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インド人シェフによる新潟初の本格インド料理店「ナタラジャ」。

オーナーにインド料理へのこだわりを聞きました。

インド人シェフが作る新潟初の本格インド料理店として有名になった「インド料理 ナタラジャ」。日本人に合わせたアレンジをすることなく、徹底的に本場のインド料理を再現したこだわりを貫いている人気店です。そんな「ナタラジャ」のオーナー・村山さんに、インド料理店を始めたいきさつや、インド料理のこだわりについてお話を聞いてきました。

 

 

インド料理 ナタラジャ

村山 敏子 Toshiko Murayama

1955年十日町市生まれ。新潟市南区の中学校で美術科の教員だったが、インド好きが高じて1994年に新潟市西区でオーナーとして「インド料理 ナタラジャ」をオープンする。現在は「新潟動物ネットワーク」のメンバーとして、精力的に犬や猫の愛護活動も行なっている。

 

中学校の先生が本格インド料理店のオーナーに?

——今日はよろしくお願いします。村山さんは元々飲食関係の仕事をされていたんですか?

村山さん:いいえ。「ナタラジャ」を始める前は、新潟市南区にある中学校の教員として美術を教えていました。大学時代は日本画を専攻していたんですよ。

 

——それがどうしてインド料理店のオーナーになったんですか?

村山さん:私は以前からインドが好きで、年に1回はインド旅行をしていたんです。特にインド料理が大好きなんですよ。ところが、当時の新潟には本格的なインド料理が食べられるお店はなかったんです。東京まで行けばインド料理のお店はあったんですが、日本人向けに味をアレンジしたお店ばっかりだったんです。日本でも本場そのままのインド料理が食べたいと思って、お店がないんだったら自分で作っちゃおうかなって思ったんです。

 

——なかなか大胆な発想ですね(笑)。そうなると本場インド料理を作れるシェフが必要になってきますよね?

村山さん:シェフを務めているタニカと知り合ったのは、インドの小さな村の小さなホテルでした。私は友人と二人でそのホテルに宿泊したんですが、友人が体調を崩してしまい1週間近く滞在することになってしまったんです。その時、ホテルの厨房で働いていたタニカがいろいろ面倒をみてくれたんですよ。それ以来、ニューデリーにあるタニカの両親の家に泊めてもらったり、荷物を預かってもらったりするほど仲良くなりました。

 

 

——そのタニカさんがどうして「ナタラジャ」のシェフになったんですか?

村山さん:インド料理店を開こうと思っていた頃、またインドに行ったんです。その頃にはマドラスの五つ星レストランで料理長をやっていたタニカに、冗談交じりで一緒にやってみないかと誘ってみたら、驚いたことに「行きたい」って返事をもらったんです。ずっと日本に行ってみたいと思っていたそうなんですよね。

 

——おお!すごいですね!じゃあ、オープンはトントン拍子だったんでしょうか?

村山さん:いやぁ、もう大変でしたね。タニカのワーキングビザや保健所の営業許可証を取得するのに、かなり時間がかかっちゃいました。お店の前に「夏頃オープン」っていう貼紙をしてたんですが、夏のオープンが間に合わないので「近日オープン」という貼紙に変えたまま半年も過ぎてしまったんです。通りかかる人たちはずっと貼りっぱなしになってる貼紙を見て、オープン前に廃業したもんだと思っていたみたいで、いざオープンした時には「本当にオープンしたんだ!」ってびっくりされちゃいました。

 

——満を持してのオープンになったわけですね(笑)。オープンの時はどんな様子でしたか?

村山さん:新潟で初めての本格的インド料理店っていうことで話題性もあったせいか、すっごく混みましたね。その上、私もタニカもお店の営業にまだ慣れてないから、提供するのに時間がかかってしまって、お客さんを1時間近く待たせてしまう状態が2〜3ヶ月も続いたんですよ。私はホールで料理を運びながら「自分がお客だったらこんな店二度と来ない」って思ってました(笑)

 

インド人シェフやスパイス、ハラルミート。本格インド料理店の苦労。

——本格インド料理店ならではの苦労ってありますか?

