにお話を聞いてきました。

 

 

KOTCHIMI

吉絵 Yosihe

長岡市生まれ。さまざまな仕事を経験した後、友人の誘いをきっかけに農家のもとで働く。農業を学ぶ傍ら2024年に「KOTCHIMI」を立ち上げ、オリジナルのTシャツを制作・販売している。

 

「KOTCHIMI」のはじまりになった「こっち見んなTシャツ」。

――吉絵さんが「KOTCHIMI」を立ち上げることになったきっかけを教えてください。

吉絵さん:去年の冬にたまたま、瓢湖にある売店の方から「白鳥のグッズを作りませんか」ってお話をいただいたのがきっかけです。それで最初に作ったのが「Kotchiminna Tshatsu」っていう白鳥のTシャツでした。

 

――「コッチミンナTシャツ」……?

吉絵さん:お話をくださった方と話し合ってできたデザインで、面白くしたいと思って「こっち見んな」「何見てんだよ」ってセリフをTシャツに入れたんです(笑)

 

――言葉も写真もインパクトがありますね(笑)

吉絵さん:白鳥って横から見た姿のイメージが強いと思うんですけど、お話をいただいた方からの要望もあって、あえて真正面から撮った写真を使いました。このTシャツが活動をはじめるきっかけになったので、サイトの名前も「KOTCHIMI」にしたんです。

 

――「こっち見んな」で「KOTCHIMI」でしたか(笑)

吉絵さん:その後の活動をどうするか、この時点では何も考えていなかったんですけど、せっかくサイトを立ち上げたなら実績をかたちにしていきたいと思うようになりました。

 

 

――それから次の作品として作られたのが、動物のイラストTシャツですか。ゆるい雰囲気がかわいいですね。

吉絵さん:これは廃材再生師の加治聖哉さんという、アーティストの方が描いた絵なんです。ゆるい絵を描かれるので「Tシャツにしたいな」って本人に言ったら、了承をいただいて。絵は加治さんに描いていただいて、私がデザインをして、いろいろ話し合ってできたTシャツです。

 

――サメとか犬とか、いろんな動物の柄がありますね。お気に入りはありますか?

吉絵さん:いちばん気に入っているのが、「子年生まれに贈るTシャツ」です。加治さんも私も子年なのでネズミのTシャツを作ろうと言って誕生しました(笑)

 

 

――いろんな方とのコラボで作品が生まれているんですね。

吉絵さん:最近だと、オーガニック食材の量り売りショップ「ToRAo」さんという方と一緒にTシャツを作りました。「ToRAo」さんは化学物質過敏症になられて、今までできていたことが突然できなくなったっていう経験があって。

 

――化学物質過敏症になると、どんな症状が出るんですか?

吉絵さん:洗剤とか柔軟剤とか、化学物質に反応して息苦しくなったり気持ちが悪くなったりするもので、日常生活を送るのも大変なんです。そういう疾患があることをちょっとでも知ってもらうにはどうしたらいいか、ご本人とお話して考えました。そこで実体験をもとにした4コママンガを作って、さらにそれをグッズにしたら人の目に留まるんじゃないかって思ったんです。

 

 

――イラストも吉絵さんが描かれたんですか?

吉絵さん:そうです。「ToRAo」さんのオリジナルキャラクターを登場人物に、私がマンガを描いています。化学物質過敏症のことを知ってもらいたいと思ってこの作品を作ったので、「KOTCHIMI」を立ち上げてから初めてイベントにも出店しました。

 

――いろんな人に知ってもらえるように活動されているんですね。

吉絵さん:「理解」っていうのは、なかなか難しいと思うんですよ。ただ、こういう症状の方がいるってこととか、「化学物質過敏症」っていう言葉を知ってもらうことが大事なのかなと。今後はInstagramのアカウントも作って、マンガをアップしていこうと思っています。

 

人と人とのつながりで、作品が生まれていく喜び。

――お話を聞いていると、お友達との会話から作品が生まれることが多いんでしょうか。

吉絵さん:そうですね。こういう活動をしていると、「Tシャツを作ってほしい」っていう人からちらほらお声がけいただくこともあって。できる範囲でかたちにできたらいいなと思っています。でも次に作るTシャツは、私がひとりで作る初めての作品になりそうなんです。「こっち見んなシリーズ」のハシビロコウを作ろうと思っています。

 

――どうしてハシビロコウ……?

吉絵さん:甥っ子がハシビロコウが大好きなので、甥っ子のために作りたいんです(笑)。完成したら真っ先に着せるつもりです。

 

――甥っ子さん、絶対喜びますね(笑)。吉絵さんがTシャツのデザインをするときに大切にしていることはありますか?

吉絵さん:日々の生活の中にクスっと笑えるような面白さがあったらいいなと思って、そういうコンセプトでデザインしています。Tシャツを見た人が「なにそれ!」って、笑ってしまうようなものが作れたらいいなって。

 

――今後の活動でチャレンジしてみたいことはありますか?

吉絵さん:夢があるんです。いろんな作品ができたら、いつかはパリコレみたいに「コチコレ」をやりたいと思っています(笑)

 

――コチコレ! 素敵な夢ですね。

吉絵さん:人と人とのつながりで作品が生まれていくのがすごく楽しくって。いろんな方とつながっていろんな作品が生まれていって、それでコチコレができたら私は幸せです(笑)。「ああ、これだけの人とつながれたんだ」っていう思い出がいっぱいできたらいいですね。

 

 

 

KOTCHIMI

 

撮影場所提供:more cafe

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