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「新潟旬香 たなはし」の新鮮な魚と日本酒で、自分にご褒美を。

新潟駅万代口から沼垂方面へ少し歩いたところにある「新潟旬香 たなはし」は、美味しい料理とお酒が楽しめる和風モダンの居酒屋さんです。オーナーである棚橋さんは30年以上、和食の料理人として市内各所の飲食店でその腕を振るってきました。そんな棚橋さんに、お店を開くことになったきっかけやお料理のこだわりについて、いろいろ聞いていきました。

 

新潟旬香 たなはし

棚橋 俊介 Shunsuke Tanahashi

1977年新潟市出身。10代の頃に和食の料理人を目指し、市内の飲食店で働きはじめる。その後、「燈里屋」や新潟市のバーなどで経験を積み、2024年に「新潟旬香 たなはし」をオープンする。最近昼呑みにハマっているそう。

 

今まで経験したことがなかった、カウンターのあるお店。

――今日はよろしくお願いします。棚橋さんはこの道30年のベテランと聞きました。

棚橋さん:10代の頃、なんとなく高校に通っていたんです。これでいいのかって迷いがあったなかで、もともと好きだった料理を仕事にしようと、市内の飲食店で修行することにしました。調理の勉強をせず飛び込んだので、苦しいことも多かったのですが、「やるからには店を持ちたい!」と思って、市内の様々なお店で経験を積んできました。

 

――ようやく実現したご自分のお店だったんですね。お店を持つきっかけとなったのは、どんなことだったのでしょうか。

棚橋さん:飲食をやっている仲間たちが次々に自分のお店を出していんですけど、僕はなかなか踏み切れなくて。彼らに「何でお店開かないんだ!」ってずっと言われていたんです。それで、痺れを切らした知り合いの魚屋さんが物件探しを手伝ってくれて、ようやくオープンしたって感じですね。

 

――どうして腰が重かったのでしょうか。

棚橋さん:今まで働いてきたお店では厨房で料理をつくっていることが多くて、お客さんとあまり接する機会がなかったんです。で、いざお店をはじめるってなったら、お客さんと話さないわけにはいかないじゃないですか。嫌いではなかったんですけど、自信がなくて。

 

 

――接客がネックだったんですね。

棚橋さん: でも、この物件を教えてもらったとき、ここで自分がお店をやっていけるのが想像できて。カウンターがあって、席から厨房が見えるのは不安でしたけど、ここでお店をはじめることにしたんです。

 

――では、「新潟旬香 たなはし」のコンセプトを教えてください。

棚橋さん:目玉であるこのカウンターで会話をしながら(笑)、美味しい料理とお酒が楽しめるお店です。最初はものすごく緊張しましたけど、カウンターでお客さまとお話することで、こちらもいろんな気づきがもらえているので、カウンターがあってよかったな、と思います。

 

 

――このお店の自慢はお魚とお酒なんですね。

棚橋さん:お酒だと、まずこのお店は生ビールではなく、瓶ビールをご用意しています。個人的には、瓶ビールがいちばんおいしいと思っているので(笑)。日本酒は、僕が好きなものを中心にお出ししています。

 

――お魚には、どんなこだわりがあるのでしょうか。

棚橋さん:あえて新潟県産にこだわらず、そのときに美味しい魚を全国各地から仕入れています。地産地消の考えもすごくいいと思うんですけど、その時期においしい魚が県外にあるんだったら、場所にこだわらないほうがいいかなって思っています。

 

美味しさには、妥協しない。棚橋さんのこだわり。

――お料理について、もう少し詳しく聞かせてください。

棚橋さん:もちろんです。でもその前に、よかったらこれを飲んでください。

 

 

――きれいなお椀ですね、これはなんでしょうか?

棚橋さん:だしです。うちはお通しとして、このだしを飲んでもらっています。だしには精神を安定させたり、舌をリセットさせる役割があるんです。

 

――優しくて、身体が温まります。

棚橋さん:うちに入ってきて、いちばん最初に飲んでもらうものは、美味しいものにしたくて。使う食材にはこだわっています。これがお客さまに好評で、中には日本酒に割って飲みたいって言う人もいるんですよ(笑)

 

――通な楽しみ方ですね。棚橋さんのおすすめのメニューを教えてください。

棚橋さん:その日に豊洲市場から届く魚を使った「刺身の盛り合わせ」と、佐渡の南蛮海老を使った「海老しんじょう」、「村上牛のたたき」はおすすめです。うちは基本日替わりでメニューが変わるんですけど、この3つは用意していることが多いですね。

 

 

――日替わりでメニューが変わるんですね。

棚橋さん:季節によって食材が変わるので、それに合わせてメニューを変えているのもありますし、僕自身が面白いって感じながら仕事ができるように、っていうのもあります(笑)。面白くないと感じちゃうと、それがお客さまにも伝わっちゃうと思うので。

 

――お客さまも、棚橋さん自身も楽しむための日替わりメニューなんですね。

棚橋さん:その日仕入れた食材で何を作ろうか、悩むときもあるんですけどね(笑)。今まで飲食で働いてきた経験を元にして毎日メニューを考えています。

 

 

――棚橋さんが料理をする中で大切にしていることは、どんなことでしょうか。

棚橋さん:お客さまに美味しい味を届けるために、手を抜かない、丁寧な仕事を心がけています。自分のお店だからこそ、妥協することなく、美味しさにこだわることを常に意識していますね。

 

――今までたくさん経験したことがいかされているのでしょうか。

棚橋さん:そうですね。今までいろんなお店で勉強したことが自分の考えのベースになっているとは思います。でも絶対にマネはしないんですよ。料理の味も、どこかのお店のコピーではなく、自分のオリジナルの味で出しています。

 

――全メニュー、いただきたくなりますね。棚橋さんのこれからの目標を教えてください。

棚橋さん:お店としては、日本酒のペアリングを提案できるように日本酒の勉強をもっとしていきたいなと思っています。酒屋さんと連携して、県内外の限定酒の種類を増やして、日本酒と料理の楽しみ方の幅を広げていきたいと思っています。

 

 

――お店をはじめてみて、あらためて今のお気持ちを聞かせてください。

棚橋さん:自分のお店を持ったことで、やりたかったことを楽しめているな、と実感しています。このお店を一緒に、これからの人生を謳歌していきたいですね。

 

――最後にこの記事を呼んでいる読者の皆さんに、ひとことお願いします!

棚橋さん:いつも頑張っている自分へのちょっとしたご褒美として、気軽に立ち寄ってもらえると嬉しいですね。おひとりさま専用の「ご褒美コース」っていうのもご用意しています。14時からやってるので、昼飲みもできますよ。新潟駅からは、僕が歩いて12分です(笑)、お待ちしています。

 

 

 

新潟旬香 たなはし

潟市中央区天明町2-21

050-8884-3366

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。
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