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テントに入るときのワクワクを。厳選雑貨や子ども服を扱う「tent」。

今回ご紹介する「tent」は、新潟市西区小針にある雑貨と韓国子供服のお店です。オーナーの髙橋さんが厳選して仕入れている雑貨やベビーから160cmまでの子ども服が所狭しと並んでいます。「子供の頃に入ったテントの中の楽しさをアイテムで表現している」というオーナーの髙橋さんに、いろいろとお話を聞いてきました。

 

 

tent zakka&kids

髙橋 直哉 Naoya Takahashi

1981年新潟市西区生まれ。美容師、雑貨店、雑貨メーカーなどでの勤務経験を経て、2016年に「tent」をオープン。

 

美容師をやめて、いきなり飛び込んだインテリア業界。

――まずは「tent」をオープンするまでの経緯を教えてください。髙橋さんは美容師さんだったんですよね?

髙橋さん:若いときは、高校を卒業してから上京して、専門学校を経て東京の南青山で美容師として働き始めました。ただ、数か月働いて精神的にきつくなってしまって、仕事に行けずに無断欠勤してしまった日があったんです。それでお店を辞めることにしたんですけど、店長から「辞めるなら次の仕事決めてから辞めろ」って言われまして。しかも、それをみんなの前で発表しろって言われたんです(笑)。「一日無断欠勤してるので気まずいです」って言ったんですけど、「それはけじめだから」って。元々インテリアに興味があったので「次は雑貨・インテリア業界行きます!」ってミーティングで宣言させられて、辞めました。

 

――それで実際にインテリア業界に?

髙橋さん:住んでいたのが駒沢だったので、雑貨屋さんが多い目黒通りや駒沢通りによく行っていたんです。バイト募集を探すためにとにかく自転車でそのあたりを駆けずり回っていました。そしたら渋谷の松濤にあるお店で募集を見つけて、すぐに電話したら「いつから来れる?」ってなったので「もう明日から行けます!」って流れで雇ってもらうことになりました。

 

ファブリックパネルをいち早く取り扱っていた雑貨店での経験。

――すぐに仕事先が見つかってよかったですね。

髙橋さん:前職の店長に宣言させられたおかげで、自分の中でも早く見つけなきゃっていう気持ちになれたんだと思います。新しくバイトとして入ったインテリアショップは、けっこうその時代の先駆け的なことをやっていたんですよ。今でいうとファブリックパネルになるんですけど、ボードに北欧系のデザインの生地を貼って売る、みたいな。今でこそ主流になっていますけど、このファブリックパネルを一番初めにやったところだったんです。

 

 

――へ〜、ファブリックパネルの先駆けのお店だったんですね。

髙橋さん:当時からこういう枠組みを使って作っていて、枠も1インチ刻みで売っているものをアメリカから輸入してお客さんと話しながらオーダーメイドで作っていました。生地はスウェーデンとかフィンランドから輸入して。大手ハウスメーカーさんからショールームに飾るための発注が来たりしていましたね。北欧雑貨をメインに販売しながら、パネルの依頼があればバックヤードで作って売るということをやっていた会社でした。

 

――一般の方からのオーダーもけっこうあったんですか?

髙橋さん:僕が入ったときは既に人気があるお店だったんですけど、ちょうどその当時に、「Smart」っていうファッション雑誌の出版社が「Smart Interior」っていう雑誌を作りはじめたんです。その雑誌でインテリアスタイリストの方が、「簡単にできるおしゃれなインテリア」みたいな特集でファブリックパネルを紹介をしたんです。それとうまく合って、ものすごい発注が来るようになりました。

 

――じゃあいい経験が積めたんですね。

髙橋さん:お店には一流の商品が並んでいたり、スタイリストさんとの出会いもあったり、他ではなかなかできないような経験を積めたと思います。だいたい4年くらいバイトを続けたんですけど、でもずっとバイトのままいるわけにはいかないし、徐々にこの先どうしようって考えるようになりました。

 

――社員で雇ってもらえるところを探し始めるんですね。

髙橋さん:かなりいろいろ探し回ったんですけど、なかなか見つからなかったんです。でも目黒にある雑貨メーカーさんとたまたま縁があって、そこに正社員として就職することになったんです。そこの会社では10年くらい働きました。

 

雑貨だけにとどまらない、幅広い業務経験を積んだメーカー時代。

――今度は小売ではなくてメーカーさんだったんです。

髙橋さん:現場にいるとメーカーってすごく大きい会社のイメージあったんですけど、この会社は6人くらいしか社員いない会社でした。社長はいつもいないし、先輩もギャル男みたいな人がでてきて(笑)。先輩といっても僕のいっこ下で、裸足で出勤してるし。「何したらいいですか?」って聞いても「適当に電話受けたりしといて」みたいな(笑)

 

――すごいラフですね……(笑)。そのメーカーさんではどんな雑貨を作っていたんですか?