村山さん:調理スタッフの確保が大変ですよね。本場のインド料理って誰でも作れるわけじゃないから、日本人のアルバイトを雇って作ってもらうって訳にはいかないんです。オープンして半年経った頃、店を一時閉めてタニカが2週間ほどインドに帰ったんです。その時にタニカがインドで料理長をやっていた時の部下をスカウトして来てくれたんですよ。でも、その部下も日本に来てしばらくした頃、パキスタン人がやってる中古車ディーラーに引き抜かれて、いきなりお店を辞めちゃったんです。あのときは困りましたね…。

 

——本格的なインド料理にこだわると、誰でも作れるっていうわけじゃないんですね。材料は日本で手に入るものなんですか?

村山さん:最初はナンに使う小麦粉にも苦労したんですよ。当時は近所にケーキ屋さんが2軒あって、いろんな小麦粉をサンプルとして提供してくれたんです。ナンに使う小麦粉が決まるまで何種類も試しましたね。あと、今はインドから輸入した材料を使ってますが、オープン当時はどこで手に入るのかよく知らないから、国産の材料で間に合わせていたんです。その頃はインドの味が全く出せませんでしたね。

 

——確かに本場の材料じゃないと出せない味ってありそうですよね。他に材料で気を使っている部分ってあるんですか?

村山さん:うちの店で使っている肉は全て「ハラルミート」を使ってます。イスラム教では、豚以外の肉は食べてもいいことになってますけど、イスラム教に則った方法で飼育され、処理された肉じゃなければ食べることを禁止されてるんです。それが「ハラルミート」って呼ばれてる肉なんですよ。うちは本格インド料理店ということで、イスラム系のお客さんも多いから、様々な宗教の人たちが安心して食べることができるように気を使ってますね。

 

本場そのままのインド料理を味わってほしいのでアレンジは一切しない。

——料理に対してこだわっているところってありますか?

村山さん:この店を始めた理由が、本場のインド料理を新潟でも食べたいということだったので、そのままのインド料理を味わってもらうようにしています。だから、日本人の口に合わせたアレンジとかは一切してません。お米もインドの長粒米を使ってます。新潟にはコシヒカリとか美味しいお米がいっぱいあるのに、なんでパサパサの米を使うんだって非難もされましたけど、本場のインド料理にこだわる姿勢は貫き通しました。そのおかげで今では長粒米のファンも多いですよ。

 

 

——じゃあ、そんなこだわりの料理の中で人気があるものを教えてください。

村山さん:辛いのが苦手な人はチキンカレー、辛いのが好きな人はマトンカレーって感じで人気が分かれますね。それからタンドリーチキンも人気があります。季節ごとにスペシャルメニューを用意していて、それを楽しみにしてる人も多いですね。冬のスペシャルメニュー「カキのカレー」は待ってるファンが多いですよ。

 

料理だけではなく色々なインドを知って好きになってほしい。

——今後やってみたいことってありますか?

村山さん:インド舞踊鑑賞会やインド料理教室をやってみたいと思ってます。多くの人から料理以外にもインドのことを知って好きになってもらいたいと思っているので、こういう催しを今後増やしていきたいと思ってます。今一番やってみたいのは、インドに行って本場インドカレーを食べるツアー。インドで本場のカレーを味わってもらえれば、うちの店のカレーがいかに本格的かわかってもらえると思うんですよ(笑)

 

 

中学校の教員でありながらインド料理好きが高じて、インド人シェフと共に新潟初の本格インド料理店をオープンしてしまった「インド料理 ナタラジャ」の村山さん。新潟の人たちに本場のインド料理を伝えたいというこだわりは、インド人シェフがインドの調味料を使って作る徹底したスタイルにも表れています。そんな本格インド料理を味わいに「ナタラジャ」を訪ねてみてはいかがでしょうか。

 

 

インド料理 ナタラジャ

〒950-2041 新潟県新潟市西区坂井東1-3-26

025-233-6521

11:00-14:30/17:30-22:00

不定休

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