食材で、家庭を明るく照らしたい。
女池にオープンした「SunSan」。
食べる
2026.01.17
昨年12月、女池に新しくオープンした「SunSan(サンサン)」。オーガニック食材や添加物を極力使わない加工品の販売や、こだわりのコーヒーやスイーツが楽しめるカフェがあります。このお店をつくった金持さんは、「お店を持ちたい」という思いを長く胸に抱いていたのだそう。お店ができるまでのことや、販売されている食材のことについて、金持さんと奥さまのあゆみさんにお話を聞いてきました。
金持 裕
Hiroshi Kanemochi(SunSan)
1969年横浜市出身。23歳から新潟に住みはじめ、家業の会社を継ぎ、経営に30年以上携わる。昨年12月に女池に「SunSan」をオープン。最近食べて美味しかったものは、お店で販売している「ヤマキ醸造株式会社」の木綿豆腐。
金持 あゆみ
Ayumi Kanemochi(SunSan)
1984年上越市出身。結婚後、専業主婦として子育てをしている中で、食事の大切さに気づき、食品について勉強をはじめる。最近食べて美味しかったものは、お店で販売している「しゅーちゃん農園」の卵。
食べるものを変えて、人生が変わった。
「SunSan」ができるまで。
――今日はよろしくお願いします。裕さんはこれまで、別のお仕事をされていたんですね。
裕さん:家業が会社を経営していて、私が23歳のときに新潟に移転をしてきたんです。学校を卒業した後、親から会社を受け継いで、30年以上会社の経営に携わっています。
――住環境を整えるお仕事だったですが、そういったお仕事をしていた裕さんが、どうして食に関わるお店を?
裕さん:若い頃から飲食店をやりたいと思っていたんです。料理人になる、というよりは、お店を持ちたくて。飲食店って、お客さんが喜んでいる姿をすごく近くで見ることができるし、リアクションがその場で返ってくるじゃないですか。そういう仕事ってあんまり無いと思っていたんです。
――それでも家業を継いだのはどうしてだったのでしょう。
裕さん:飲食業をしたことのあった親に、「まだしないほうがいい」って説得されたんです。生半可な気持ちでできるものではないし、まずは家業を軌道に載せてからでも遅くはないな、と思ったので、実家の会社を継ぐことにしました。
――いつ頃から「SunSan」をつくろうと考えはじめたんですか?
裕さん:お店をつくりたいっていうのは、ずっと考えていました。いろんなお店に行って「こういうお店がいいな」みたいなイメージをしながら、自分の中で少しずつ構想を練ったりはしていて。そのうち、奥さんも一緒にお店がやりたいっていうことになったので、彼女の意向を反映したお店をつくろうと、3年前くらいから考えはじめました。
――奥さまの意向、というのは?
裕さん:オーガニックや添加物を極力使わない食材を扱うということですね。奥さんが家で、これらの食材をよく使っていて、その影響を強く受けていました。ただ、食材の中には、欲しいものが近くで売っていないこともあって。「だったら自分たちで買える場所をつくろう」ということになったんです。
――あゆみさんが、これらの食材を使いはじめたきっかけは?
あゆみさん:次男がアトピーだったり、食物アレルギーがたくさんあったりして、赤ちゃんのときから食事や肌のケアがすごく大変だったんです。なんとか良くならないかな、と原因を考えていたときに、食事にたどり着いて。食事のことをいろいろ勉強するうちに改善していったんです。
――日々、身体に取り入れる食材の大切さを改めて実感したんですね。
あゆみさん:私自身も肌が弱かったり、体調が良くなかったりしたんですけど、食べるものに気を使いはじめてからは、私自身の体調も改善に向かっていきました。自分が日常生活で気をつけられるところで、人生を変えていけることを実感して。同じ悩みで困っている人はきっといると思っていて、何かお手伝いができたらいいなって思ったんです。


