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楽しみながら仕事をする建築デザイン集団「サルキジーヌ」。

サル、キジ、イヌ、が出迎える謎の事務所?

新潟市秋葉区にある「サルキジーヌ」という変わった名前の事務所を紹介され、 早速取材に訪れた編集部。その目に飛び込んできたのは、サル、キジ、イヌの姿でした。えっ…。はたして、この集団はいったい何なのか? なぜこんな姿をしているのか?その謎を解くため、「サルキジーヌ」を立ち上げた大福さんにお話を聞いてきました。

 

 

サルキジーヌ

大福 匠 Takumi Ofuku

1979年新潟市西区生まれ。武蔵野美術大学の建築科で空間デザインを学び、卒業後は東京都内の建築設計事務所に就職。その後いくつかの工務店で経験を積み、家庭の事情で新潟に戻る。地元の建築会社を経た後、2017年新潟市秋葉区の「井上建築設計」内に仲間たちと「サルキジーヌ」を立ち上げる。休暇はゴルフやスポーツジムでリフレッシュしている。

 

桃太郎にお供するサル、キジ、イヌの精神。

——今日はよろしくお願いします。…ってうか、なんでサルとイヌとキジが?

大福さん:むかし話の「桃太郎」のメンバーなんです。我々スタッフは、施主という名の桃太郎にお供するサル、キジ、イヌでありたいと思っています。お客様のために、それぞれの持っているスキルを生かして一生懸命に仕事をしたいんです。屋号の「サルキジーヌ」にも、そういう思いを込めてあります。とはいっても、施主と業者という線引きされた関係にはなりたくないんです。あくまでも同じものを作っている「仲間」として、一緒にいいものをつくる関係でいたいって思ってます。

 

様々な建築業界を経験した後、仲間と立ち上げた。

——大福さんは「サルキジーヌ」を立ち上げる前はどんな仕事をされていたんですか?

大福さん:元々デザインの仕事に興味があったので、東京の武蔵美術大学の建築科で空間デザインを学んで、ゼミの先生のやっている設計事務所に就職したんです。それが設計デザインの仕事のスタートでした。その後は大手ゼネコンに勤めたんですけど、大きな仕事が多かったのでエンドユーザーとは直接関わることができなかったんですよ。自分としては、もっとお客様に関わりながら仕事をしたかったので、小さな工務店で働くことにしたんです。そこではデザインをメインにいろんな仕事に関わることができました。いろんな業種の店舗を手掛けて、さまざまな空間作りの勉強をすることができましたね。ただ、家庭の事情もあって新潟に戻ることになったんです。

 

——ずっと東京で建築関係の仕事に携わってきたんですね。新潟に帰ってきたのはどうしてなんですか?

大福さん:いろんな家庭の事情が重なったんです。新潟での仕事を探す際にはUターン支援を受けて、新潟市中央区の建築会社に入社しました。その会社はちょうど初期のメンバーが抜けた後でスタッフ不足になっていて、社長から助けてほしいと頼まれました。東京ではどちらかといえば野心を持って仕事をしていたんですが、新潟に帰ったら「人のために仕事をしたい」って思ってたんです。社長を助けたいという思いもあって、その会社を選びました。

 

——その会社ではどんなことをしたんですか?

大福さん:8年間かけてブランディングの立て直しをしました。私が入ったばかりの頃は、シーンとした絶望的に重い空気が漂ってお葬式みたいなムードだったんです。だから、まずみんな一緒になって遊ぶことから始めて、少しずつ前向きなムードを作っていきました。そんなふうにしながら会社を立て直していって、業績もだんだん上向き始めたんです。ただ、会社との意見の相違も長い間あったので、そのうちに独立を考え始めました。

 

——「サルキジーヌ」立ち上げまでのお話、聞かせてください。

大福さん:新潟に戻って来てからの8年間は、お客様やスタッフと一緒に楽しみながら住宅や店舗を作ってきました。その中で建築だけに止まらず柔軟にものづくり,さらにはコトづくりができるブランドを立ち上げたいと思ったんです。私がブランドを立ち上げるっていう噂を聞いて、一緒にやりたいっていう仲間たちが集まってきてくれました。最初の頃はファミレスで仕事の打ち合わせをしてたんですけど、誰が聞いてるかわからないし、よくないなって思ったんです。かといって時間も場所も資金もないし困ってました。そんなとき、以前からご縁のあった井上建築設計の社長から、うちの会社を使ってやってみたらどうかというお話をいただきました。それで建物とかを使わせてもらう形で、2017年に「サルキジーヌ」を立ち上げたんです。おかげでとても短時間で事務所を形にすることができました。

 

建築デザインの仕事は、町医者に似てる?

——「人のために仕事をしたい」って思うようになったのは、何かきっかけがあったんですか?

大福さん:東京で最後に関わった仕事のとき、工期や予算がうまくまとまらない仕事があって、建物が完成したときに設計者だけは「いいものができた」って満足してましたけど、それ以外は誰も笑ってなかったんですよ。そのときにお客様はもちろん、仕事に関わるみんなが笑顔で満足できるような仕事をしたいなって思ったんです。

 

——そのために、どんなことを心がけて仕事をしてるんですか?

大福さん:自分たちの仕事は町医者だと思ってるんです。お客様の夢やライフスタイルをしっかりとヒアリングして、その人に一番効果的な処方箋を出してあげるっていう。ただ単にかっこいい建築物つくるんじゃなくて、使う人が望んでいる以上のものを一番いい形でつくることが大事だと思ってます。そして、その空間にいる人が笑顔でいてくれるものをつくっていきたいんです。

 

——なるほど。では今後はどんなことをやっていきたいですか?

大福さん:お客様が家を建てる前のタイミングから関わりたいっていう気持があるんです。人生には就職、結婚、出産っていういろんなタイミングがあると思うんですよ。その頃から一緒にいることで、家づくりをする頃にはお客様のことをよく知っていることができるし、それに合わせた家づくりができると思うんです。そのためにも事務所ではないスペースを設けて、もっと気軽に人が遊びに来れるカフェのような場所をつくる予定です。

 

 

「サルキジーヌ」というユニークな名前の裏には、仕事を楽しみたいという遊び心とともに、「お客様にとって大事なことを一緒に考え、喜んでもらえる仕事がしたい」という思いがありました。これからも「サルキジーヌ」のサル、キジ、イヌは、「お客様」である桃太郎を笑顔にしてくれるに違いありません。

 

 

サルキジーヌ

〒956-0862 新潟県新潟市秋葉区新町3-12-25

0250-23-2765

 

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