新潟のスーツ男子をかっこよく。オーダースーツの「Loss Time」。
その他
2023.03.03
保育園からの幼馴染である井田さんと小野塚さんがはじめたオーダースーツのお店「Loss Time」。東区にあるアパートの一室を拠点に、「新潟にオシャレスーツ男子を増やしたい」と、お客さんひとりひとりの身体にフィットしたスーツを手掛けています。今回はおふたりにお店をはじめたきっかけやスーツ作りのこだわりなど、いろいろとお話を聞いてきました。

Loss Time
井田 俊介 Shunsuke Ida
1984年新潟市秋葉区生まれ。サッカーの専門学校を卒業後、サッカーコーチや営業職などを経て、2021年11月に「Loss Time」をオープン。趣味はサッカーで、週に3、4回プレイする。

Loss Time
小野塚 泰人 Yasuto Onoduka
1984年新潟市秋葉区生まれ。美容師から大手紳士服チェーンに転職し、13年間勤務。そのうち9年間は店長を務める。2021年11月に「Loss Time」をオープン。

幼馴染ふたりのキャリアを生かせるオーダースーツのお店、スタート。
——おふたりがオーダースーツのお店をはじめたきっかけについて教えてください。
井田さん:僕たち、保育園からの幼馴染なんです。僕は営業職、小野塚くんは紳士服店の店長として働いていたんですけど、「自分たちで何かやりたいよね」って、ずっと話していて。You Tuberみたいなことをしたこともあったんですよ(笑)
小野塚さん:まぁ、その話はいいじゃない(笑)。オーダースーツのお店をはじめたのは、僕が紳士服店に勤めているとき、「心からオススメしたい商品がない」と思ったからです。扱っているスーツは無難なものばかりだし、そもそも個性的なものを選ぶ方もあまりいらっしゃらない。なんだか面白みに欠けると思っていて、それで自分たちでオーダースーツのお店を作ろうと思ったんです。
——小野塚さんのアイディアを聞いて、井出さんはどう思われました?
井田さん:小野塚くんはスーツの超プロフェッショナルだし、僕には営業経験がある。お互いの得意分野を生かすことができそうだから「じゃ、スーツじゃん」って大賛成しました。

——拠点にこのアパートを選んだのはどうしてなんでしょう?
小野塚さん:ここの大家さんが前職からのお客さまなんです。僕がスーツ屋をはじめることを伝えたら「空いている物件があるからどうぞ」と言っていただきまして。
井田さん:すでにお客さまをお待たせしていたので、早く拠点を作りたかったんです。最初はハンマーでここの壁を壊すところからはじめたよね。隣の部屋までネジを貫いちゃって謝りに行ったこともあったっけ(笑)。何もかも手探りでしたけど、大家さんとの出会いで、スタートする場所を持つことができました。

なりたい自分になれる、魔法のようなオーダースーツ。
——スーツ作りにはどんな工程があるんでしょう?
小野塚さん:生地を選んでいただいて、それから採寸、縫製、ご試着という流れです。
——他のオーダーメイドのお店との違いも知りたいです。
小野塚さん:ほとんどのお店では「ぴったりサイズ」と言いつつ、守りのサイズ感というか、仕上がりが無難なかたちになることが多いんですよね。「ここを何センチにしてください」って細かいところまでオーダーしても断られちゃう。そういうマニュアルがあるんですね。イタリア人のスーツみたいなフィット感を求めても、ちょっと余裕がある仕上がりにしかできないんです。
井田さん:僕たちの中では「このサイズ感がかっこいい」っていう基準が明確にあります。その通りに作るとめちゃくちゃかっこいいんです。
——「Loss Time」であれば、それが叶う?
小野塚さん:はい。攻めます(笑)
井田さん:今までのオーダースーツとは違うスタイルに仕立てますよ。スレンダーに見えるし、足も長く見える。お客様からは「こんなにぴったりできるんだ」と驚かれます。

——さすが攻めているだけありますね。
小野塚さん:一般的には「どのシーンで着用するか」「どんなシルエットにしたいか」と聞いてスーツを仕立てるんですけど、僕たちはその方の考えていることや夢、目標をお聞きするんです。
井田さん:お話を進めていくと、ぼんやりしていた考えがだんだんとはっきりしていって。お聞きしたことを反映して作ったスーツを着ると、皆さん自信がみなぎるんだそうです。
——オーダースーツを初めて作るという方もいらっしゃいますか?
井田さん:もちろんです。既製品との違いに驚愕される方もいらっしゃいます。
小野塚さん:初めてオーダースーツを作る方に限りませんが、生地を選ぶ際にいつも着用している色を選ぶ方が多いんです。でも僕、あまりその色を選ばせません(笑)。せっかくオーダーで作るんだから、他のお店では買えないようなものにして欲しくて。それで僕なりの視点で「これがいいですよ」ってご提案するんです。
井田さん:小野塚くん、そこらへんが本当に上手で。「グレーかネイビーがいい」って言うお客さまにも、最後には派手なチェック生地を選ばせちゃうんです。それで「周りからすごくいいって言われた」って大満足させちゃう。

オシャレ男子を増やして、新潟を盛り上げる。
——小野塚さんは前職も紳士服のお店で働かれていましたよね。どんなところに違いを感じますか?
小野塚さん:マニュアルがないところですかね。自由なところがいいところだと思います。
——でもマニュアルがないから困ることもあるのでは?
小野塚さん:最初は発注ひとつにしても苦労しました。お客さまにご迷惑をかけましたし。でも数をこなすことで徐々に自分たちのやり方が決まっていきました。
——井田さんはオープン当初と今とで、何か違いを感じますか?
井田さん:はじめは小野塚くんの補佐みたいな立場だったのが、自分だけでも提案ができるようになって、当初よりやりがいを感じます。小野塚くんという、いいお師匠さんがいるのでね。自分のお客さまがどんどん増えていくことが自信になっています。

——ところで、おふたりは保育園からのお友達だとか。
井田さん:けっこう一緒に遊んだよね。別の高校に行ったけど、飲みに行ったり買い物に行ったり、年に何回かは必ず会う仲でした。
——仲良しの友達と仕事するってどんな感じなんだろう……。
小野塚さん:「友達と一緒に仕事したら仲が悪くなる、失敗する」って言われていますよね。だからこそ、それを乗り越えてやろうって気持ちがすごくあります。
井田さん:知り合いからは「やめておけ」って聞き飽きるくらい言われました(笑)。もちろん今まで見えていなかった部分は感じますよ。でも友達じゃなくなるわけじゃなくて、友達でもあるし仕事仲間でもあるっていう関係性です。
小野塚さん:楽しくやることがいちばんですよね! 井田くんと一緒に仕事するのは楽しいですよ。
——さて最後にこれからの目標を教えてください。
小野塚さん:新潟にオシャレスーツ男子を増やしたいんです。オシャレ男子が増えればメンズのブランドショップとか、美容系のお店も増えるでしょうし、新潟を博多みたいな大都市にして盛り上げることを目指しています。
井田さん:僕も同じ思いですね。スーツを着る新潟の男性をもっとカッコよくすることが、僕たちの使命だと思っています。

Loss Time
新潟市東区紫竹6-24-23 小黒荘A号室
090-4201-3841
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