髙橋さん:タイのデザイナーブランド雑貨を取り扱いながら、プラスαでオリジナル革小物などを企画してアジアで作って売っているみたいな感じでした。社長はフライフィッシングのメーカーも並行して運営していたんで、「よかったら釣り具も売ってきてよ」みたいなノリで釣り具のカタログを渡されたりもしました(笑)。でもよく見ると釣り具の中にもお洒落なハサミあるじゃん、みたいな発見もあったりして(笑)。ルアーの形をしたペンとか、そういうのもカタログから抜粋して雑貨として提案して売ってみたりもしていました。

 

――いろんなところにアイディアが転がっているんですね。

髙橋さん:魚に絡めた雑貨のブランドのマネジメントを任されたり、食品系のブランドを担当したりもしました。金沢の食品会社と一緒にスープとか作ってましたよ。

 

――社員数が少ないぶん、いろんなことをやったという感じでしょうか。

髙橋さん:企画、営業、輸入業務、空港行って催事とか、ほんとなんでもやりましたね。大手百貨店で催事やるときは人手が必要だから派遣会社に連絡をとってアルバイトを雇うところもすべて手配していました。しかもバイトさんの給与計算も全部(笑)。いろいろな業務に携わることで、全体的な流れを俯瞰して見るような力がついて、今思えばすごくよかったですね。

 

雑貨と子ども服を取り扱う、「tent」のオープンについて。

――新潟にはどういったきっかけで帰ってくることになったんですか?

髙橋さん:妻も新潟出身で、地元にはいつか帰るんだろうなってざっくりとした気持ちが頭にありました。僕は26歳で結婚して婿になったんです。奥さんの実家は本家なので、きっと最終的にはそこに住むんだろうなって。なので子どもがちょうど小学校に上がるタイミングでこっちに戻ってきました。

 

――じゃあ、そのタイミングで独立して「tent」をオープンという流れになるんですね。

髙橋さん:最初は店内をすべて雑貨にしようかなと思ったんですけど、でも雑貨って生きていく上で必需品にはならないから、雑貨一本でいくのはどうだろうっていう気持ちもあって、悩みました。いろんな県に営業で行っていましたけど、地方に行けば行くほど一番人気のある雑貨屋さんていうのはオールジャンルで扱っていて、単価は低めでマス向けのお店なんです。雑貨に興味ある人もない人もカバーできてプレゼントに困ったときなんかに行けば何かしら見つかるだろうみたいなお店。セレクトショップっていうのは、こだわりの品で同じ感性の人だけが買ってくれるので、どちらかというと都会向けなんですね。

 

 

――なるほど。しっかりとそのへんは見極めていたんですね。

髙橋さん:うちの奥さんは東京の大手の服屋さんでずっと働いていたのでアパレル業界は詳しいし、子ども服だったらデイリーで売れるんじゃないかって思って、子ども服の取扱いも決めました。韓国の服屋さんから輸入していて、シンプルで大人っぽい服を中心に、160cmくらいまでの大きいサイズも扱っています。

 

――けっこう大きいサイズまで取り扱いがあるんですね。

髙橋さん:韓国の服は基本、日本よりオーバーサイズなものが多いので、160cmとかになるとお母さんも着れたりするんです。なのでそのへんも提案しながら。今はコロナ禍のせいで全然仕入れができてないんですけどね。年明けからはベビーをもっと増やそうと思っています。

 

新潟ではここでしか買えない雑貨が並んでいる。

――雑貨についてはどんな取り扱いがあるんですか?

髙橋さん:雑貨はもう完全に僕の趣味ですね。そのかわり「新潟だったらここでしか買えない」っていう自信はありますね。今は県外にもあまり行けないので、パソコン上でカタログを見ながら探すのがメインになっています。僕はなるべく新作カタログから選ばないようにしています。そうすると見たことがないものが揃っていきますね。デザイン性はもちろんですけど、使い勝手っていうところもイメージしながらお客さまに説明させてもらっています。インテリアが好きな人たちって「選択の基準」みたいなのがちゃんとあるので、一見、統一感がないようなアイテムを僕が並べててもしっかり自分で選んで生活にとりいれちゃうんですよね。

 

 

――ご自分で厳選した雑貨を並べられるって、いいですね。

髙橋さん:お店の規模が大きくなると、商品でスペースを埋めなくてはいけないので、どうしても売り切ることができる企画を考えて陳列するような手法を取らないといけないんですよ。でもうちくらいの規模だと、コーナーをしっかりと区切る必要もないし、置く場所も多くはないので好きなモノをちょっとずつ置いていけるんです。だから大きいお店の場合は、好きじゃないモノでもスペースを埋めるために新しいモノをどんどん出して、他の大型店に先駆けていかなきゃいけないのであんまり商品の厳選はできなんですね。ひとくちに「雑貨屋さん」といっても、いろいろなアプローチの仕方で展開しているお店があるんですよ。

 

 

――このお店で目指していることは?

髙橋さん:「tent」っていう店名は、子どもってテントに入るとテンション上がって遊ぶじゃないですか、あのテントに入るだけで楽しい感覚を、大人の人に持ってほしいなと思って名付けました。この小さい空間に自分が面白いと思うモノを並べるっていうコンセプトは今後も継続していきながら、お客さんにももっと楽しんでもらえたらいいなと思います。使い方のアイデアとか思いつきの提案も、これからどんどんしていきたいですね。例えば時計付きのフォトフレームは、「赤ちゃんの写真と生まれたときの時間に合わせたまんまにして、電池入れないでそのまま飾ってください」って提案しているんです(笑)

 

 

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