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自家製生ハムで作る「生ハム&ベーカリー La・Cotte」のパン。

生ハム工房「SHIRONE meat Labo. ROOTs」の生ハムを使ったパンを作っている「生ハム&ベーカリー La・Cotte(ラ・コッテ)」というベーカリーが、昨年白根にオープンしました。店長の真柄さんを訪ねて、オープンまでの苦労やパンのこだわりを聞いてきました。

 

 

生ハム&ベーカリー La・Cotte

真柄 裕樹 Hiroki Magara

1987年新潟市秋葉区生まれ。新潟大学工学部卒業。新潟県内の機械部品会社でエンジニアとして11年間務めた後、2022年にオープンした「生ハム&ベーカリー La・Cotte」の店長に就任。日向坂46を応援する「おひさま」で、推しメンは影山優佳と高橋未来虹。

 

昼食に持っていったパンが、ベーカリーの店長になったきっかけ。

——「La・Cotte」で店長になる前は、どちらでパンを作っていたんですか?

真柄さん:実は僕、以前は機械部品の設計をするエンジニアだったんです。

 

——えっ、そうだったんですか。まったく畑違いの仕事をやっていたんですね。

真柄さん:父が技術者だったこともあって、昔からものづくりに興味があったので、高校卒業後は新潟大学の工学部に進学したんです。

 

——同じ「ものづくり」でもパンを作る仕事に就いたのには、どんなきっかけがあったんですか?

真柄さん前の会社をやめてからしばらくして、知人がやっている仕事の手伝いをした際、朝食用に持参していたパンを見た知人から「パン好きなの?」って聞かれたんですよ。そこで「よく食べますね」と答えたら「実は今度ベーカリーをはじめる予定があるんだけど、やってみない?」と誘っていただいたんです(笑)

 

 

——昼食のパンをきっかけにスカウトされるなんて(笑)。でも、今までの仕事とはまったく違う飲食業へ転職することに不安はありませんでしたか?

真柄さん:う〜ん……。どちらかといえば、新しいことにチャレンジしてみたいという気持ちの方が強かったですね。やってみるとなかなか大変なんですけど、毎日やりがいを感じています。

 

——そもそも「生ハム&ベーカリー La・Cotte」は、どういういきさつでオープンすることになったんでしょう?

真柄さん:社長が手がけている事業のひとつに、白根のブランド豚「夢味豚(ムーミートン)」を使った「SHIRONE meat Labo. ROOTs」という生ハム工房があるんです。でもコロナ禍の影響で生ハムの売り上げが落ちてきたので、もっと皆さまに気軽に生ハムを食べていただきたいという思いで、パンの素材として使うことを思いついたそうなんですよ。

 

——毎日の生活に欠かせないパンだったら、たくさんの人に食べてもらえますよね。

真柄さん:今はひとつひとつ手探りで営業していますが、皆さまに美味しいパンをお届けしたいという思いで日々頑張っています。

 

初心者たちが手探りでオープンしたベーカリー。

——はじめてみて苦労はありましたか?

真柄さん:苦労だらけです(笑)。必要なものすらわかっていなかったので、意見を出し合って準備を進めてきましたし、オープンしてからも日々問題点の改善を重ねながら営業してきました。

 

——例えば、どんなことを改善したんですか?

真柄さん:ディスプレイやレイアウトは未だに試行錯誤していますね。最初は真ん中のシマがふたつに分かれて、間にも通路があったんです。でもそれだとお客様の動線が複雑になってしまうので、シマをひとつにくっつけて、シンプルに一方通行にしました。それによって、お客様もスムーズにパンを選べるようになったんじゃないかと思います。

 

 

——パン作りについての苦労はありますか?

真柄さん:僕はパン生地を練る作業を担当しているんですけど、僕が失敗するとその後の作業すべてに影響を与えてしまうので、常に緊張感を持ってやっています。最初の頃は材料を入れる順番や工程を間違ってしまって、スタッフに迷惑をかけてしまったこともありましたね。

 

——トップバッターはプレッシャーが大きいですね(笑)。パンを作るときに心がけていることがあったら教えてください。

真柄さん:お客様の口に入るものを作っているという自覚を持って、使う材料や衛生面には十分気をつけています。その上で美味しいものを作ることを目指していますね。美味しいパンを安定して作るために、決められたレシピをしっかりと守るように気をつけているんですよ。

 

自家製生ハムパンをはじめとした、オススメパンの数々。

——自家製の生ハムを使ったパンを売っているベーカリーって、他にはないんじゃないでしょうか。

真柄さん:なかなかないと思います。生ハムも売っていますし、なんだったら生ハムの原木まで売っていますからね(笑)

 

 

——生ハムを使ったパンには、どんなものがあるんでしょうか?

真柄さん:「生ハムサンド」や「生ハムフランス」があります。「生ハムサンド」はバゲットに生ハムを挟んだもの。「生ハムフランス」はフランスパンの生地に生ハムを織り込んで焼き上げたものです。

 

——美味しそうですね。生ハムを使ってパンを作るのって難しいんですか?

真柄さん:生ハムの塩味が強いので、バランスが良くなるように調整するのが難しいですね。できるだけ美味しそうな見栄えにしたいのですけど、生ハムの量を多くすると塩味が強くなっちゃうんですよ。

 

 

——生ハムを使ったパン以外では、どんなパンがオススメなんでしょうか。

真柄さん:一番人気は「カレーパン」ですね。一般的に、カレーパンにはビーフカレーを使うことが多いと思うんですけど、うちではポークカレーを使っているんです。自家製カレーの仕込み中は、カレーの香りが店の外にまで漂っています(笑)

 

——やはり豚肉にこだわったお店ですね。真柄さんが個人的にオススメしたいパンってありますか?

真柄さん:「くるみとレーズン」です。カンパーニュにくるみとレーズンを練り込んだパンなんですけど、カンパーニュって手間をかけないと美味しくならないんですよ。手間ひまかけた分、愛着があるパンですね(笑)

 

——その気持ちがお客さんにも伝わるといいですね。まだオープンして間もないですが、これからはどんなふうに営業していきたいですか?

真柄さん:オペレーションに余裕が出てきたら、新商品や季節ごとの限定商品を定期的に出していきたいですね。まだまだベーカリー1年生ですので、スタッフたちと一緒に勉強しながら成長していきたいと思っています。

 

 

 

生ハム&ベーカリー La・Cotte

新潟市南区上下諏訪木976-1

025-378-5139

10:00-19:00(なくなり次第終了)

火曜・第1水曜休

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。
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