可愛い「あみぐるみ」でみんなを笑顔にしたい「みるくみあ」。
ものづくり
2025.02.13
冬の新潟は寒くて雪も降るので、家のなかで過ごすことが多くなりますよね。そんなとき、屋内で楽しめる趣味があるといいなと思いませんか? 今回ご紹介するのは編み物でぬいぐるみをつくる「あみぐるみ」の作家「みるくみあ」こと江端さんです。新潟市中央区にある「ひとハコBase」にお邪魔して、江端さんからあみぐるみについてのお話を聞いてきました。


みるくみあ
江端 洋子 Yoko Ebata
1969年新潟市中央区生まれ。栄養士の専門学校を卒業して、食品会社、音楽教室、ニットカフェで働く。あみぐるみと出会ったことで、あみぐるみ作家の「みるくみあ」として活動をはじめ、作品製作の他にあみぐるみのレッスンもおこなっている。編み物の他には料理やおやつをつくることも好き。
一冊の本との出会いが運命を変えた。
——可愛いくて、どことなくユーモラスなぬいぐるみが並んでいますね。
江端さん:「ぬいぐるみ」じゃなくて「あみぐるみ」なんですよ(笑)
——おっと、失礼しました。ちなみに「ぬいぐるみ」と「あみぐるみ」って、どこが違うんでしょうか?
江端さん:ぬいぐるみは布を縫い合わせてつくるんですけど、あみぐるみは毛糸を編んでつくるんです。

——なるほど。江端さんはいつ頃から編み物をやられているんですか?
江端さん:手芸が好きだった母親の影響で、いつからか編み物をやるようになっていました。
——あみぐるみ作家として活動をはじめるまでは、どんな仕事をされていたんでしょうか?
江端さん:栄養士の専門学校を卒業した後、食品会社に就職して研究室で細菌のデータを取ったり、別な食品会社でハムのルートセールスをしたりしていました。いちばん長く働いていたのは、音楽教室の営業をやっていたときでしたね。
——そんななかで、あみぐるみをはじめたいきさつを教えてください。
江端さん:私は子どもの頃からぬいぐるみが大好きで、自分でつくってみたいと思っていたんです。そこでテディベアづくりに挑戦してみたことがあるんですけど、工具を使って骨組みをつくったり、型紙に合わせてハサミで綺麗に布を切ったりすることが苦手で、自分には向いていないと諦めていました(笑)
——そうだったんですね……。
江端さん:でも、あみぐるみの本と出会ったことで人生が変わりました。編み物でぬいぐるみをつくることができると知ったんです。編み物だったら、間違えても毛糸をほどいてやり直すことができるので、自分にもつくれると思いましたね。

——一冊の本で運命が変わったんですね。最初につくった作品を覚えていますか?
江端さん:しっかりと材料を買い揃えることもせずに、手元にあった毛糸だけを使ってくまちゃんを編みました。あみぐるみ初心者が見たら、きっと自信を持ってくれるんじゃないかな。それくらい拙いデビュー作だったんですよ(笑)
——趣味が作家活動になっていったのはどうしてなんでしょうか?
江端さん:お友達からのリクエストで、子どもにリラックマのあみぐるみストラップをつくってあげたんです。それを目にしたママ友さんのなかにカフェで働いている方がいて、そのカフェで委託販売してもらえることになりました。そのカフェが主催するハンドメイドイベントに出店したときに「みるくみあ」という屋号を考えたんです。
——「あみくるみ」を逆さに読んだ言葉ですよね。
江端さん:それだけじゃないんですよ。はじめてのお客様が、買ったくまのあみぐるみに「みるくちゃん」という名前をつけてくれたんです。どうしても屋号にその名前を使いたかったので、「みるくみあ」という名前になったんですよ。
——最初に売れたあみぐるみの名前が隠されていたとは……。
江端さん:そのお客様から2年前にインスタグラムのDMで連絡をいただいたんです。実はずっとインスタグラムをチェックしてくださっていたということで、十数年ぶりにあみぐるみのオーダーをいただきました。そんなに長く見守ってくださっていたことに感動しましたね。

いつかは、本物のニットカフェをオープンしたい。
——以前はハンドメイドのイベントが、たくさん開催されていたような記憶があります。
江端さん:10年くらい前には盛んだったんですよね。私もその頃はイベントに出店しては、販売しながら毛糸を編み続けていました(笑)。お客様やハンドメイド作家の方々とコミュニケーションを取れることが楽しくて、いろいろと人脈も広がりましたね。そのうち自分でもイベントを主催するようになったんです。なかでも「あみぐるみ博覧会」は昨年で11年目を迎えました。
——それはすごい。今はどんなことに力を入れているんですか?
江端さん:勤めていた音楽教室を辞めた後、手芸用品の販売もしているニットカフェで働いたことがあるんです。残念なことにすぐ閉業してしまったんですけど、そのときに通っていた一部のお客様を相手にレッスンをはじめることになったんですよ。

——じゃあ、あみぐるみの教室をやっているんですね?
江端さん:どこかのレンタルスペースを借りるよりも、コーヒーを飲みながらまったりと編み物を楽しんでほしかったので、カフェの一画を借りるスタイルの「ニットカフェ」をやってきました。もう10年も来てくださっている生徒さんもいるんですよ。
——それはすごい。もはや生徒というよりファンなんでしょうね。
江端さん:ありがたいですよね。今は縁あって「ひとハコBase」さんに場所を借りて、販売やレッスンをおこなっています。昨年インスタグラムを使って受講生の募集をしてみたら、思っていた以上に反響があったのでびっくりしました。
——レッスンではどんなことを心掛けて、教えるようにしているんでしょうか?
江端さん:生徒さんの気持ちを大切にしたいと思っています。あみぐるみって、最初は面倒だし大変だと思うことも多いんですけど、顔をつくって目が入った途端、「わぁ〜っ」って子どもみたいに喜んでくれるんです。まずはその感動を味わってほしいと思います。その後も、自信や達成感につながるようなお手伝いをしていきたいですね。

——江端さんご自身は、どんなことにこだわって作品づくりをしているんですか?
江端さん:売るということは意識しないで、自分がつくりたいと思うものだけをつくっています(笑)。特に「かわいい子」をつくっていますね(笑)。自分の作品を見た人が、笑顔になってくれたら嬉しいです。生徒さん達にも、自分のなかの「かわいい」をつくってほしいと思います。
——最後に、江端さんの夢を教えてください。
江端さん:新潟には手芸店が少ないので、通販に頼る人が多いんですよ。だから手芸用品を販売していて、コーヒーを飲みながら編み物や作品づくりができるようなニットカフェをオープンすることが夢です。そこへ来たお客様同士がつながって、ハンドメイドの輪が広がったら素敵ですね。

みるくみあ
新潟市中央区近江2-20-30 ひとハコBase内
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