作り手と使い手をつなぐセレクトショップ「tetote」。
その他
2020.04.16
今月、東中通にある医学町ビルに新たなショップが登場しました。
最近、話題になることの多い新潟市の東中通の「医学町ビル」。見た目は古びたビルですが、入居しているのはクリエイティブなお店ばかり。その1階に、4月4日からオープンしている「tetote(てとて)」というショップがあります。店内にはオーナーおすすめの生活用品やクリエーターズアイテムなど、こだわりアイテムがずらり。今回は帆布カバンの企画展中、オーナーの増田さんに、お店のこだわりをがあるのかをお聞きしてきました。


tetote
増田 由香里 Yukari Masuda
1972年村上市生まれ。高校卒業後、建築設計会社に勤めるが、花屋になる夢を捨てられず上京して花屋に勤務。新潟に戻ってからは飲食店や100円ショップで働き、同時に手芸作家としての活動も始める。2010年にセレクトショップ「tetote」を立ち上げ、2020年新潟市中央区の医学町ビルに入居オープン。趣味は登山。
「tetote」が医学町ビルにやってきたいきさつ。
――こちらのお店「tetote」さんは、この医学町ビルに入ってからまだ間もないんですよね?
増田さん:はい。4月4日に入居しました。それまでは企画展に参加したり「出張tetote」として活動してました。
――ん、「出張tetote」って何ですか?
増田さん:ふだんは働きながら、お声がけいただいたイベントに出店する形で活動していました。いつからか周りの人たちに「出張tetote」と名付けていただきました(笑)
——じゃあこれまではずっとイベント出店でやってきたんですか?
増田さん:いえ、最初は自宅の一室で「tetote」を始めました。その数年後に、越前浜周辺で開催された「浜めぐり」というイベントに声をかけて頂いたご縁で、越前浜にあるスペースを借りて自宅兼店舗として営業することになったんです。2年半ほどそこを拠点とし活動していましたが出ることになり、昨年、企画展を医学町ビルの1階、この場所で開催させて頂いた事がきっかけとなり、この春に医学町ビルへ入居しました。

「tetote」という名前に込めた意味とは。
――「tetote」さんは、どんなものを扱っているお店なんですか? 雑貨、ですか?
増田さん:器や籠、木の道具、あと「おいしいもの」って呼んでいる食品を扱ってます。以前は器がメインでしたが、そのほかの生活用品がメインに変わってきました。自分が個人的に使ったり食べたりしていて本当に良かったもの、作家さんやお店にお願いして置かせてもらってるんです。
――どうしてこういうお店をやりたいと思ったんですか?
増田さん:モノを売りたかった訳ではないんです。以前から自分が使っているものや身につけてるものについて、友達からどこで買えるのか聞かれることが多く、新潟のお店では売ってないものが多かったので、私がお店をやって紹介できればいいなって思いました。あと、作家さんは店舗を持たず販売している方が多いので、そういう人たちのお手伝いができればという思いもありました。
――お店をやるにあたって増田さんがこだわっている部分ってあるんでしょうか?
増田さん:お店として物を売ってはいるんですが、私は「お店で物を売る」っていう感覚が嫌で、そうではなく「みんなに本当にいい物を紹介したい」っていう気持ちでやっています。お店に置くアイテムは作り手の顔が見え安心して使えるもの、一度使うと買い足したくなるようなものが多いようです。その気持ちは、ずっと変わらずに続いています。「tetote」っていう名前は「手から手へ」という意味です。 この言葉には、作品や製品が作り手から選び手へ。選び手から使い手へとつながっていけたらいいなと思ってつけたんです。

花屋、飲食店、100円ショップ、そして手芸作家。多彩な職歴。
――増田さんって昔からお店をやりたいと思っていたんですか?
増田さん:はい。子どもの頃は花屋になりたいと思っていて、小学生の頃からずっと貯金を続けていたんです。それで高校を卒業した頃はフラワーアレンジメントの仕事をやりたかったんですけど、両親の厳しい反対にあって。それで父親の知人が経営する建築設計会社に就職しました。でも、フラワーアレンジメントの仕事がどうしても諦めきれなくて、3年くらいで会社を辞めて家出同然に上京しました(笑)。友達の家を転々としながら、花屋に勤めて憧れだったフラワーアレンジメントの仕事をしてたんです。
――家出同然(笑)。でも、どうして新潟に帰ってきたんですか?
増田さん:私には東京の水が合わなかったのか、アトピーになってしまって。シャワーも浴びられないくらい悪化してしまったんです。その上花粉症も発症して花屋での仕事も難しくなってしまい、新潟にいるおじいちゃんも体調を崩したので、新潟に帰ってくることにしました。
――いろいろ大変なことが重なっちゃったんですね。新潟ではどのようにお仕事を?
増田さん:無国籍料理の店でオープニングスタッフとして働き始めました。その店のマスターはとても個性的で、無いものはなんでも自分で作っちゃうような人だったんです。そのマスターの感性にはかなり影響を受けましたね。器に興味を持ったのもその頃からです。でも結婚して子どもが生まれると、いつも帰り時間が遅くて子どもの面倒も見れなかったので仕方なく辞めることにしたんです。その後は100円ショップのパート勤務したり、ワイナリーで働いたりしてました。
――いろいろな経験をされてきたんですね。それから「tetote」を始めることになったいきさつは?
増田さん:私は昔から布やボタンが大好きで、いろんな国の古い布をたくさん集めてたんですよ。ものづくりも好きだったので、集めた布でコースターを作って少しずつフリマ等で売ったりしてたんです。お友達にもコースターを作ってプレゼントしてたら、そのお友達から「せっかくいい物なんだからお店で売ればいいのに」って言われたんです。それがきっかけで、行きつけだった新発田市の雑貨屋さんに持ち込みして委託販売してもらえるようになりました。それから、飼っていた犬の名前にちなんだ「こはく」っていう作家名で活動するようになったんです。
――手芸作家として小物づくりを始められて、それから今度は「tetote」として紹介する側に回ることになったのは?
増田さん:新発田市の雑貨店に自分の作品を置いてもらったことがきっかけですね。実際にそういうお店に関わるようになって、以前からお店をやりたいと思っていた夢をそろそろ実現したいと思ったんです。

これからは季節に合わせた企画展もどんどん開催。
――実店舗をオープンして、これからどんなふうに「tetote」をやっていきたいですか?
増田さん:常設展示の他に、季節に合わせて企画展も開催していきたいです。夏になったら木の蔓で作った籠とか、ガラス細工とかの涼しげなアイテムを展示したり。あと、お声掛けいただいた作家さんの作品はできるだけ紹介していきたいと思ってます。そうしていい作品やアイテムを多くの人に紹介していけたらいいなって思ってます。

自分のお気に入りをたくさんの人に紹介したいという思いで始めた「tetote」。医学町ビルに店舗を構え、これからますますアイテムも充実していくのではないでしょうか。「手と手」という意味でつけられた店名の通り、増田さんが確かな目で選んだ作品や製品が、作り手から選び手、そして使い手へとどんどんつながっていくといいですね。
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※現在は企画展開催が中心
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