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どの商品も安心して手に取れる、
「がっかりさせない」お店づくり。
――そんなあゆみさんの思いから、食品の販売と店内飲食が楽しめるお店ができました。
裕さん:若い頃は「飲食店」をつくりたいと思っていたんですけど、年齢を重ねるうちに、そこにこだわらなくてもいいかな、と思うようになりました。楽しくて、お客さんに喜んでもらえる空間をいちばん大事にして、お店づくりをはじめました。
――楽しくて、喜んでもらえるお店づくり。具体的にこだわったところはありますか?
あゆみさん:たくさんありますが……、お客さまにがっかりしてほしくない、ってすごく思ったんです。ここで販売している食材はひとつひとつ、原材料を確認しているんです。お客さまが買った後、「この添加物が入っていたのか……」とがっかりしてほしくなくて。安心してどの食材も手に取ってもらえるように、ひとつひとつ、基準と照らし合わせてチェックしています。
――販売スペースにはどれくらいの商品があるのでしょう。
裕さん:1,300点以上はあると思います。調味料やコーヒー、加工食品やお酒など、ジャンルも幅広く揃えました。食品以外にも、石鹸や洗剤など、添加物に気を使った日用品も置いてあります。
――お店に入ってすぐのところには、たくさんの野菜が並べられています。
裕さん:県内外の農家さんから野菜を仕入れています。何年も前からいろんなオーガニック系のイベントに行って、そこに出店している農家さんとお話をして、農家さんがつくった野菜を食べて、を繰り返しました。
あゆみさん:自然栽培でつくられた野菜を仕入れているんですけど、「自然栽培」には明確な基準がないので、遠くてもいろんなイベントに足を運んで、直接お話をして「この人だったら大丈夫だな」っていう信用のある農家さんを選びました。
――先日からは、店舗内のカフェスペースもオープンしました。
裕さん:少し前から、お客さまにはスイーツとドリンクを提供していたんです。というのも、急に宣伝をして、一気にお客さまが来たらご迷惑をおかけしてしまうかもしれなかったので。少しずつ準備して、今週のオープンを迎えました。
――「がっかりしてほしくない」という思いが、ここにも表れているんですね。スイーツにはどんなこだわりが?
あゆみさん:子どものおやつをずっとつくってきた中で、栄養をしっかり摂れる捕食的なおやつが必要だなって感じていたんです。それは大人も同じです。だから、ここのスイーツもプロテインを入れてタンパク質を摂れるようなものだったり、腸内環境を整えてくれる、クロレラの入っているものだったりを用意しています。甘くて美味しいもので、栄養も摂れるようなスイーツを考えました。


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お母さんを元気にして、家庭を幸せに。
みんなを幸せにできるお店でありたい。
――ところで、「SunSan」という名前には、どんな思いが込められているのでしょうか。
裕さん:私のラッキーナンバーが「3」で、冗談半分で「サンサン」がいいんじゃないかって言っていたんですけど、あんまり賛成は得られなくて(笑)。パーパスを考えているとき、奥さんの意見を反映したお店でもあるから、ペルソナを奥さんに設定しよう、ってなったんです。奥さんはオーガニックや添加物を極力使わない食材を求める人であり、ひとりのお母さんでもあります。そこから、「お母さんを元気にすることで家庭を幸せにする」というパーパスが生まれました。
――「お母さん」は食材を買いに来るお客さんでもある、と。
裕さん:もちろん、そこにはお店で働いてくれるスタッフや、お店に関わってくれる方も含まれます。パーパスも決まり、名前を決めようとなったとき、お母さんの語源は太陽からきているし、お母さんって太陽に例えられるなと思い、「Sun」をいれた名前になりました。
――ラッキーナンバーから、素敵な思いがかたちになったんですね。実際にお店をオープンしてみて、おふたりはいかがでしょうか。
裕さん:あまり宣伝せずオープンしたんですけど、結構多くの方に来ていただけてびっくりしました。お客さんのほうが食材の知識があったりして、こっちの知識も高めていかないとなって思ったり、お店の中での課題はいろいろあるな、という感じがします。
あゆみさん:本当に。今はとにかく出てきた課題をひとつずつクリアして、お店を整えていきたいなって思っています。お客さまに「中央区にこういうお店をつくってくれてありがとう」ってたくさん言ってもらえて。お店をつくってすごく良かったなって思っています。
――最後に、これからの目標を教えてください。
裕さん:カフェが落ち着いてきたら、そこでランチも出していきたいなって考えていますし、商品をどんどん増やして「毎回来ても違う商品がある」って思ってもらえるようにしていきたいですね。あとは、食材のメーカーさんや生産者の方に来てもらって、一緒にイベントができたら楽しいんじゃないかなって思っています。

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