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誰もが気軽にラーメンを楽しめる。アットホームな「姥姥ラーメン」。

三条市に「姥姥ラーメン」というお店があるんですが、この店名、皆さん読めますか? ご存知の方も多いと思いますが「姥姥」と書いて「まあま」と読みます。どうやら中国語のようです。いったいどんな意味があるのでしょうか。店名からしてインパクトのあるこのお店を取材するため、店長の山屋さんを訪ねました。

 

 

姥姥ラーメン 三条店

山屋 貴志 Takashi Yamaya

1963年三条市(旧下田村)生まれ。「姥姥ラーメン 三条店」店長。地元のガソリンスタンドで働いた後に上京し、中華料理店で修業を重ねる。父親が亡くなり、新潟へ戻って2007年から「姥姥ラーメン」で働く。最近ハマっているのは筋トレと月の観測。

 

独立のチャンスをあきらめ、亡き父への親孝行で新潟に戻る。

——山屋さんは旧下田村の生まれなんですね。ずっと地元で生活されてきたんですか?

山屋さん:いいえ、1年くらいは地元のガソリンスタンドで働いていたんですけど、東京でいろいろな文化に触れてみたいという憧れがあって上京したんです。僕は長男だったから、いずれは新潟に戻るつもりだったんだけど、結局40歳を過ぎるまで東京で暮らすことになってしまいました。

 

——東京ではどんなお仕事を?

山屋さん:中華料理店で働きはじめたのをきっかけに、飲食業の道に進むことになりました。最初は出前持ちからスタートしたんだけど、自転車で回るもんだから夏場は暑くて死にそうになりましたね(笑)。とにかくチャーハンの注文が多い店だったから、腱鞘炎になるくらい鍋振りをしましたよ。

 

 

——けっこう大変な職場だったんですね。

山屋さん:でも家族的な雰囲気のお店だったから、親方から料理の基本を教わることができたんです。できればずっとその店で働いていたかったですね……。

 

——でも転職することになったんでしょうか?

山屋さん:僕の身内が中華料理店を開業することになったので、その店を手伝うことになったんですよ。すごく忙しい店で、朝10時から深夜3時まで働いていました。電車で1時間かけて通勤して、帰りは電車がなかったので家まで車で送ってもらっていたんです。だから実質3時間くらいしか寝る時間がなかったですね。前の店に戻りたいと思いながら働いていました(笑)

 

——かなり過酷ですね。でも料理の修業にはなったんじゃないですか?

山屋さん:でも、超ベテラン料理人の親方について修業していたんだけど、その人が絵に描いたような昔気質の職人だったから、ほとんど料理を教えてくれないんですよ。だから、料理の知識や技術より忍耐力の方が身につきましたね(笑)

 

 

——新潟へはどういったタイミングで帰ってくることになったんですか?

山屋さん:最終的にはその店の店長を任されていたんですけど、オーナーが経営から手を引くことになったんです。そこで僕に店をやらないかという話がありました。僕にしてみれば独立のチャンスだったんですけど、資金もない状況だったので迷っていたんです。そのタイミングで、一人暮らししていた新潟の父が亡くなりまして……。

 

——それで新潟に?

山屋さん:それでも僕は自分の店を持つことがあきらめられなかったんですよ。ものすごく悩んだんだけど、妻の意見を聞いて、冷静に状況を見つめ直すことができました。お店を受け継ぐにも資金がないし、今まで親孝行らしいこともできなかったので、これを機に新潟に戻って家を継ごうと思ったんです。

 

——夢をあきらめるのって勇気が必要ですよね……。

山屋さん:そうですねぇ……。新潟に帰ったものの、長年新潟から離れていて浦島太郎状態だったし、年齢的にも若くはなかったので、なかなか仕事を見つけるのは厳しいだろうと思っていました。でも、たまたま「姥姥ラーメン 三条店」の求人を見つけて応募してみたところ、即決で雇ってもらうことができたんです。オーナーには本当に恩を感じています。

 

老若男女が楽しめるよう、こだわっていることいろいろ。

——ずっと働いてきた中華料理店とラーメン店では、かなり違いがあるんでしょうか?

山屋さん:当たり前のことですけど、中華料理店のときはいろんな料理を作っていたんです。だからラーメンだけ作ることが最初は単調に感じましたね。でも、やっていくうちにラーメンの奥深さに気づいて、ひとつの料理を深く突き詰めていくことの面白さを知りました。

 

——なるほど。どんなところを突き詰めたんでしょうか?

山屋さん:例えば、最初に担当していた麺作りですね。「姥姥ラーメン」では自家製麺を使っているんですが、とにかく製麺作業では温度管理が大変なんです。冬の寒い時期と夏のじめじめした梅雨頃では食感が全然違ってくるので、配合を調整して変えているんですよね。あと麺を寝かせる時間にも気をつけています。

 

 

——そのこだわりもあってか、もっちりした食感と小麦の香りが感じられる美味しい麺ですよね。スープは?

山屋さん:スープはバランスに気をつけて作っていますね。もともとのレシピは守りながら、僕の方でかなりアレンジを加えてきたんです。老若男女、誰もが食べやすいラーメンを目指して作っています。

 

——確かに飲みやすいスープですね。他にもこだわっていることはありますか?

山屋さん:どんなに忙しいからと言って、雑に盛りつけをしないということですね。味も大事だけど、見た目も大事にしたいんですよ。だから食べる前のお客様から「わー、美味しそう!」って声が聞こえてくると嬉しくなりますね。

 

 

——盛りつけがしっかりしていると、お店の心遣いを感じますよね。お客さんはどんな方が多いんですか?

山屋さん:8割以上は地元の常連さんで、そのなかにはお年寄りも多いんです。だから、できるだけ説明をわかりやすくして、ていねいに接客するように心掛けています。あとは誰もが入りやすいお店作りをしています。

 

——最後になりますが、「姥姥ラーメン」っていう店名にはどんな意味があるんでしょうか?

山屋さん:オーナーから聞くところによると、中国語で「おばあちゃん」っていう意味らしいです。おばあちゃんみたいに温かくて、アットホームなお店をイメージしたんだと思います。僕もそんなお店を作れるように、これからも精進していきたいと思っています。コロナ禍でなかなか外食がしづらい世の中ですけど、仕切りや換気を徹底して空気洗浄機も完備していますので、安心してご来店いただきたいですね。

 

 

 

姥姥ラーメン 三条店

三条市興野3-17-2

0256-34-6369

11:30-14:30/17:30-22:00(土日祝日11:00-14:30/17:00-22:00)

火曜休

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