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湯上りには冷たいビール!月岡温泉の「TSUKIOKA BREWERY」。

寒くなってくると恋しくなる温泉のあたたかさ。そしてその湯上りに欲しくなるのが冷たいビールです。火照った身体でキューッと飲みたい! という人も多いのではないでしょうか。そんな「温泉+ビール」の理想的な施設が月岡温泉内に登場しました。「TSUKIOKA BREWERY(ツキオカブルワリー)」。立ち上げたのは、なんと葬儀屋さんだとか。今回は「株式会社 花安(はなやす)新発田斎場」の渡辺常務にいろいろなお話を聞いてきました。

 

 

株式会社 花安 新発田斎場

渡辺 安之 Yasuyuki Watanabe

1984年新発田生まれ。常務取締役。寺町たまり駅支配人も務める。玉川大学文学部国際言語文化学科修了。大学在学中にカナダヴィクトリア大学に留学。各国の人々と出会い、卒業後、学法福島高校で英語教員としてコミュニケーションを伝え、ギフト卸売販売営業職で県内各地の冠婚葬祭場を回る。国際ホテルブライダル専門学校葬祭ディレクター科講師、しばた寺びらき実行委員会事務局長。「毎日がお祭り」をキャッチフレーズとしている。

 

孤独死との出会いが地域社会の大切さを気づかせた。

——渡辺さんって、葬儀屋さんなんですよね?

渡辺さん:はい、「株式会社花安 新発田斎場」で常務取締役をやっています。「花安」のルーツは、新発田藩の殿様にくっついて石川県からやってきた安兵衛が「花屋安兵衛」として造花職人を始めたのがおこりです。戦後に「花安葬儀店」として葬祭業を開業して、「有限会社花安葬祭」を経て「株式会社花安 新発田斎場」になったのは平成元年のことです。

 

——へ〜、ずいぶん歴史のある葬儀社さんなんですね。

渡辺さん:私で16代目になるんですよ。歴史ある会社を自分が継いでいけるのか、悩んだこともありましたけど、今では「過去、現在、未来をつなぐ命のリレー」に関わる意義ある仕事として、誇りを持って務めさせていただいています。葬儀屋以外にも「寺町たまり駅」の支配人もさせてもらったりしてます。

 

——「寺町たまり駅」ってなんですか?

渡辺さん:地元の方や観光客の方々に楽しんでいただける休憩処です。お菓子や工芸品といったお土産を売っていたり、和菓子や軽食をお楽しみいただけるカフェもやってます。もともと新発田市観光協会様が運営されていたんですけど、弊社が引き継がせていただきました。他にもいろいろと地域のつながりを作る活動をやってるんですよ。

 

——どうしてそういう活動をしているんですか?

渡辺さん:私は葬祭プランナーとして今までに何百人もの故人をお送りしてきました。その中で孤独死を迎えられた方に出会ったのがきっかけでしたね。孤独死を迎えるような寂しい方がいなくなるような、温かい人のつながりがある地域社会を作りたいって思うようになったんです。私自身も死ぬ間際に「楽しい人生だった」って思えるように「毎日がお祭り」をモットーにして、楽しい日々を送れるよう心がけています。

 

月岡温泉でビール作りを始めたわけ。

——さて、ビールの話を始めたいのですが、どうして葬儀社さんが月岡温泉でビール作りをやることになったんですか?

渡辺さん:葬儀社が生前にお客様に楽しんでいただけることはないかと考えていて、もともと地域ビジネスに興味があったんですが、寺町で毎年行われる「しばた寺びらき」という地域イベントで、「大仏ビール」っていう鎌倉の地ビールを「寺町たまり駅」で売ってみたら、すごく売れたんですよ。冗談で「地ビール作る?」というような話をしていたんですけど、そのとき一緒にやっていた日本酒ソムリエの資格を持つ酒屋の新保くんと一緒に情報収集をして可能性を探ってみたんです。「寺町たまり駅」駅長の三宅さんと、3人でビール作りに挑戦してみようって思ったんです。

 

——新発田の街中じゃなくて月岡温泉を選んだのには理由があるんでしょうか。

渡辺さん:同じ新発田市内でも、年間50万人の利用者が訪れる月岡温泉でやった方が、新発田市の中でも多くの人が訪れる月岡温泉を盛り上げることが、新発田市全体を盛り上げることにつながっていくんじゃないかと。また、月岡温泉で基盤を安定させて運営していってから新発田市の街中でやっていった方がうまくいくのではないかと考えました。

 

——じゃあ、月岡温泉だけでなく、いろんな人たちに期待されているんじゃないですか?

渡辺さん:今回、醸造所のオープンを記念してクラウドファンディングに挑戦してみたんですよ。様々な方にお声がけいたしまして限定の栓抜きがついたメンバーズカードとかTシャツとかのプランを用意してみたら、スタート3日で100万円のご支援をいただいたんです。1週間で200万円を達成して、最終的には300万円のご支援をいただくことになりました。これにはみなさんの大きな期待を感じて身が引き締まりましたね。

 

湯上りに飲みたいビールの数々。

——「TSUKIOKA BREWERY」ではどんなビールを作っているんでしょうか?

渡辺さん:日本酒ソムリエの新保くんが、日本酒の知識や味覚を生かして作っている「ジャパニーズビール」です。月岡温泉に合わせた、湯上りに飲みたくなるようなビールを目指しました。

 

——ラインナップを紹介してください。

渡辺さん:イチ押しは「月岡エメラルドエール」ですね。マスカットを使って、硫黄を含む月岡温泉の色をイメージしたエメラルドグリーンのエールビールです。他にはすっきりした飲み心地が湯上りにぴったりの「湯上りペールエール」、「美人の湯」をイメージした自然本来の無濾過生ビール「月岡ヴァイツェンナチュラル」、月岡版IPAの「月岡IPA」があります。それ以外に季節限定ビールもご用意しています。

 

 

——おお、美味しそう! こちらでビールを飲むこともできるんですよね。

渡辺さん:ブルワリーの横に併設された「KITCHEN GEPPO(キッチンゲッポ)」で、おつまみを楽しみながらビールを飲むことができます。地元食材を使ったビールに合うお料理も提供しています。月岡温泉のご当地バーガー「月岡バーガー」は特におすすめです。

 

——「KITCHEN GEPPO」ってちょっと変わった名前ですね。

渡辺さん:日々進化し続けたいっていう思いから「日進月歩」にちなんだ名前なんです。あと月岡温泉街を盛り上げるためにいろんなお店が続々と誕生している中で、それに続いて一番後ろから支えていきたいっていう意味を込めて、新発田弁で「一番最後」っていう意味の「げっぽ」と名づけました。

 

期待に応えて地元を代表するビールにしたい。

——今後やってみたいことってあるんでしょうか?

渡辺さん:せっかくブルワリーができたので、月岡温泉街でビアフェスを開催できたらいいですよね。朝からビールを飲んでホテルに泊まっていってもらうっていう……。あとは日本酒の蔵元と同じように、30年から50年、時間をかけてブルワーを育てていきたいです。みなさんからの期待もたくさん受けていますので、それに応えて地元を代表するビールになるよう精進していきたいですね。地域社会を盛り上げたいという気持ちが生み出した「TSUKIOKA BREWERY」。今後もさらに月岡温泉や新発田市を盛り上げていっていただきたいと思います。みなさんも月岡温泉に足を運んだら、温泉や足湯の湯上りに冷たいビールを味わってみてはいかがでしょうか。きっと生きている喜びを感じることができると思います。

 

 

地域社会を盛り上げたいという気持ちが生み出した「TSUKIOKA BREWERY」。今後もさらに月岡温泉や新発田市を盛り上げていっていただきたいと思います。みなさんも月岡温泉に足を運んだら、温泉や足湯の湯上りに冷たいビールを味わってみてはいかがでしょうか。きっと生きている喜びを感じることができると思います。

 

 

TSUKIOKA BREWERY

〒959-2338 新潟県新発田市月岡温泉552-111

0254-28-9161

10:00-17:00(4月~11月期間中は金曜土曜は21:00まで)

木曜休

 

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